今夜は東京から北海道へ向かいます。本来なら寝台特急で行ってみたいものですが、それは北海道新幹線の開通とともに、廃止されてしまいました。
今回は陸上交通手段を乗り継ぎまして、函館まで行くことにします。紹介しますのは、北海道へ渡るのに最も魅力の溢れていると思う方法です。
最初に乗車するのは、青森行きの夜行バスです。
青函トンネルに道路はありませんから、青森までが夜行バスの限界になります。
夜の時間を有効活用でき、さらに一番格安な交通手段です。料金は5500円でした。
利用するのはドリーム青森盛岡・東京号。
3列シートのため快適で、リクライニングもかなり深く倒れました。
22:10東京駅を出発します。
首都圏での休憩場所は、蓮田サービスエリア。ある程度の買い物はできます。
朝になりますと、花輪パーキングエリアにて休憩です。
盛岡から東北自動車道は弘前の方へ向かうため、鉄道ではJR東日本随一のローカル線である、花輪線ルートを採ります。
上り線の花輪サービスエリアには松屋がオープン。これが秋田県で初めての店舗だそうです。
10時間半乗車しまして、青森駅前に到着しました。
青森駅は3月に新駅舎がオープンしています。
良き田舎感の溢れていた旧駅舎は、完全に見えなくなってしまいました。裏側では解体工事が進んでいます。
改札内から見ると、各ホームが結ばれていた通路も無くなっていました。
ここからは北海道新幹線に乗るため、新青森駅に向かいます。
隣の駅ですが、特急つがるに乗車。
特急つがるは青森〜新青森に関して、特急券無しで乗車可能です。
せっかくなので今回この特例を利用し、乗車することにしました。
僅かな時間とはいえ、快適なリクライニングシートで得した気分です。
右手方向には津軽線が離れていきました。
これはローカル線である一方、青函トンネルへ繋がる海峡線が分岐しており、貨物列車が走る主要な物流網の一つです。
駅舎が奥羽本線と交差している、新青森駅に到着しました。
特急つがるは引き続き奥羽本線を通り、弘前や大館、そして終点の秋田へ向かいます。
ここからは北海道新幹線に乗車します。
東京駅を6時32分に出発した、はやぶさ1号です。
事前にえきねっとで、新幹線eチケット・トクだ値40を購入していました。
通常料金の40%引き、これを使って木古内駅へ向かいます。
改札内では、これから向かう青函トンネルの解説がされていました。
北海道に行くなら青函トンネルを通っておきたい、どうしてもそんな風に思います。
ホームにE5系新幹線が入線しました。
丸っこい一方でシュッとした顔つき、新幹線ならではのスマートさです。
現在、車両内には2,3人しかいませんでした。
JR北海道にとっては嬉しく無いでしょうが、周りを気にせず楽しめるという良さもあります。
青森県内で新幹線の秘境駅とも呼ばれる、奥津軽いまべつ駅に停車。青春18きっぷ期間で無い中、お一人だけ降りていかれました。
その後、車内放送での案内とともに、青函トンネルに入りました。
トンネルを走行する中で楽しみと言えるのは、本州と北海道それぞれに設置されている、竜飛定点と吉岡定点を見つけることでしょうか。
非常時にはここから地上へ避難することになっています。
青函トンネルを通りまして、北海道に降り立ちました。
壮大な景色が広がる訳では無いのですが、久しぶりに見る光とともに、北の大地に来たのだという感動を強く味わうことができます。
-
北海道新幹線に乗るなら3列側に乗るべし!青函トンネルを楽しむ方法(6)
今日は新青森駅に来ています。ガラス張りの非常に新しい駅舎、かつての青森駅とは対照的でした。 これから乗車するのは東京からやってくる最初の新函館北斗行きのはやぶさ1号、北海道 ...
続きを見る
北海道で最初の駅、木古内駅に到着しました。
5,6人とともにここで下車、新幹線を見送っていきます。
友人に頼まれたものですが、北海道新幹線の補充券を買っていきました。
駅舎は新幹線開通とともにリニューアルされたもの。真っ白な雪景色を思わせる、ひんやりした印象を持ちます。
そんな駅舎とは裏腹に、その設備にはかなり歴史を感じるものです。
在来線部分については、あくまで駅の外観を中心にリニューアルしただけになります。
これから乗車するのは新幹線開通で第三セクターとなった、道南いさりび鉄道です。
新幹線で新函館北斗まで行かなかったのは、この路線に乗った方が、より移動の行程を楽しめるから。
ホームには急行色と呼ばれるペイントがされた、汽車が停まっていました。
この路線では窓を開け、外の空気とともに車窓を楽しむことができます。
道南いさりび鉄道の車両はキハ40ですが、様々な種類の塗装があります。
お金が無いながらも独自色を生み出そうと、努力している姿です。
さて、その先で見下ろすようにして広がるのは、この海の景色です。
さらに進めば遠くに、函館山が見えています。
素晴らしい光景が長く続きまして、これこそ北海道の玄関に相応しい光景です。
これを見るために途中の木古内で降りて、道南いさりび鉄道に乗ったと言っても過言ではありません。
海から離れますと、太平洋セメント上磯工場があり、この辺りで盛んな工業まで目の当たりにできます。
上磯駅は新函館北斗駅がある北斗市の中心部になっています。
お隣の清川口は、何やらキラキラした駅舎です。
これは道南いさりび鉄道を走る観光列車、ながまれ号と同じデザインになっています。
北海道へ行くのにローカル線の旅を挟む。
全部の行程を普通列車というのはかなり難しいですが、このようなつまみ食いくらいは、初心者でも楽しめるのでは無いでしょうか。
五稜郭駅からJRに乗り入れまして、次は函館駅です。
函館駅の車両基地には、様々なキハ40が停車しています。
中でも紺色の車体に星々が散りばめられた車両、あれが先程の清川口の駅舎と同じデザインの、ながまれ号です。
日本一貧乏な観光列車とされており、車内には手作りの装飾が施されます。
目的地となります、函館駅に到着しました。
旅行において、移動中の車窓というのは非常に重要です。
目的地だけでなく移動も楽しみ、効率性などを総合的に勘案した上、その最適解が今回のルートでは無いかと思っています。
夜行バスで寝られないなどを始めとし、人それぞれ最適な移動方法は異なりますが、ぜひ試して頂きたいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
-
北海道で走る第三セクター 地域住民が支える道南いさりび鉄道(7)
今日は北海道鉄道の玄関口の駅、木古内駅にやって来ました。 この駅は北海道最南端の駅、駅舎内にはそれを示す記念碑が立っていました。 かつて使われてた三角形の駅舎、その先端部分 ...
続きを見る
-
険しい山道に挑む特急が復活! ノースレインボーエクスプレスでいく特急ニセコ乗車記(札幌行き)[2021特急ニセコ(2)]
ここは函館本線の始発駅、函館駅です。 函館と札幌は特急北斗で結ばれており、これは本州から青函トンネルを使って札幌へ行くルートにもなっています。 特急北斗は函館本線、室蘭本線 ...
続きを見る