九州 JR

かつての長崎本線、佐世保線を走る特急・みどりに乗車【九州一周22】

2020年9月2日

今朝はJR最先端の駅、佐世保駅にやってきています。

 

これから乗車しますのは特急みどり。なんだか不思議な名前の列車です。

 

特急みどりに使われているハイパーサルーンという列車はお客さんが乗るための扉は端っこにはなく、中央にあるという珍しい構造です。

 

そのため1つの車両に2つの部屋があって、降りるための出口は中央に向かわないといけないという案内もなされています。

 

この783系は国鉄直後にデビューした車両ということもあって、まだ水戸岡さんによる設計ではありません。そのため最近のJR九州の特急とは違ったデザインとなっています。

 

こちらのテーブルはプラスチックの安っぽい感じがあって、最近の木目調とは全く異なっていました。

 

また、ブラインドではなくカーテンによる遮光となっていて、動物の模様のような不思議なデザインです。

それでは佐世保駅を出発します。


と、座席の向きとは反対側に発車していきました。

 

以前の記事でもご紹介しましたが、現在の佐世保線は元々長崎本線であり、昔から佐世保線だったのは佐世保から早岐までの区間でした。

そのため需要の大きかった長崎本線を優先するため、佐世保まで向かう列車は早岐駅でスイッチバックが必要となったのです。

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しかし佐世保〜早岐という身近な区間でわざわざ座席を回転させるのも面倒なので、反対の向きのまま運行がされているのです。これは秋田新幹線の秋田〜大曲でも同じことが起こっています。

 

佐世保駅を反対方向に向かって発車していくと軍港として栄えた佐世保の港が眺められます。

博多方面からの方が綺麗に見やすく、佐世保に来たという実感が得られることでしょう。

 

佐世保〜早岐の区間では、自由席特急料金が不要な点も面白いところです。

2018年のJR九州のダイヤ改正で大規模の減便がなされましたが、その際に肥前山口〜佐世保の普通列車が早岐までに短縮されたり、シーサイドライナーが減便されました。

そこで佐世保〜早岐の移動を救済するために、特急料金を不要としたのです。

 

早岐駅すぐ近くにある佐世保車両センターにはある列車がお休みしていました。

豪華な食事を楽しみながら海を眺められる列車、いつの日か乗車してみたいものです。

進行方向を変え早岐駅を出発します。

 

山の中を抜けていくみどりですが、真っ青な水辺も見られて綺麗な景色です。

 

佐賀県の有田駅に到着しました。

有田焼のような陶板がホーム上に飾られていて色のはっきりしたきれいな作品です。

 

また、有田駅には有田オフレールステーションがあり、多くのコンテナが置かれています。

ここに貨物列車が来ることはないのですが、佐賀駅のお隣、鍋島駅からトラックでここまで運ばれて来るのです。そして有田オフレールステーションを拠点に様々な場所へコンテナが運ばれていきます。

簡単に言えば列車で有田駅まで来ていたのをトラックで代行しているようなものです。

 

いきなりで写真を撮るのを失敗してしまったのですが、有田駅から上有田駅ではたくさんの煙突の立ち並ぶ景色が見られます。

 

どの煙突も古くからあるような歴史を感じられるもので、有田が陶器の街だとひと目で分かる光景です。

続いて停車しますのは新幹線の工事が進む武雄温泉駅です。

将来長崎へ行く人は、博多から武雄温泉まで特急で来て、武雄温泉から新幹線に乗り換えることになるため、対面乗り換えが可能となるようにされています。

 

これによって肥前山口〜武雄温泉では特急が多く走るようになるため、それぞれの隣駅である大町駅〜高橋駅では複線化工事がなされます。

 

長崎本線との分岐駅、肥前山口駅に到着。

最長片道切符によって一躍有名な駅ですが、江北町長が肥前江北に改名を検討したこともありました。

 

九州新幹線と交差する新鳥栖駅、鳥が羽ばたくようなスピード感のある駅舎ですね。

 

今回は鳥栖駅で下車します。

なんとも抽象的な名称である特急みどりですが、そんな中で眺められる車窓はとても面白いものでした。

また、新幹線が来た後はかもめの車両がこちらに移される可能性もあり、国鉄色が若干残る車両で楽しむことも少なくなるかもしれません。

 

これから変わりゆく九州西部の鉄道を楽しんでいきたいですね。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

次回
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