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東北自動車道が並走するローカル線 地域輸送に特化せざるを得ない花輪線乗車記[2021東北ローカル(7)]

2021年11月2日

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岩手県の県庁所在地、盛岡駅です。

東北地方には多くのローカル線がありますが、今回乗車するのはそのひとつ、花輪線になります。

 

花輪線は好摩駅と大館駅を結ぶ路線です。

 

花輪線の列車は好摩〜盛岡で乗り入れているので、盛岡駅のIGRいわて銀河鉄道の改札を通ります。

 

ホームにはJR東日本のキハ110系が停車していました。

IGRいわて銀河鉄道の運転士さんは気動車を運転できないため、他社線であってもJRの運転士さんによって運行されます。

 

列車は2両編成、朝の時間帯で都会から地方へ向かう方向なので、利用者はまばらです。

6:55、盛岡駅を出発。

東北新幹線沿いの元東北本線の第三セクターを走っていきます。

 

左手には岩手県のシンボルとも言える山、岩木山を望めました。

 

滝沢駅は岩手県立大学や盛岡大学などの最寄り駅。学生さんが通学で多く利用されます。

JRとの境界駅、好摩駅に到着しました。

駅名標にはここから花輪線に入ることが示されていました。

 

薄く雲におおおわれた山々を横目に、田んぼの中を走っていきます。

 

大更駅は八幡平市の中心駅です。

 

盛岡方面のホームでは、高校生の方々がたくさん待っていらっしゃいました。

 

こちらの列車もそれを待ち合わせまして、大更駅を発車します。

 

お店や家々が立ち並ぶ八幡平市の町中を走っていきます。

 

平舘たいらだて駅にはかつて交換設備があったようですが、線路は剥がされています。ホームの高さからも分かりますが、1984年とけっこう前に撤去されました。



北森駅には八幡平市役所が隣接しています。

2005年に発足した八幡平市、元々は旧西根町役場を使用していましたが2014年にここへ移転。

2015年には北森駅が移設され、駅と市役所が直結しました。

ローカル線を残す上で自治体職員は利用しているのか良く議論されますが、これほど中心部からのアクセスも良ければ、利用促進にもなるでしょう。

 

松尾八幡平駅まで列車は平地の中を走っていました。



列車はどんどん山に向かって挑みます。

今走っているのは花輪線では最大の急勾配、33.3‰です。

 

腰森トンネルなどを抜けて、安比高原駅に到着します。

 

安比高原にはスキー場もあり、駅からは遠いので送迎バスなども出ているようです。

 

次の停車駅は赤坂田あかさかた駅。

全部母音が同じというリズムの良い駅名になっています。



安比高原駅を過ぎると、右手には東北自動車道が見えてきました。

東北自動車道は東北本線とは異なり、盛岡から秋田県側を通って青森へ向かいます。花輪線から奥羽本線を通るようなルートです。

 

こうなると長距離移動には高速道路が最も便利に。多くの車が主要幹線であるこの道路を行き交います。

みどりの窓口もある荒屋新町に到着。雪国であるためか、ベンチは壁で守られていました。

 

この駅は比較的広い構内となっており、現役の扇形機関庫や転車台を見ることができます。

 

横間駅の駅名標は東北地方で時々見られる、ほそぼそとした陰キャ駅名標です。

 

田山駅周辺には名所案内の通り、スキー場があります。あまりイメージがありませんでしたが、この辺りにはスキー場へのアクセス駅がいくつか見られるようです。

しかし近くを高速道路が走るため、あまり鉄道は利用されないのではないかと思います。



米代川を大幹線の東北自動車道が走ります。

ローカル線から高速道路が見えるというのはよくありますが、ここまでの大きな主要道を近くで見るというのは新鮮な感覚です。

 

兄畑駅は岩手県最後の駅です。

 

