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【2000km通学】日本最東端の根室から京都へ26時間かけて通学[特急ニセコ(11)]

2021年10月19日

 

日本一早い朝日が昇ってきました、ここは北海道根室市です。

今日で夏休みが終わるというこの日、本土最東端と呼ばれる日本の端っこの町にいます。

明日から秋学期が始まるため、京都の立命館大学へ通学しなければなりません。

 

というわけで今日は朝から大移動です。

 

鉄道だけを使っていくには始発の列車、5:31の列車に乗車する必要があります。

もし寝坊したら飛行機に乗らなければならなかったため、結構ヒヤヒヤしていました(笑)

 

神々しい朝日に照らされた列車に乗って、通学という名の旅が始まります。

列車は最東端の終着駅を出発。

丁度出発するぐらいに日の出だったので、タイミングが非常に良かったです。

 

今日は日曜日ですが部活などあるのでしょうか。高校生の生徒さんが何人か乗っておられます。

誰がなんと言おうと僕は観光客としてではなく、みなさんと同じく通学客として乗車しています(笑)

 

そんな中でも撮影してしまうのがお隣の東根室駅。

日本最東端の駅に物珍しさを覚えてしまっては観光客と気づかれちゃいますね。

 

花咲線は、北海道の自然がそのまま残されたと言っても過言ではないところを走っていきます。

 

途中ではシカさんと何度も遭遇、列車は頻繁に笛を吹いていました。

今は明るいので良いですが、暗い時は衝突して当たり前というような感覚があります。

列車は国定公園にもなった別寒辺牛湿原のすぐ横を走っていきます。

こんなのを毎日見られるなんて羨ましいですが、これも当たり前の景色なのでしょうね。

 

厚岸からは更に高校生の方が乗ってこられました。

それでも窓側がまだ空いているくらいの乗車率、平日だったらどれくらいなのでしょう。

 

2時間半ほどかかりまして、8:04に釧路駅に到着。



ここからは特急列車を乗り継いで、道内を横断します。

まず乗車するのは特急おおぞらです。

 

道東を代表する都市である釧路駅を出発。

 

電光掲示板をイモムシが這って行きます。

次の池田駅までの距離は100kmを超えており、1時間以上停車しません。

 

釧路を出てしばらくすると右手には太平洋が広がっており、本当に壮観でした。



池田駅に続いて帯広に停車。

ここからは特急とかちも走っているので、札幌〜帯広は札幌〜釧路の倍特急の本数があります。

 

根室本線から石勝線に入る新得駅では、フォロワーさんから差し入れを戴きました。ありがとうございます。

 

今回乗車している特急おおぞらは283系での運行。

この車両は2022年春で撤退すると発表されているため、トマムから先はグリーン車に移ることにしました。

 

東海道新幹線のグリーン席と同じような、大きくフカフカのグリーン車は非常に快適です。

 

石勝線は険しい山々をトンネルで貫いていきます。

 

千歳線との接続駅である南千歳駅で下車しました。札幌へ向かう列車を見送ります。

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この先は函館へ行く特急北斗12号に乗車することとなります。

しかし南千歳駅を出発するのは12:41、まだ1時間近く時間があります。

 

という訳で、途中まで先発する特急すずらん4号に乗車することにしました。

 

せっかくならいろんな列車に乗ったほうが面白いものです。

 

苫小牧から登別、室蘭にかけては北海道を代表する工業地区になっています。

 

東室蘭駅周辺では貨物コンテナがズラッと並んでいました。



東室蘭から室蘭までは普通列車として運行します。

ここからは特急北斗のルートを外れてしまうので、東室蘭駅で下車しました。

 

東室蘭駅は赤い四角の橋上駅舎が特徴的。

特急が行き交う本線上ということもあって、室蘭駅より大きな駅になっています。

 

東室蘭駅前のセイコーマートで色々密輸品を購入し、特急北斗12号で南下します。

 

列車は室蘭本線上の伊達紋別や洞爺など、大きな駅にいくつか停車していきました。

 

内浦湾沿いを走る特急北斗、海の先に駒ケ岳が浮かぶ景色は最高。

 

本州と北海道を行き来する上でこの山がいてくれるのは、本当に嬉しいことです。



北海道新幹線の乗換駅である新函館北斗駅にて下車。

予想以上に降りられる方も多く、キャリーバッグを引いて新幹線へ乗り換えていきます。

 

ここでいよいよ新幹線の登場です。

乗車するのははやぶさ40号、割と速達型の停車駅になっています。

 

えきねっとにて予約をし、東京まで通常料金の半額である1万ちょっとで行くことができるのです。

 

