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【13年ぶり】宮崎に885系『白いにちりん』が来た!南宮崎→小倉特急の旅[2312白いにちりん(6)]

2023年12月20日

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【日本一短い特急】停車駅多すぎ!? 特急きりしま81号国分〜鹿児島中央[2312白いにちりん(5)]

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博多から見て、九州の対角線に位置する宮崎。

この地域では黒い特急787系が活躍しており、日本一長距離を走る特急、にちりんシーガイアも博多〜宮崎空港で運行されています。

 

特急が黒一色で統一された宮崎に、白い特急885系がやってきました。

 

南国リゾートのイメージにピッタリの爽やかな印象。

宮崎に来たのは2010年以来で、13年ぶりのことです。

 

日豊本線100周年記念の団体列車として運行され、今回は南宮崎から小倉まで乗車。

885系で半日かけて行く、日豊本線の旅をお届けします。



今いるのは宮崎県第二の都市、都城駅です。

鹿児島中央駅から南宮崎駅へ特急きりしまで向かっていたのですが、倒竹によって運転見合わせ中。

 

しばらく都城駅で停まっていたのですが、44分遅れで12:06に運行再開しました。

 

青井岳あたりの山道を登り、おそらく倒竹があったのはこの周辺でしょう。ブルーシートが被されていました。

 

JR九州トラベルデスクの方に連絡しており、885系へは接続できるとのことで一安心。無事南宮崎駅に到着します。

 

向こうには宮崎で見慣れない車両、885系電車がいらっしゃいました。



南宮崎駅には車庫が併設されており、昨日小倉からやってきた885系は、ここで一晩を明かしています。

到着が遅れたので入替作業は見られませんでしたが、1番線ホームでは沢山の方が写真を撮られていました。

 

改札内で受付を行いまして、団体列車に乗車するネックストラップをいただきました。

 

こちらは改札前の発車標、団体貸切の表示が出ています。

 

そして885系が停車しております、1番線ホームにやってきました。

 

「ようこそ宮崎へJR九州」の文字が掲げられたJR九州宮崎支社の下、白い車体が輝いています。

 

ヤシの木が植えられている駅前をバックに、南国にぴったりの姿を見せてくれています。



発車時刻が近くなってきまして、車内へ。

この広々したフリースペースも、885系ならではです。

 

奥の車両基地には日南線のディーゼル気動車が停車中、この明るい車内からレトロなローカル鉄道を見られて感無量です。

 

向かいからは宮崎〜鹿児島中央を結ぶ、特急きりしま9号がやってきました。

 

日豊本線は西小倉駅〜鹿児島駅を、九州東海岸沿いに結ぶ路線。

「きりしま鹿児島中央」の行き先方向幕を885系の座席越しに見る、今回だけの特別な光景です。



13:04 南宮崎駅 発

南宮崎駅から小倉駅まで6時間の旅、885系で長大幹線堪能していきます。

 

宮崎市街地の平野を形成して日向灘に注ぐ、青く輝いた大淀川を渡りました。橋梁を渡る885系を撮影しようと、河川敷にはたくさんの方がいらっしゃいました。

 

2020年にリニューアルして真っ白になった高千穂口、爽やかな南国の玄関口に885系のデッキがマッチしすぎています。

 

奥には博多〜宮崎空港を走る、特急にちりんシーガイア5号が停車中。

日本で一番長い距離を走る特急列車で、運行時間は5時間48分に及びます。

 

日南線のキハ40系をお隣に見つつ、宮崎駅を発車しました。

 

先頭部分には赤いカーペットが敷かれており、横断幕と共にお見送りしてくださいます。

 

長らく九州で一番高い建造物だったシーガイアを横目に、案内役の田代剛さんによる放送が流れてきました。

 

延岡までは日豊本線で高速化された区間、110km/h近くで走っていきます。

 

JR九州の乗務員さんから、記念乗車カードをいただきました。

宮崎乗務センターによって作られました、885系の写真です。

 

宮崎市を脱出し、全ての特急にちりん停車する高鍋駅を通過しました。

 

こちら渡っている小丸川鉄橋は全長805m、九州の在来線で最も長い鉄橋です。

大きく膨れた枕の座席より、緑色に近い色の日向灘を覗き込みます。

 

川南駅に停車しまして、普通列車と行き違いました。



続いて都農駅を通過し、右側には宮崎リニア実験線跡の高架橋が見えてきます。

1977〜96年に使用され、当時の有人最高速度411km/hを記録しました。

現在は太陽光パネルが並んでおり、都農町役場など公共施設に送られているとのことです。

 

