名鉄 愛知

【特別な2駅で終点】土橋始発豊田市行き 三河線完結の100系電車[2306-07南紀(4)]

前の記事
【本当に廃止危機?】紀勢自動車道延伸後の格安高速バス 特急南紀の勝機とは[2306-07南紀(3)]

紀伊半島における熊野古道の玄関口、熊野市駅です。   名古屋からは特急南紀が来ており、新型車両HC85系に置き換えられました。 これまでのキハ85系と比較して快適性が格段に向上、より多くの観 ...

続きを見る

名古屋市営地下鉄鶴舞線は上小田井駅と赤池駅を結ぶ路線。

上小田井駅からは名鉄犬山線、赤池駅からは名鉄豊田線へ直通しています。起点と終点両方で同じ鉄道会社に直通するのは珍しく、同様の例はJR線へ直通する東京メトロ東西線くらいです。

 

名古屋市営地下鉄鶴舞線では自局車両N3000形と3050形のほか、名古屋鉄道の車両も走っています。それが名鉄100系電車です。

 

100系電車は鶴舞線直通に特化しており、豊田市〜犬山でしか走らないはず。しかし、朝の2本だけ名鉄三河線の土橋〜豊田市でも運用に就くことになっています。

鉄道色が濃いものですが、これがかなり面白い動きを見せてくれる運用です。



こちらは夜の土橋駅です。

名鉄三河線を走るのは6000系電車ですが、ここに停まっているのは100系電車。

これらは土橋駅で夜間滞泊を行う車両で、回送列車としてここまで来ました。土橋駅の留置線で夜を過ごすのです。

 

そして翌朝、土橋駅始発の豊田市行きの運用に就くため、留置線からホームまで入換作業を行います。

 

時刻は6:45。入換作業が始まり、列車は知立方へ出発しました。

本線に並行する形で一本引かれた、側線に入っていきます。

 

ここで進行方向を変えるため、運転士さんが反対側へ移ります。

そしてポイントがホームヘ入線できるよう切り替えられました。これが手動というのも非常に面白ポイントです。

 

緑色の旗が振られまして、こちらを先頭にして出発します。

 

三河線は基本的に4両編成、長い6両編成の電車に対応した1番線ホームに入線します。

 

入換作業は2分ほどで終わり、扉を開けて出発まで待ちます。

わざわざこの列車に狙って乗ろうとするのは鉄道ファンの方ぐらいでしょうから、ぜひ早めにいらっしゃって入換作業をご覧いただけたらと思います。

うっかり直前に行くと撮り逃すので気をつけて…。(実はやらかして二度目の撮影)



100系電車による土橋駅始発豊田市行きは、朝の2本だけです。

土休日の場合は5:45発と6:18発。

 

平日の場合は6:22発と7:12発です。今回は7:12発の方をご紹介しています。



ホームは2面3線構造で、豊田市方面が島式ホームになっています。

ちょうど知立行きの列車が到着しました。こちらが名鉄三河線の主力車両である、6000系電車です。

 

単線のため猿投行きと行き違い、こうして並べると100系電車のレトロさを強く感じさせられます。

 

ライトや先頭窓下の模様など、デザインの細かいところにまで惹かれます。

 

土橋駅で丸っぽい「普|豊田市」の幕を見られるのは、なかなか貴重なものです。



三河線を走る列車はほぼ全て4両編成、知立行きホームは4両分の長さです。

一方でこちら豊田市・猿投方面ホームは、6両分確保されており長くなっています。

 

また三河線の6000系電車は3つドアであり、向かい側にはそれに対応した乗車位置案内が掲示されています。

 

しかし、100系電車はご覧の通り4つドアです。

 

1日2本しか来ない車両で、発車時刻のかなり前から停車しているせいか、こちら側には乗車位置案内がありません。

 

地下鉄直通で利用者が多いことから、ロングシートで4つドア。名鉄三河線よりも更に都市鉄道らしさが表れています。

 

ドア上には鶴舞線と直通先の路線図が一本で示されていました。

 

三河線の普通列車は、朝夕ラッシュ時でも15分間隔での運行です。1番線に入線してから、2本の列車を先に行かせました。

 

名鉄三河線では都市型ワンマンを採用しており、車掌さんが乗務するのは、土橋始発豊田市行きのみです。



いよいよ土橋駅を出発します。鶴舞線の発車促進「プルルルッ プルルルッ」が流れ、扉が閉められました。

この車両にはモーターを駆動する制御装置としてVVVFインバータが採用されています。発車時のモーター音が特徴的なのですが、これを三河線で聴けるのも100系電車でのみです。

 

次の上挙母駅で、行き違いのためしばらく停車。

向こう側は4両編成で、2両分長いことがよく分かります。

 

僅か2駅で終点の豊田市駅に到着してしまいました。



しかし、この列車はこのまま鶴舞線へ運行を続けます

豊田市駅で方向幕がくるくると変わっていき…

 

6分間豊田市駅での停車を経て、そのまま普通上小田井行きになります。

実質的には、土橋始発上小田井行きだったんですね。

 

この列車の目的は鶴舞線への送り込みであり、それが営業列車として見える形で現れていました。

 

単線が続いていた三河線ですが、豊田市〜梅坪は鶴舞線・豊田線からの直通列車が来て本数が増えるため、複線化されています。

 

梅坪駅からは名鉄三河線より、名鉄豊田線へ入ります。

 

豊田線は100系電車の本拠地、次々すれ違っていきました。

名鉄豊田線は1979年に開業し、この時から鶴舞線と相互直通運転を行っています。1993年に鶴舞線が上小田井駅まで全通したことで、現在の運行体系が実現しました。

 

間もなく赤池駅に到着するところ、右手には名古屋市交通局日進工場が広がります。鶴舞線の車両たちは大勢ここへ集まってきます。



名鉄豊田線の終点、赤池駅に到着しました。ここから名古屋市営地下鉄鶴舞線に入ります。

乗務員さんも交代されまして、出発後には鶴舞線の自動放送が流れます。

 

朝のラッシュ時間帯に重なるため非常に混雑していましたが、鶴舞駅で下車しました。

 

鉄道ファンに人気の名鉄ですが、そのなかでも魅力的と思われる今回の列車。

朝早いですが土橋駅の近くには快活やホテルもありますので、もしよければ見に行ってみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

次の記事
【一番新しい車両】東海道線特急で名古屋〜大阪 特急ひだグリーン&普通指定比較[2306-07南紀(5)]

最近になって名古屋地区には、続々と新型車両が投入されてきました。   こちらは20年ぶりのJR東海新型通勤電車として注目を浴びた、315系電車。中央線へ次々投入されているほか、1ヶ月前に関西 ...

続きを見る

鉄道コム

応援してくださる方は、クリックをお願いします! 鉄道コム

関連コンテンツ

タグ

パスケース

鉄道・バス等公共交通機関を利用した旅行の様子をご紹介します。交通機関のレビュー、車窓の解説が多いです。

-名鉄, 愛知
-

Copyright© Pass-case.com , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.