北海道新幹線は今年で開業から5周年とのことで、モニュメントが設置されていました。時が経つのは早いものです。

 

キヨスクで買い物を済ませてホームで待っていると、E5系新幹線がやって来ました。

 

1週間滞在した北海道ともお別れの時。名残惜しいですがまた来ると思いながら脱北します。

 

北海道へ行く時は北海道新幹線しか使ったことがありませんが、帰りに新幹線を使うのは初めて。

遂に青函トンネルに入り、フェリーよりも寂しさがつのります。

 

本州に帰ってきまして、青森県の津軽半島を走行中です。



新青森駅からはようやくJR東日本エリアへ。

ここを過ぎてくると、夕日も落ちて暗くなります。

 

盛岡駅では秋田新幹線こまちと連結しました。

 

仙台ではラベンダー色のラインを持つH5系と行き違います。



お客さんもだいぶ増えてきて窓側は完全に一杯で、通路側もところどころ埋まるほどに。

日曜の夜で需要が特に大きいとはいえ、客足も戻ってきたのでしょうか。

4時間12分かけまして、終点の東京駅に到着しました。

 

現在の時刻は20:35です。

 

実はまだ東海道新幹線も沢山便があるので、今日のうちに京都へ帰ることができてしまいます。

 

ここまでは最短の乗り継ぎで来ましたが、せっかくならこの通学を楽しみたいものです。



というわけで選択したのはこちら。

寝台特急サンライズ号です。

 

夏休みを締めくくるには最も良い列車なのではないでしょうか。

 

最近はノビノビ座席に乗車することが多かったのですが、久しぶりの寝台個室です。

列車内でちょっと狭いこのプライベート空間が良いですね。

 

東京駅を出発して長い長い自動放送を聞いていたところ、東京タワーがぼんやりと夜空に映し出されていました。

 

NewDaysで買ってきたりんごジュースを片手に、外の夜景を楽しみます。

 

東京から横浜にかけて通勤列車が真横を頻繁に走っており、寝台特急の特別感を感じさせられるものです。

 

暗闇を走る列車に揺られながら、心地よい眠りへと誘われます。どうやら富士駅辺りで眠ってしまったようでした。



おはようございます。時刻は早朝5時ごろです。

駅を通過しているところでまだホームの明かりはついておらず、発車標だけが赤く光っていました。

 

東の空も明るみを帯びてきて、新たな一日の始まりです。

 

5:25、姫路駅にて下車しました。出雲・高松へと向かう列車を見送ります。

 

駅の正面を見ると良い具合に明るい空の下、姫路城が構えていました。



ところで姫路駅というのは兵庫県、既に京都駅を通り過ぎてしまっています。そのためこれから折り返さなければなりません。

急ぎであれば6時発の山陽新幹線に乗車して、新大阪駅に6:31、京都駅には6:46に着くことができます。

 

今回はそこまで急がなくて良いので、新快速に乗って折り返すことにしました。

 

車内では東京駅にて買ってきたパンを頂いて、これを朝ごはんとします。

 

姫路から先では山陽電車と同じ速度でピッタリ並走。共に通勤客を輸送しているところです。

 

新快速は上の方を走るため、明石海峡大橋の架かる瀬戸大橋を見下ろすことができます。

 

朝日が右側の海にも浮かぶようになり、目が覚めます。

…と言いたいところですが、さすがに朝早いので眠たいです。おやすみなさい(笑)

 

7:19、京都駅に到着。眠い目をこすりながらホームに降り立ちます。

 

正面の駅舎を出ると、雲ひとつ無い青空に京都タワーが出迎えてくれていました。



続いてはバスで大学へ向かいます。

京都のバスに乗ると絶対に一回で目的地にたどり着けないのですが、これだけは間違えません。

 

50番系統の立命館大学行きです。

 

京都駅を出発し、途中のバス停では通勤通学のお客さんが頻繁に乗降します。

 

30分ほどかかって、終点の立命館大学に到着しました。



わざわざサンライズを選んだからというのもありますが、26時間半ほどかけて立命館大学衣笠キャンパスに来られました。

1時間目が始まる9時にも余裕で間に合っています。

ところで辺りには全く学生はいません。

というのも、まだ対面授業が始まっていないためです。

 

わざわざ北海道から帰ってきたのは教科書を買わなければいけなかったから。

これを持ってオンライン授業を受けることになりました。

 

これだけ大移動の通学をしてみて、日本は端から端まで、ある程度高規格な鉄路で繋がれていると実感しました。

あんなに遠くから来ても翌日の朝には授業を受けられる状態にある、これが現実になっているのはちょっと驚きです。

 

これからもこのネットワークを駆使して、学業とともに旅行を楽しめたらと思います。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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