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【通行止めの首都高】大雪で高速バスはどうなる?東京〜名古屋エアロキング乗車記[2401-2トキエア(8)]
東京を中心とした大雪に伴い、首都高速や中央道、新東名高速などは通行止めになっていました。 これに伴い多くの高速バスが運休に、バスタ新宿から出る便も全て運休で、発車標は真っ赤になっています。   ...
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名古屋駅から京都駅へ行くには東海道新幹線が便利。のぞみ号なら35分で着いてしまいます。
一方で自由席特急料金2530円、運賃2640円の計5170円。早く着ける分どうしても少々高くなってしまいます。
名古屋から京都くらいの距離なら、在来線の新快速電車を乗り継いでも、十分便利。こちらなら運賃のみの2640円、所要時間は2時間10分ほどです。
一番安いのが高速バスで、1日前までの早割1ネット予約なら1,370円です。渋滞しやすいのでもう少しかかる場合もありますが、3時間で着くことができます。
これだけ様々な交通手段がある中、新幹線よりも安く、在来線新快速や高速バスよりも早く快適に。その願いを叶えてくれるのが今回ご紹介する手段です。
名古屋駅から米原駅は在来線特急しらさぎ号に乗車。米原駅から東海道新幹線に乗り継ぎ、京都駅へ行きます。
在来線特急と新幹線を乗継ぐことで、在来線特急料金が半額に。これによって特急料金は合わせて1,590円となり、合計4,230円。東海道新幹線一本で行くより940円安くなります。
この乗継割引制度は、2024年3月15日をもって廃止されます。そのため、今回ご紹介する名古屋〜京都の乗継ぎ方法は、お得感が大分薄れてしまうのが残念なところです。
まもなく廃止される乗継割引制度を活用した、名古屋〜京都をお得に行く方法。その所要時間や快適性はどのようなものか、実際に乗ってみました。
まずは名古屋駅の在来線ホームへ、乗車するのは特急しらさぎ9号金沢行きです。
北陸新幹線の金沢〜敦賀開業に伴い、特急しらさぎ号の運行区間は名古屋・米原〜敦賀に短縮されます。
関西圏に関しては、2046年度に新大阪駅へ北陸新幹線が延伸する22年の辛抱ですが、名古屋〜北陸に関してはおそらく永遠に新幹線一本で繋がらず、必ず敦賀駅での乗り換えが必要になります。
名古屋〜米原はJR東海エリアですが、金沢へ行く北陸特急なので、JR西日本の681系電車が使用されています。
オレンジ色のラインをした電車ばかり発着する名古屋駅で、かなり異色を放っているのが特徴です。
乗車した日中に限らず、名古屋〜米原のしらさぎ号は自由席でもガラガラなことがほとんど。新幹線のぞみ号よりも空間的な余裕を得られます。
また、2024年3月16日から特急しらさぎ号は全車指定席になります。
e5489チケットレス特急券で、自由席と変わらない料金の特急券が買えるようになるのではと思われます。
13:48 名古屋駅 発
地下ではリニア工事が進む名古屋駅、大きなビルを横目に東海道有数の大都市を出発です。
左手からは東海道新幹線のぞみ31号博多行きが出発。あちらは京都駅14:23着、しらさぎ新幹線乗継とどれくらい差があるでしょうか。
特急しらさぎ号は貨物列車も多く走る、東海道本線を走行します。
岐阜駅までは特急ひだ号も走っており、高山から来た上り便とすれ違いました。
一部特急列車は通過する、尾張一宮駅を発車します。
木曽川を渡り、愛知県から岐阜県へ入りました。
14:12 岐阜駅 発
お隣には普通列車が停車中。岐阜駅〜米原駅では快速電車も各駅停車になるため、基本的に普通列車は岐阜駅までの運行です。
続いて大垣駅に停車しました。
今回の移動方法は名古屋駅からというより、「新幹線が来ない主要駅の岐阜駅・大垣駅から関西への足」として割と便利に利用されていたみたいです。
大垣駅から先、米原方面の特急しらさぎ号は新垂井線へ入ります。
これは下り方面の勾配を緩和する線路であり、垂井駅を通らずに迂回します。
現在でも特急列車や貨物列車など、垂井駅に停車しない列車が使用している線路です。
かつて宿場町だった垂井の中心部から外れ、山の中を走っています。
かつては下り列車専用の新垂井駅が設けられていたのですが、市街地から離れており上り列車が止まらない不便さから、1986年に廃止されました。
関ヶ原駅を通過しまして、東海道本線上り線と同じルートへ復帰します。
進行方向右手には、厚い雲で覆われているものの伊吹山が見えてきました。
その麓には東海道新幹線が突っ切っており、東海道本線における車窓の注目ポイントです。
しばらくすると虹がかかり始め、再び新幹線がやってきました。
虹が現れたということは、その向こう側は雨。北陸本線やJR西日本の近郊車両を見せまいと、水滴が妨害してきます。
濡れた大きな窓を眺めつつ、米原駅に到着。東海道新幹線へ乗り換えるため、ここで下車します。
14:48 米原駅 着
名古屋からの所要時間はぴったり1時間、米原駅に到着しました。
特急しらさぎ号はここから北陸本線へ入るため、進行方向が変わります。
東京から福井へは、東海道新幹線ひかり号から特急しらさぎ号へ乗継が早いので、米原駅からお客さんが増える傾向です。
跨線橋を歩きまして、東海道新幹線乗り換え改札へ。
ここまでの乗車券と一緒に、新幹線特急券を投入します。
米原駅〜京都駅は新幹線1区間のため、特定特急料金が適用されます。
自由席料金は指定席料金から530円引いた額が基本ですが、こちらはそれよりも非常に安い990円となっているのです。
15:09ごろ、こだま723号新大阪行きがやってきました。
停車時間の間に通過線をのぞみ号が通過、よく見る追い抜きの光景です。
東海道新幹線こだま自由席は、端っこへ行けば大抵ガラガラ。
しらさぎ号と合わせて、心のゆとりを得られるのが大きなメリットになります。
15:16 米原駅 発
ちなみに特急しらさぎ号が到着した5分後にひかり643号が出発しており、こちらへ乗り換えることもできます。急いでいる方はこちらもおすすめです。
右手には琵琶湖の向こう側、比良山地の山々が見えてきました。
「ひらおろし」の風があの山を越えて、特急サンダーバード号が走る湖西線を運転見合わせにしたりします。
こちら側の雨は止んでいますが、遠くの方には明らかに土砂降りが分かる雨雲を発見したり。
東海道新幹線の最高速度は285km/h、在来線特急とは段違いの高速走行で滋賀県内を突っ走ります。
米原駅から18分、東海道新幹線で一番駅間距離が長いのに、あっという間に京都駅へ着いてしまいました。
15:34 京都駅 着
名古屋駅からの所要時間は1時間46分、米原駅で5分乗り換えしていれば、1時間24分で京都駅に着けます。
やはり一番の魅力は、空いている上に優等列車ならではの広々した車内空間。非常に快適に過ごさせてもらいました。
乗継割引が廃止されてしまうのは非常に残念ですが、今回のような使い方でもお世話になったので、ありがたい限り。
チケットレス特急券など時代に合ったお得なきっぷも続くはずですから、こちらに期待したいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。