JR九州 熊本

【天草アクセス観光列車】A列車で行こうで天草諸島へ![36ぷらす3長崎(3)]

2022年8月10日

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久留米駅から鹿児島中央方面へ、九州新幹線に乗車中です。

 

当時発表されたばかりの、布団掃除機にしか見えない西九州新幹線の広告も差し込まれていました。

 

今回の舞台は熊本県。熊本駅手前ではマンションの隙間から、熊本城を見られます。左側に注目していないと見逃してしまうので、注意が必要です。

 

熊本駅は熊本城の石垣の武者返しをモデルにしており、強固に固められた守りがここに表現されます。

 

今回乗車するのは、あまくさみすみ線の観光列車『A列車で行こう』です。

 

6番線に入線、列車到着時にはプラットホームにて、ジャズ曲『Take the 'A' Train(A列車で行こう)』に迎えられます。

曲名の『A列車で行こう』は、ジャズの都ハーレムに行くのに、ニューヨーク市地下鉄A系統へ乗りましょうという意味です。

 

一方で、JR九州の『A列車で行こう』。

「南蛮文化が渡来した天草をモチーフに、ヨーロッパをイメージした大人の旅を演出」をコンセプトとしており、大人 (Adult) や天草 (Amakusa) の頭文字から取られました。



今回はA列車で行こうを利用し、天草まで渡ってみることにします。

車内にはステンドグラスもあって、シックな空間を作り出しています。

手前側の黒い座席はセミコンパートメント、奥の白い座席が通常のリクライニングシートです。

 

こういう模様って中高年層のおば…お姉さん方が好きそうなイメージがあります。

 

A列車で行こうの運行距離は36.5km、宇土半島を横断する程度で、TRANS KYUSHUとは言えないほど短いものです。

しかし、国鉄時代から阿蘇と島原を結ぶ観光ルートの一部を担っており、そのリニューアルと考えればこの文字があってもおかしくないかも。

 

肘掛け部分にはロックされているものの、灰皿跡まで残されていました。



14:37 熊本駅 発

右手には九州新幹線の高架が並んでおり、時間が合えば熊本駅発着のためスピードを落とした新幹線を見られます。

 

新幹線がやや離れていくと、在来線の車両基地が広がってきました。

 

トラス橋によって、新幹線とともに白川を渡ります。

 

富合駅近くには九州新幹線の熊本総合車両所があります。西九州新幹線で実用化予定だった、フリーゲージトレインが外にいることも。



14:47 宇土駅 着

鹿児島本線から三角線への乗換駅で、唯一の途中停車駅です。

 

ここで販売カウンターのある1号車へ。

カウンターバーは教会などをイメージしており、ベンチなどもあります。

 

Aを図案化したスタンプも設置されていました。

 

大人の旅を、ということでお酒の販売も。デコポンを使用したAハイボールが人気です。

 

その他、おつまみ系のお菓子類も沢山あります。

 

今回はAハイボールと塩チョコレート。

 

さっぱりしたハイボールとともに海を眺められる、素敵な旅です。

 

細かな波が立つ海の向こうには、島原半島の雲仙普賢岳が浮かんでいます。



網田駅で運転停車し、反対方向の普通列車と行き違います。

これまでドアは開かず乗降できなかったのですが、2022年9月23日のダイヤ改正で三角行きの1・3・5号の停車駅に追加されます。

熊本県内最古の駅舎で、国の登録有形文化財にも登録。土休日の昼には「カフェ*レトロ館」としても開館しています。

 

網田駅の先では、御輿来おこしき海岸沿いを走行。

風と波が美しい砂の曲線を作り上げ、特に夕陽は非常に美しい場所です。

 

お手製の車窓解説マップがあって、各地の魅力が詰まっています。かなり楽しく読ませてもらいました。

 

トンネルを抜けまして、宇土半島の南側へ。モタレノ瀬戸の横を走っていきます。



15:15 三角駅 着

熊本駅から40分足らず、お酒を楽しむ列車にしては結構短い時間でしたが、キラキラしすぎていない落ち着いた空間を楽しませてもらいました。

 

185系気動車の改造のため、行き先方向幕が幕式だったり、折戸式扉だったりと、結構古くからのものが残っています。

 

網田〜三角駅では行き違い設備が無く、A列車で行こうは熊本行き出発まで、奥の方へ引き込まれていきました。

熊本〜三角の乗車券は760円、指定席特急券は1280円(繁忙期+200円)です。

 

