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線路幅狭すぎ!近鉄から切り離された四日市あすなろう鉄道乗車記

2021年5月10日

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前回は近鉄からもらったナローゲージ路線、三岐鉄道の北勢線をご紹介しました。 終点の阿下喜駅から2kmほど歩いてきたのは、もう片方、三岐線の伊勢治田駅です…が、次の列車までかなり時間があるのでお隣まで行 ...

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今日は近鉄四日市駅に来ています。

三重県には近鉄とJRが走っていますが、前者が広いシェアを占めているのが現状です。

 

そんな三重県随一の大きな駅、近鉄四日市からは四日市あすなろう鉄道が走っています。

 

近鉄線の高架下にある9,10番線ホーム。かつて近鉄だったこの路線は国内でも珍しい、個性的な鉄道路線になっています。

近鉄から新会社へ

四日市あすなろう鉄道は、近鉄四日市から内部の内部線、そして日永から西日野の八王子線で成り立っています。

総延長は7kmと短く、最大でも運賃は270円。

1dayフリーきっぷは大人550円、子供280円ですので乗りとおす場合はこちらの方が安くなります。

 

四日市あすなろう鉄道は近鉄が2012年、BRTでの運行方針を発表したことから始まりました。

 

その後四日市市は鉄道での存続を要望し、現在は四日市市が施設や車両を保有。近鉄が4分の3、四日市市が残りを出資することで走っています。

ナローゲージの列車

さて、そんな四日市あすなろう鉄道の一番の特徴は、線路幅の狭さです。

狭軌である国内の在来線の線路幅が1067mmなのに対し、こちらは762mmの特殊狭軌線です。

別名ではナローゲージと呼ばれており、鉄道会社の『あすなろう(narrow)』はここから名づけられています。

 

車両もかなり小ぶりで、トロッコみたいな見た目です。

 

車内に入ってみると座席の見た目が完全に路線バス。

片方ずつ進行方向が固定されていました。

 

足元はそんなにキツくは無いので、鉄道らしいゆとりはあります。

 

一方で車高が低いためパンタグラフは土台部分で嵩増しされていました。

電気を摂る架線を低くしてしまっては、踏切を通るトラックなどが線に当たって危険です。

 

またそれぞれの車両の車端部には何やら機械らしきものが置かれていました。

おそらくコンパクトな車体のため、本来なら床下に設置される機器をここに置かざるを得ないのでしょう。

 

また運転席は中央に設置されているのも特徴的でした。



内部線

列車はあすなろう四日市駅を出発。

ゆっくりとしたスピードでガタゴトと音を立てながら走り始めます。

 

このような軌間の狭い鉄道は軽便鉄道が元です。

自動車普及していなかった頃、小規模なものが全国に建設されました。

しかし現代、他に残されているのは三重県の三岐鉄道北勢線と、黒部峡谷鉄道のみです。

 

次の赤堀駅に到着。普通の鉄道に比べてプラットホームもやや低くなっています。



日永駅で八王子線が分岐、0kmポストが立っていました。

ナローゲージで路線が分岐していくのはここが唯一。

 

そこであすなろう鉄道では床下の分岐を見られる、スルー列車なるものを運行しています。

今回乗ったのは違いましたが、3両編成4車両のうちの1つ、C#165号車です。

 

ポイントを越えた直後に日永駅が置かれているため、扇形のホームになっています。

 

途中には川などを越える橋がありますが、軌間が狭く不安定だからか、欄干がしっかりした構造。

 

日永周辺は街なかとなっていて、大きなお店もたくさん立ち並んでいました。



泊駅に到着。

ここで列車が交換されました。

本数は日永行きと西日野行き、それぞれが30分ごとにやってくる固定ダイヤです。

 

駅間距離は基本的に1km以下。そのため次々駅に停車していきます。

 

内部駅の一つ手前、小古曽駅は1922年開業当初の終着駅でした。

しかしそのような雰囲気は一切無く、5か月後には内部駅まで延伸されています。



終点の内部駅に到着。

あすなろう鉄道の車両が集まる車庫があって、何本か停車中です。

 

内部線は鈴鹿市の伊船地区まで伸ばすことを目指した路線でした。

今ではかなり短い路線でありながら、高校生の通学需要を担っています。

 

そんな終着駅の駅舎は非常にローカル線らしく、瓦の乗った素敵な木造駅舎です。

 

ロータリー近くの屋根で駅舎が隠れてしまっているのが残念ですが、車での送り迎えなどより便利になっているのでしょう。



八王子線(西日野行き)

日永駅に戻ってきて、今度は八王子線に乗車します。

 

車内からも見ましたが扇形のホームの形、鶴見線 浅野駅に似た構造です。

 

駅には標準軌、狭軌、特殊狭軌の線路幅が紹介されていました。

こうして見ると、近鉄でメジャーな標準軌との差が明らかで、色んな車両を持っていた近鉄は本当に凄いと感じます。

 

今度やってきた列車は青色。八王子線の列車は、なろうブルーと呼ばれています。

 

内部線との接続を取り、日永駅を発車。

 

日永駅から1駅、終点の西日野駅までは1.3kmしかありません。

 

あっという間に西日野駅に到着しました。

 

八王子線はかつて西日野から先、伊勢八王子駅まで伸びていた路線です。

部分廃止となったきっかけは1974年の集中豪雨、2年後正式に廃止されました。

 

八王子という名前はここから取られているのですね。

 

駅舎は非常にコンパクトで、自動券売機と駅員さんが入れるスペースのみです。

 

こちらもまた新しく整備され、ロータリーや自転車置き場も作られました。メインの利用者層である高校生のために様々な施策がされていることが分かります。

 

近鉄から切り離された一方で、より地域に密着したサービスが行われていくことでしょう。

 

小さな鉄道ですが様々な面白いポイントが沢山ある四日市あすなろう鉄道。

ぜひ一度足を運んでみてください!

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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