岩手県から秋田県に入ったことは、すぐ隣の道路看板で分かります。



湯瀬温泉駅に到着しました。

線路は残されているものの、1999年に交換設備が撤去されています。

 

乗客は4,5人ほどいらっしゃって、周辺駅に比べてある程度の利用が見られる様子です。

 

交換設備撤去と同年の1999年、湯瀬温泉駅長は廃止されて簡易委託駅になりました。

 

駅を出発すると背の高い旅館がいくつか見られて、温泉街であることが分かります。

 

八幡平駅は八幡平市ではなく、鹿角市です。

 

八幡平は1613mの山、そして秋田県と岩手県に広がる周囲の高原を示します。

左手はそれら山々の深緑、そして田畑の明るい黄緑のコントラストが素晴らしいです。



陸中大里駅に到着しました。

秋田県の旧国名といえば羽後国ですが、内陸の岩手県に近いところは陸中です。

 

陸中大里駅の近くには鹿角八幡平ICがあり、車がそれを降りた先には『道の駅かづの あんとらあ』。

『あんとらあ』とは英語で『鹿の角(antler)』を意味します。

 

鹿角花輪駅が近づくと、JRマークの入ったアパートらしい建物が見えてきました。おそらく職員さんの寮でしょうか。



花輪線内で最も大きな駅のひとつ、鹿角花輪駅に到着しました。

当時の鹿角郡花輪町に陸中花輪駅として開業、花輪線の名称はこの駅名から採られています。現在だったら鹿角線になっていたでしょう。

 

この駅からは小学生の子供達が大勢乗ってこられました。

 

これまでガラガラだった車内ですが、1両目は満員に。列車内は一気に楽しい雰囲気でいっぱいになりました。

 

駅を出発する時には駅員さんたちが子どもたちに手を振ってくれていました。

 

列車は市役所やかづの厚生病院などの施設、そしてロードサイド店舗の集まる道の横を走ります。

 

花輪線のもうひとつの主要駅、十和田南駅に到着しました。

 

子どもたちはどうやら遠足に行かれる様子、十和田南駅で降りていかれます。

 

ここからは大型バスに乗っていく様子。

大きくなった後もこの列車に乗ってくれると、とても嬉しいです。

 

さて、十和田駅は花輪線の途中駅ですが、駅名標を見てみると行き止まりになっています。

 

これまで走ってきた進行方向を見ると、たしかに線路は続いていません。

 

十和田南駅はスイッチバック構造の駅になっており、ここで進行方向を変えて行きます。

十和田南駅からは東北本線の三戸駅まで三戸線を建設する予定でした。しかし結局未成線に終わったためこの構造だけが残されているのです。



5分ほどの停車で運転士さんが反対に移動しまして、十和田南駅を出発。

東北自動車道は花輪線とは異なってそのまま北上、弘前を経由して青森へ向かいます。

 

右手にはこれまでと同じ米代川が並走。川幅が広くゆったりとした流れです。

 

花輪線には十和田八幡平四季彩ラインという愛称が付けられています。沿線の風景を見ていると、そののどかな風景に心を癒やされるものでした。

 

大滝温泉では反対方向の列車と行き違います。

観光というより、地元の方がここから数人乗車されてきました。

 

最後の駅、東大館駅に到着。

ここで半分くらい降りられて、思ったより利用の多い印象でした。

 

列車は家々の立ち並ぶ大館の市街地に入ってきます。

 

奥羽本線の上を乗り越えまして、終点の大館駅に到着です。

 

日本海縦貫線を形成する奥羽本線、駅には貨物のコンテナが積まれていました。

 

ホーム上に置かれた、秋田犬が可愛らしい花輪線終点のモニュメント。立派な高速道路を横目に地域輸送に徹する花輪線も非常に楽しいものでした。

 

大館駅前では工事を行っている途中。ロータリーなどを作っている途中なのでしょうか。

 

大館駅周辺もまた魅力の多い場所。こちらも合わせて楽しむことができます。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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