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【SL人吉の客車復活!】50系客車で行く久大本線 快速ゆふいん乗車記[2404かんぱちいちろく(3)]
2024年3月23日をもって運行終了した、国内最古の蒸気機関車SL人吉。 人吉へのD&S列車として運行していましたが、令和2年7月豪雨によって肥薩線が被災。主に鹿児島本線の熊本〜鳥栖で運行した ...
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大分から関西では、夜行フェリーが就航しています。
鉄道なら特急ソニックと山陽新幹線を乗り継ぐところ、夜行フェリーで眠りながらゆったりとした船旅を楽しめます。
今回は大分〜神戸を結ぶ、フェリーさんふらわあをご紹介。その中でも一番等級の高い、デラックス個室をチョイスしました。
非常に豪華な設備が整っており、これ以上無い快適性。一周回ってフェリーと思えなくなってしまう船旅をお届けします。
フェリーさんふらわあが就航する、大分港へ向かいます。
最寄り駅はお隣の西大分駅、普通列車に乗車です。
ホームへ上がってくると、スプラトゥーンラッピングの885系電車と、36ぷらす3が並んでいました。
白黒のコントラストが非常に綺麗です。
乗り込むのはお隣にやってきた、赤い普通列車。
他の立派なアミュプラザが入居する大分駅の隣は、木造駅舎の西大分駅。
貨物駅と一緒になっており、JR貨物の広告が掲げられています。
駅正面の看板には「フェリーのりば」と書かれており、これに従って正面へ。
突き当たりを右へ曲がり、公園を歩いているとフェリーが見えてきました。
こちらが駅からフェリーターミナルの地図、10分足らずでアクセスすることができます。
西大分港フェリーターミナルに到着しました。
大分〜神戸で就航しているのは、さんふらわあごーるど・ぱーる。今回は「ぱーる」の方でした。
どちらも2008年頃に就航した船なので、そこまで違いはありません。
設備なども決めていなかったため、乗船券はターミナル窓口で購入。
インターネットで事前購入することも可能です。
詳しく見たい方は拡大していただければと思いますが、雑魚寝のツーリストや半個室のスタンダードなど、設備は様々です。
こちらはそれぞれの運賃表。基本的にはA期間で、土休日がB期間です。
旅客基準運賃を基本とし、設備によって右側の等級差額が発生します。
今回利用するのは、最も等級の高いデラックス個室です。
定員は2〜4名で、今日はもう1人友人との乗船になります。
今日はGW始まりの土曜日なのでB期間。
旅客基準運賃14,990円に学割(5%引)を適用し、デラックス料金12,000円を加えて26,240円でした。
待合室は2階に設けられており、一部テーブルにはコンセントも設置されています。
出港時刻の60分前、金土は18;30〜、日〜木は18:20〜乗船可能です。
乗船券を係員さんに提示しまして、ブリッジを渡りました。
こちらは4階で、エントランスホールのある5階へはエレベーターか階段で上がります。
乗船中の地上階にあたる、5階がエントランスホール。
売店やレストランなどもこのエリアにあります。
乗船した正面にある階段で、5〜7階の各客室へ。
最近のフェリーだと階段を活かしたアトリウムが作られますが、この時代はまだそこまでの装飾はなされていなかった様子です。
最上階の7階は、デラックス専用になっています。
カードキーを差し込みまして、室内を見てみましょう。
ワクワクしながら扉を押し込むと…
船内とは思えない、その広さに驚かされました
ビジネスホテルどころかシティホテルと変わりない空間で、何日だって過ごせてしまいます。
このデラックスは最大4人でも利用可能ですが、それでも窮屈にはならなさそう。
4人で乗船する場合は、おそらくこのソファなどもベッドにするのでしょう。
ホテルの紹介ですかって感じですが、細かいところも見てみましょう。
ハンガーの掛けられたクローゼットの下には、スリッパが用意されています。
確か通常なら白色だったと思いますが、こちらは高級感のある茶色。履き心地も非常に良くて、厚みがありフカフカです。
テーブルの上には、ポットやお水、紅茶とコーヒーがあります。