かなり古い駅舎を使っていたのですが、2011年のA列車で行こう運行開始に合わせてリニューアルされました。



ここからは船に乗って、天草方面へ向かいます。

三角駅から目の前の三角港フェリーターミナルへ、シークルーズという船が接続しています。

 

港は駅から横断歩道を渡った先。歩いて5分程度で乗り換えられます。

 

三角港フェリーターミナルには、待合所として海のピラミッドがあります。

 

中へ入ってみると、頂上へ向かってグルグル通路。

内外に二重螺旋のスロープがあって、巻き貝みたいな構造です。



三角駅前にはコーヒースタンドの海街珈琲さん。

ドーナツとコーヒーを買って船に乗り込みます。

 

写真は乗り込んだものじゃないですが、似たような船です。

 

乗りこんでからチケットを購入。

A列車で行こうとデザインが統一されており、列車と船が一体化したルートと分かります。

 

買ってきたのはベイクドキャロットドーナツです。ペースト状になった人参が入っていて、食感もよき。

 

ただし席はこのように開放的なところ、揺れるので落とさないよう気をつけなければならず、船内ではあまりオススメしません。



15:55 三角港 発

海のピラミッドに別れを告げまして、九州から天草諸島へ渡ります。

 

すぐ横で水しぶきを飛ばしながら進んでいき、非常に迫力がありました。

 

かなり島の密度が高いため、漁港近くの集落などをよく見られます。

 

野牛島と維和島の間に架かる橋をくぐります。

天草諸島にはこのような橋がたくさんあって、本土との行き来も簡単です。

 

16:15 前島(松島)港 着

ほんの20分ほどで到着。本当にすぐ着いてしまいます。

 

乗ってきたのは右側の船です。海の風を直に感じられて、とても楽しい船旅になりました。



前島港には、リゾラテラス天草という商業施設が隣接しています。

レストランやお土産、カフェなど楽しめる施設がいっぱいです。

 

今回はCOSTA COFFEEさんへ。さっき乗ってきた船がいるすぐ近くのテラス席です。

 

天草バスクチーズケーキ

なめらかなチーズケーキに、爽やかな柑橘。このマッチは素晴らしいものですね。

 

天草パールラインと称される266号、前島橋を車が行き交います。島と島の間から海を眺めるのも、これまた楽しいのでしょうね。



リゾラテラス天草からは熊本から渡ってきたバスが、天草の中心部へ向かって走ります。

アンバランスですが、2時間に1本程度の本数。大型バスでの運行です。

 

前島は港があるものの、結構小さい島。松島橋を渡って松島へ。

ここは宮城県の松島じゃないですが、小さな島がたくさんある点では似た景色に思いました。

 

内陸部に入ると、本土と変わらない田舎の景色。

離島って言うとどうしても海沿いの港町を想像しますが、当然こういった風景もあります。

 

上天草市から天草市に入ります。

熊本市、八代市に次いで第三のまち。離島でありながら規模も大きいです。

 

雲で太陽が隠れているものの、ずっとオレンジの空が続いています。これこそのどかな離島の景色ですよ。

 

天草と言ったらキリスト教のイメージ。閉業しているみたいですが、サンタマリア館があります。



バスは天草瀬戸大橋へ。

ループ橋で更に上を目指しまして、下島に渡ります。

 

おそらく船が通るため、これだけの高さを稼いでいるのでしょう。鏡のように映るオレンジ色の空も綺麗です。

 

そして驚くなかれ、ネットカフェの自遊空間があります。学生のおでかけヤクザにも優しいです。

 

終点の本渡バスセンターに到着しました。

 

ここは天草の中心部にあたり、各方面へバスが発着しています。

 

周囲を見渡すとローソン、ファミリーマート、ツタヤ、ネッツトヨタなど、普段通りの景色が続いており面白いです。

 

天草市役所は2019年に完成、天草産材をふんだんに使ったという温もりのある庁舎になってます。

 

A列車で行こうで往復するだけでなく、天草まで足を踏み入れた方が絶対に楽しいと感じました。

 

今夜は花乃月さんで宿泊、住居と一体型で、普通の家の一室みたいな感じがあります。

 

明日からも天草の旅が続きます。ぜひお楽しみに。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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