東都農駅で停車しまして、特急にちりん宮崎空港行きと行き違います。

 

ここでお弁当をいただきました。

レタス巻やチキン南蛮など、宮崎名物が詰まっています。

 

美々津駅を通過しまして、神武天皇御舟出の地であることから、日本海軍発祥の地と紹介されました。

 

続いて耳川河口部に架けられた、耳川橋梁を渡ります。全長は475mに及び、ガーター橋がトラス橋に挟まれた構造です。

 

さらにゴツゴツした岩を見下ろせる、海岸沿いを走っていきました。



ここで特急含め全ての列車が停車する、日向市駅を通過します。

県内4番目の街である日向市、この綺麗な高架駅を通過してしまうとは驚きです。

 

まもなく延岡駅に到着するところで、手前の特急も停車する南延岡駅を通過。

延岡市は旭化成の企業城下町となっており、日豊本線から貨物線用線へ列車が入線します。

 

大きな赤白の煙突は、延岡市のランドマーク的存在。

市内で一番高い構造物を見上げながら、川を渡っていきます。



14:08 延岡駅 着

2017年にリニューアルし、駅前複合施設エンクロスと一体化している真新しい駅舎。ツタヤ図書館が入居しており、非常に明るい駅となっています。

 

ホーム上では、「白いソニックは団体専用列車です」との案内。「白いにちりん」ではなく、ソニックが延長してきたみたいな感じでした。

 

ここで乗務員さんが交代され、延岡駅を出発しました。

 

延岡駅〜佐伯駅は普通列車の本数が少ない区間として知られ、特に延岡駅〜重岡駅の県境区間は1日3本だけ。青春18きっぷの難所として度々取り上げられます。

 

市棚駅を通過して、急勾配やカーブが続く九州屈指の難所、宗太郎峠に挑みます。

今年迎えた日豊本線100周年、1923年に市棚駅と重岡駅が最後に繋がった区間でした。

 

並行する国道10号と交差したあたりで、宮崎県から大分県に入ります。



まもなくすると九州屈指の秘境駅、宗太郎駅を通過です。

駅周辺には民家が何軒か見られ、ある程度の集落が形成されていることがわかります。

 

この駅に停車する普通列車は、1日3本だけ。非常に到達難易度が高いです。

 

山の中を抜けまして、もうすぐ佐伯の河口へ注ぐ番匠川を渡ります。

 

上岡駅で運転停車し、特急にちりん号と行き違いました。

 

上岡駅の木造駅舎は、1920年開業当初からの貴重なものです。1972年に無人化されましたが、駅設置当時の繁栄っぷりを思わせてくれます。



佐伯駅に到着し、ここでは20分の停車時間があります。

ここで885系のLED行き先表示を、色々切り替えるイベントが開催されました。

「つばめ」「有明」「かもめ」等在来線特急最盛期の懐かしい列車たち、水前寺行きや南延岡行き等、特別な行き先も見せていただけて興奮モノでした。

 

さらに普段は聞けない車内チャイムも公開、鉄道唱歌や5点チャイムなど合わせて4種類あります。

 

他にも通常運行では聞いたことが無かった、ミュージックホーンも流れました。

 

佐伯発着の白いソニックが1日1往復だけ運行されますが、朝夜の運行になっているため、この時期で明るい時間帯に見られるのは貴重です。



15:42 佐伯駅 発

色々イベントが開催されました、佐伯駅を出発。

延岡から大分までの時刻表が、こちらに表示されています。

 

狩生駅で運転停車しまして、普通列車佐伯行きと行き違いました。

 

ここで九州最東端の駅、浅海井あざむい駅を通過します。初見ではとても読めない、難読駅です。

 

近くには豊後二見ヶ浦があって、夫婦岩を結ぶ大しめ縄は、長さ65m、重さ2t、直径約75cmでギネスブックに掲載されています。



特急が全て停車する、津久見駅を通過します。

高速通過でも、ホーム上にあるミカンのベンチをはっきり捉えられました。

 

湾を結ぶようにして徳浦トンネルで貫かれ、臼杵駅に到着します。

 

ここで普通列車と行き違い。

これより続く上臼杵、熊崎、下ノ江の各駅には、100年以上前から残る木造駅舎が残っています。

 

下ノ江駅で普通列車と行き違い、駅近くの跨線橋から見る線路が映画『なごり雪』に登場しているロケ地です。

 

