パノラマスーパーは名鉄を代表する列車です。
先頭車両には1階に運転席、2階に展望席が備えられており、多くの人々に愛される列車となっています。
この車両は基本的に名古屋本線や犬山線などを走っていますが、名鉄の主要路線でもある中部国際空港へは10年以上基本的に入線していませんでした。
そんな中このゴールデンウイーク限定で名鉄岐阜〜中部国際空港、つまり常滑・空港線へ入線することとなったのです。
今回は実際に乗車し、どのような景色を楽しめるのかご紹介していきます。
本日やってきたのは名鉄名古屋駅。
特別車ホームの発車標には特急列車が並んでおり、これだけでもかなりの間隔で発車していることが分かります。
2面3線の駅に列車が入線してきました。先頭のLED方向幕には『✈中部国際空港』との表示。
今回は知り合いの方に切符をお取りいただき、展望席に乗車することができました。非常にありがたく感謝します。
さて、名鉄名古屋駅の地下ホームから出発、しばらくは普段でも見られる景色が前面に広がります。
この先は金山駅の中2線へ入っていくところです。
名鉄唯一の複々線区間は名鉄の名古屋本線と知多半島へ向かう列車が湧けられています。
そして神宮前駅からは立体交差がによって知多方面へ。
この区間については河和・内海方面のパノラマスーパーが運行されているため特別新鮮ということも無いのですが、個人的にここを初めて展望車に乗ったので、効果を中心に走っていく様子は非常に楽しめるものでした。
列車は河和線と常滑線の分岐駅、太田川駅へ入線。
この高架線が上下へ分かれていく構造が堪りません。
この列車は2階のホームへと入っていき、常滑線へ向かいます。
太田川駅では駅員さんがホームの安全も兼ねてでしょうが、様子を見に来たとの車掌さんとの会話が聞こえてきました。
お仕事としてはもちろん、単純にこの列車の運行を楽しんでいる、そんな様子をうかがえてなんだかうれしくなったものです。
太田川を出るとすぐに尾張横須賀駅、そして朝倉駅に停車していきます。
列車は115km/hの速度を出しており、普段の2200系にも負けない走りです。
常滑駅に到着。
中部国際空港の開港と同時に新しくなり、街自体も空港の影響を大きく受けた地域です。
常滑駅を出発すると、列車は空港線へ入ります。
この先こそが展望車両から見える最大のビューポイント。
空港島へ架かる橋から見えます、この海の景色です。
海上に作られているために周囲に障害物がほとんどありません。
りんくう常滑駅を通過。開港当初は利用客も少なかったですが、イオンモール常滑が出来たり様々な施設が建ったことで、ますます発展していっています。
右手からは同じく海上を走る高速道路と合流。
しばらくすると中部国際空港が見えてきました。
正面にあの管制塔が一本現れるのは、まさに空港らしさを感じさせられます。
そして列車は終点の中部国際空港駅へ入線。
駅では多くの鉄道ファンがカメラやスマートフォンを向けており、列車はミュージックホーンを鳴らしながら入っていきます。
この30分間は非常に濃い乗車となりましたし、これほどこの区間が楽しかったことはありません。
パノラマスーパーが空港線に入らないのは、大きな荷物を持つ空港利用者にとって不便な構造をしているためと一般的に言われています。
特に展望席への階段は大きな障害です。
空港島へ向かう海の景色は名鉄の中でもトップクラスの眺望の良さ。さらに空港〜名古屋の間で展望車が運行されていれば、名鉄の魅力をより多くの人にアピールすることもできるでしょう。
車両構造や運用など様々な制約があるためと予想されますが、今回のイベントがますます名鉄ファンを楽しませてくれるものになることを期待したいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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