さんふらわあオリジナルクッキー「さんふらわあの旅」があって、温泉旅館みたい。
冷蔵庫があるので、冷たい飲み物なども個室内で楽しめます。
テーブル下には空気清浄機のほか、ドライヤーや延長コードを用意。設備面での利便性が非常に高いです。
水回りも整っており、個別のユニットバスを用意。
ウォシュレットにも対応しており、窮屈感もありません。
浴槽にも小窓があって、お風呂に入りながら外の景色を見ることができます。
アメニティは、タオルと歯ブラシ。
カミソリやボディタオルなどはありませんが、そういえばここはホテルじゃなくて乗り物でした。あまりに完璧すぎて…
ベッドは2台並んでおり、ツインのお部屋になっています。
少々幅がスリムに見えますが、眠るには全く問題なさそうです。
目覚まし時計も備えたコントロールパネルが中央にあり、USB充電ポートも設置。
コンセントがここに無い代わりに、テーブル下に延長コードを用意してくださっているみたいです。
窓側にはテレビもありました。陸地が近い瀬戸内海を航行するので、そんなに不自由なく見られます。
丸テーブルを囲う椅子もあって、友人同士で楽しい一時を過ごすことができます。
そしてデラックス個室最大の特徴が、専用のバルコニーが設けられていること。
普段だとわざわざ甲板まで出て景色を見ていますが、今日は扉を出るだけで大丈夫です。
ウッドデッキには、ビーチで見るようなゆったりしたベンチ。完全に非日常的な体験をできます。こんなの文句のつけどころがありません。
ちなみに壁のすぐ向こうはお隣のバルコニーなので、うっかり覗き込まないよう気をつけましょう。気まずくなるので笑
19:30 大分港 発
出港時刻は金土が19:30、日〜木が19:20です。
進行方向右側の正面には、ホーバークラフトが停泊していました。大分空港まで結ぶ予定で、大分旅客ターミナルはこちらに設けられます。
下の黒い部分に空気を送り込み、船体を浮かせて海上を走ります。
かつて大分〜大分空港を結んでいたホーバークラフトが、2024年秋に14年ぶりの復活予定。新たなアクセス手段として注目です。
フェリーは国東半島に囲われた、別府湾を航行中。進行方向右手には、大分の工業夜景を見られます。
別府〜大阪にもフェリーさんふらわあが結んでおり、2023年春には新造船くれないが就航しました。
出港から1時間ほど経ちまして、九州と四国の中間地点あたりです。
佐賀関半島と佐田岬半島はかなり近く、国道九四フェリーでも結ばれています。
レストランで夕食をいただきましょう。
夜の営業時間は、金・土が18:30〜21:30、木〜日が18:20〜21:00です。
夕食はビュッフェ仕様で、大人1,800円。
カレーやパスタなどのテイクアウトメニュも美味しそうです。
お客さんはそれなりにいたはずですが、21時前だとかなり空いており快適でした。
入り口にはアルコールが用意されており、「さんふらわあワイン」も赤白あります。
健康志向のメニューも多く、ふきと油揚げの煮物、南瓜そぼろ煮です。
いかにもビュッフェらしい、ミニハンバーグ、焼きそば、ローストポーク。
今航行している瀬戸内にちなんだ、鳴門金時芋と鶏肉のコロッケです。
中でも惹かれたのが、大分名物「りゅうきゅう」。
醤油ベースのタレに漬けられたお刺身を温かいご飯にのせていただく、シンプルな料理ですがこれがまた美味しいんです。この航路だけでなく、別府〜大阪航路でもいただくことができたので是非。
ドリンクバーにはビールサーバーが置いてあり、500円でいただけます。
さすがはキンキンに冷えており、夕食にはピッタリです。
かなりギリギリまで注がれたのでお気をつけて。
ミニケーキや2種類のアイスクリームなど、デザートも楽しみの一つです。
夕食としては十分満足でしたが、どちらかというと別府〜大分の方がメニューが豊富だった印象があります。
21時からは船内イベントとして、人形劇が行われていました。
その裏側にはゲームコーナー。UFOキャッチャーなどの景品も流行モノで、しっかり交換されていました。
レストランの他にも、ショップでも買い物ができます。
営業時間は、金土は乗船〜21:30・5:30〜6:20、日〜木は〜22:00・6:00〜7:30なのでお気をつけて。
お土産物のほか、一般的なお菓子も販売しています。