大野川を渡りまして、臨海部には工業地域が見られます。

 

特急が全停車する鶴崎駅を通過。かつての鶴崎市中心駅であり、大分への普通列車利用者も多い印象です。



JR九州大分車両センター横を通過。

現在は定期列車で日豊本線を走っていない、783系特急電車がいました。

 

その奥には特急にちりんで活躍する787系、九州横断特急や特急ゆふで使用される185系気動車も停車中。

普段では福岡県辺りでしか885系から見られない、色んな特急列車が集まっています。

 

高架線を登ってきまして、これから豊肥本線の普通列車になるキハ200系と並走しつつ、大分駅に到着です。



16:47 大分駅 着

発車標には団体ではなく、「日豊線100周年 小倉」と表示されていました。

 

ここで乗務員さんが交代されまして、小倉駅へ向かいます。大分駅から先は普段から、白いソニック885系として走っている区間です。

 

ここから国道10号と並走する区間、右手には別府湾が広がります。

日豊本線の中でも特に景色の良い場所、橙色に照らされた雲に、グラデーションの空が素敵です。

 

特徴的な三角鉄骨の歩道橋が向かう先は、大分マリーンパレス水族館「うみたまご」。腹筋するセイウチのCMで有名になった水族館です。

 

東別府駅は、1911年開業当時からの木造駅舎。

2002年に老朽化による改築が検討されましたが、保存を求める声が大きく、2004年に修復されて現在まで残っています。

 

おんせん県の代表格、別府駅にも停車しました。

 

別府駅を出ると市街地のシンボルである別府タワー。

中部電力MIRAI TOWER、通天閣に次いで、1957年に日本で3番目に建てられた高層タワーです。2023年1月に大規模改修工事を終えて、その姿をしっかり見られるようになりました。

 

大分から先は最高速度130km/hの区間、振り子特急885系の性能を発揮していきます。

 

別府湾を挟んで港には、さんふらわあのフェリーが停泊中でした。

おそらく大阪とを結ぶ夜行フェリーです。

 

日出駅で停車しまして、普通列車と行き違い。

大分駅から複線区間になっていますが、ここから再び単線です。

 

大神駅でも運転停車し、特急ソニック35号と行き違いました。



杵築駅を通過し、ここから再び複線区間へ。

元々単線だったのを一本増やしている形で、ここでは小倉方面が新線、大分方面が旧線で山を迂回します。

 

立石駅から複線になりまして、ここから再び複線です。

 

先ほどと同じように上下線で違う場所を走る区間。

今度は小倉方面が旧線なので、こちらは車体を傾けつつカーブの中を走ります。

 

停車型のソニックが停まる宇佐駅を通過、普通列車も追い抜きました。

 

こちらも特急が停まることもある、柳ヶ浦駅で一時運転停車しています。



大分県最後の駅、中津駅に到着です。

ここでは15分ほど停車時間があり、団体列車と繰り返し案内されていました。

 

後続の特急ソニック48号が中津駅で並び、小倉方面へ追い抜かれました。



続いて行橋駅に到着、ここでも10分ちょっと停車します。

特急に追い抜かれることもなく、おそらく先の特急と間隔を空ける時間調整のようです。

 

遂に入りました福岡県、団体専用列車はここで扉を閉めると、終点の小倉駅です。

 

行橋駅を発車後、城野駅で運転停車。ここで特急ソニック50号に追い抜かれました。

 

城野駅は日田彦山線の分岐駅で、キハ40系が停まっていました。

南宮崎駅で見た日南線の普通列車と同じです。

 

続きまして、小倉総合車両センター横を通過しました。

西小倉駅で運転停車。長かった日豊本線がここで終わり、ひと区間だけ鹿児島本線に入ります。

 

先ほど追い抜かれました特急ソニック50号、小倉駅で進行方向を変えた後、再びすれ違うことになりました。

 

さらに博多からやってきました、特急ソニック47号に追い抜かれます。

ここで停車中に、田代剛さんによる最後の放送がなされました。

 

政令指定都市である北九州市、紫川沿いには輝かしい都市の光が迎えてくれます。



19:10 小倉駅 着

100年という歴史を紡いできた、東九州を縦断する日豊本線。小倉まで6時間6分の旅を終え、現在でも国内最長特急が走る幹線っぷりを突きつけられました。

 

宮崎県から885系に乗れる貴重な機会を堪能できて、非常に素晴らしい体験ができて良かったです。

これから先も九州を形成する重要な鉄道路線として、活躍し続けてほしいと思います。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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