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【JRじゃないグリーン車!?】特急スーパーはくとの特別な上級座席とは?[2305GW(1)]
JRグループの上級座席であるグリーン席。 基本的に新幹線・特急列車に備えられており、京都駅にやってきたこちらの特急列車にも連結されています。 ところが車両下部分に注目してみ ...
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本日やってきたのは鳥取駅、山陰における主要駅の一つです。
京都市から下関市までを結ぶ日本一長い在来線、山陰本線。ここを走るとんでもなく速い気動車特急があるそうです。
その名も特急スーパーまつかぜ。
鳥取〜米子・益田を結んでおり、今回は鳥取〜米子における最速便、スーパーまつかぜ5号に乗車します。
2両編成というコンパクトな気動車特急、その見た目に反した底力を見てみましょう。
こちらキハ187系気動車は2000年に投入され、JR西日本が発足して始めての新型特急気動車でした。
スパっと切ったような平たい顔をしており、これが少々ネックになることも。
入り口には島根県の県花、牡丹の絵が描かれています。他にも鳥取県の県花である二十世紀梨の花が描かれている車両も。
これはキハ187系投入を含む山陰本線高速化工事に、鳥取と島根両県が出資したためです。
鳥取発着の山陰本線特急ですが、今回乗車する特急スーパーまつかぜ号は島根県の西端、益田が終点です。
他に特急スーパーおき号もありまして、こちらは鳥取〜新山口を結ぶ、国内3番目に長距離を走る特急列車になっています。
列車は鳥取駅を発車。
まずはこの加速度をご覧ください。
起動加速度は2.0km/h/s、サンダーバード681/683系の1.8km/h/sに勝っています。
1両に計900馬力のエンジンを搭載しており、スーパーはくとの700馬力を超えてきました。
鳥取駅からほど近い車両基地を通過する頃には、もう最高速度120km/h近くの117kn/hに達しています。
2駅先の鳥取大学前駅に停車。特急スーパーはくとは停まりませんが、山陰本線の特急が停車します。
末恒駅は一線スルー化されていないため、スピードを落として通過していきます。
宝木駅もまた一線スルー化されておらず、分岐側へ入りました。
しかし、駅間区間に入りますとぐんぐん加速していきます。
そして遂に最高速度120km/hに達しました。これがまた、ものすごい速さです。
山陰独特の朱色屋根、石州瓦の向こうには日本海が広がります。
この家々が間に入っているからこそ、山陰の景色の一部として再認識させられます。
はわい温泉・東郷温泉のある東郷池の周辺、湯梨浜町に入りました。鳥取の羽合として名高い場所です。
これら温泉地の玄関口となる松崎駅は、一線スルー化されていて2番線を通過。
2003年に鳥取〜米子の高速化工事が行われ、この時に各駅の配線が変えられています。この他にも、カーブを緩やかにすることで特急の通過速度を上げました。
倉吉駅に到着です。
ここは関西から鳥取を結ぶ、特急スーパーはくとの終着駅です。非貫通の流線形がシンボルで、貫通型でもある程度丸みを帯びています。
このキハ187系気動車は、同じ智頭急行智頭線を走るスーパーいなば(鳥取〜岡山)でも使用されています。
しかしこちらは切妻顔と呼ばれる平べったい形。これによって智頭線のトンネル通過する際、トンネルドンと呼ばれる衝撃波が発生しやすくなり、この車両にだけ制限速度がかけられるようになってしまいました。
コナン駅として親しまれる由良駅も、120km/hでの通過ができる一線スルー構造です。
2両編成の気動車特急とは思えないこの走り!
いや速すぎ…。 pic.twitter.com/YTzLs676ol— パスケース (@Pass_Case) May 1, 2023
制御式振り子装置を搭載していまして、カーブでは車体を傾けることで速度制限を抑えます。
直線区間の120km/h運転は圧巻で、気動車特急とは思えません。
左手には中国地方最高峰、大山が見えてきました。
綺麗な稜線を描いた伯耆富士、多くの方が写真を撮っておられます。
伯耆大山駅で倉敷からやってきました、伯備線が合流します。
山陰へ来る貨物列車はここで足止め。
2015年に伯耆大山〜米子の貨物列車が廃止され、山陰本線を走る貨物は全て無くなってしまいました。
伯耆大山駅〜安来駅は複線化されています。そして山陰本線の伯耆大山〜出雲市・西出雲は電化区間になります。
日野川を渡る辺りで注目したいのが、王子製紙米子工場。
伯耆大山駅から専用線が伸びていまして、コンテナ貨物による原料の搬入、製品の出荷が行われています。
鳥取県第二の都市、米子駅に到着です。
今回乗車している特急スーパーまつかぜ5号ですが、鳥取〜米子の評定速度が94.27km/h。59分でこの駅間を結んでしまいました。
米子は古くから山陰における鉄道の拠点として栄えまして、左手には数々の車両基地が広がっています。
中でも注目したいのが、扇形に列車が入っていく扇形機関庫です。
島根県に入りまして最初の駅、安来駅は通過しました。
特急が多く止まるこの駅ですが、最速達便として飛ばしてしまいます。
荒島駅で普通列車と行き違いました。
こちらはキハ126系気動車で、山陰本線高速化事業により投入された車両です。
かつては米子〜益田で快速アクアライナーとして走っていましたが、2022年春のダイヤ改正で廃止。普通列車に格下げされています。
貨物列車が走っていないはずの区間にも関わらず、東松江駅にはJR貨物のコンテナが見えてきました。
貨物列車の代わりとしてトラックによる輸送が行われており、ここはその拠点として活用されています。
まもなく松江駅に到着というところ、特急やくも号とすれ違いました。東松江〜松江は複線化されているので、お互いの到着を待つ必要がなく、ダイヤに余裕が生まれています。
島根県の県庁所在地、松江駅を発車。
山陰地方で一番の都市であり、多くのビルたちが並ぶ中、高架線を走ります。
宍道湖のすぐ横を走りまして、ここでの車掌さんによる観光案内もお馴染みです。
列車は来待駅で運転停車。
普通列車の行き違い待ちをしていました。比較的速達性に特化した便でも、このように普通列車のための停車が行われます。
一線スルー化されています、宍道駅を通過しました。
米子〜益田の高速化工事については、一足早く2000年に完了しています。
そして列車は最高速度での運転、出雲市駅へ向かって疾走します。
ローカル輸送に徹する一畑電車が近づいてきまして、並走しつつ高架を登ります。
最後に現れたのは特急やくものスーパーやくも編成。ここは単線のためこの列車が到着を待って、すぐに発車していきました。
ここから先も山陰本線は高速化されていますが、出雲市駅で下車しました。
特に人口が減少している山陰地方ですが、鉄道輸送を重要視してこのような特急の利便性を向上していただいているのは、非常にありがたいことです。
ぜひ山陰本線の特急に乗車していただきまして、その疾走感をお楽しみいただけたらと思います。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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