どうしても船内なので、たけのこの里270円、アルフォート160円などと少々高めです。
カップ麺も販売されているので、食事にこだわらない方はこちらでも良さそう。
時刻は22時手前、周防大島町の屋代島南側を航行中です。
こちらには本州と四国を結ぶ、三大大橋通過時刻が書かれていました。
地理オタクとしてこれは見逃せません。
22:15、おやすみ放送が流れました。
個室なら特に消灯することなく、明るいまま夜の時間を楽しめます。
日付が変わって0:08、来島海峡第三大橋を通過しました。
今治〜尾道を結ぶしまなみ海道は、瀬戸内海に浮かぶ島々に架かる7つの橋梁群で形成されています。
来島海峡大橋はその一つで、一番四国に近い橋をくぐりました。
続いて深夜2:35、唯一鉄道が走れる瀬戸大橋の下を潜ります。
海上橋だと騒音も大きいので、おそらく貨物列車含めこの時間に走ることはないでしょう。
ライトアップはされていなくても、橋台を照らす光と時々走る自動車がその存在を知らしめます。
岡山と四国の陸路、九州と大阪の海路が交差し、どちらも重要な大動脈です。
もうそろそろ寝る時間、備え付けの浴衣に着替えます。
さんふらわあデザインで、完全なオリジナルでした。
寝心地は十分快適ですが、ホテルと比べたら少々幅が狭め。
掛け布団もしっかり柔らかいものでした。
6時ちょうど、放送が流れて目覚めました。
夜間部屋の電気をつけている間は、航行の阻害にならないようカーテンを閉めておくのですが、ちょうどいい具合に光が差し込んでくれました。
6:20、霧がかかっていながらも明石市街が見えてきます。
その中には明石市立天文科学館も、特徴的な形をした時計台です。
そして明石海峡大橋の下へ、逆光の中での存在感がまた立派です。
フェリーのバルコニーで向かえる朝、こんな特別な体験をできるなんて本当に素敵です。
レストランでは朝食もいただくことができます。
朝食の営業時間は、金・土6:00〜7:30、木〜日5:30〜6:20です。
朝食も700円でビュッフェをいただけるのですが、今回はテイクアウトのうどんセットをチョイス。
500円でうどんとおにぎりが付いてきます。
うどんには、さんふらわあロゴの刻印が入ったはんぺん。おにぎりは鮭と青のりです。
その後は展望浴室へ。洗い場は8区画、4人入れるような浴槽が2つありました。朝はかなり空いていたので、おすすめです。
営業時間は金土が〜22:30・5:30〜、日〜木が〜22:00・5:15〜です。
時刻は7:30、いよいよ神戸の都市部が見えてきました。
豪華なデラックス個室の旅は、あっという間に終わってしまいます。
神戸港には阪九フェリーも就航しており、六甲アイランド〜神戸を結びます。
甲板では接岸の指示が少し聞こえており、遂に神戸港へ到着しました。
名残惜しいながらも、こちらで下船。
大分港では4階でしたが、神戸港では5階の下船口から降ります。
ターミナルの正面には、バスが待っていました。
アイランド北口駅までのバスと、アイランド北口駅・阪神御影駅・JR住吉駅・阪急御影駅へ行くバスもありました。
本当はJR住吉駅までバスで行こうと思っていたのですが、あまりに混んでいたのでアイランド北口駅で下車。
アイランド北口駅までなら無料で行くことができ、それ以降は230円です。
アイランド北口駅からは、六甲ライナーに乗車。
住吉駅まで250円なので、バスより少し高くなっています。
8:24発の住吉行きに乗車。自動運転の新交通システムなので、運賃も高めになっているのです。
六甲大橋を渡る時には、停泊中のさんふらわあを見ることができました。
8:31 住吉駅 着
三ノ宮駅には8:37発普通列車で8:46着、大阪駅には8:45発の快速で9:06着となります。
大分から関西への夜行手段、フェリーさんふらわあの旅をお届けしました。
非常に豪華な設備はもちろんのこと、12時間という運航時間もちょうど良かったです。瀬戸内航路のため比較的揺れも少なく、初心者にもオススメなので是非お試しください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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