ここは九州鉄道の起点、門司港駅です。
本州から九州へ鉄路が繋がっていなかったとき、玄関口として重要な役割を果たしていました。レトロな駅舎の立派さからも、非常に大きな役割を担っていたことが分かります。
今日はここ門司港駅から西の終着駅、長崎駅を目指します。
以前、早岐発門司港行きの九州最長列車を紹介しましたが、それとは違った一面をご紹介できたらと思います。
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13:40発の普通折尾行きに乗車し、門司港駅を出発。
右手にはかわせみやませみ・いさぶろうしんぺいが停車中でした。
2020年の災害によって肥薩線が不通になってしまったため、博多〜門司港で運行しています。
右手に海を挟んで見えている陸地は下関市、まるで川のような関門海峡の狭さを感じさせられました。
さらに赤レンガの倉庫も並んでおり、古くから多くの輸送を担っていたのだと分かります。
関門海峡から海底トンネルを通った線路が登ってくると、門司駅に到着します。
今では山陽新幹線の小倉駅に受け渡されていますが、在来線としては九州の玄関口。駅名標のイラストでもそのことが表されていました。
門司〜小倉では上下線の間に広い鉄道用地がとられています。
まず現れるのは門司機関区、九州らしい赤い機関車を見られました。
更に北九州貨物ターミナルも現れまして、その後にはカートレインがやって来ていた、休止中の東小倉駅が続きます。
複雑かつ立体的に絡み合った線路たちも解かれながら、小倉駅に到着します。
小倉駅でここまで乗ってきた二日市行きの列車を見送ります。
今回は各駅停車にこだわっているわけではないので、後続の快速列車を待つことにしました。
小倉駅のホーム上には立ち食いラーメン屋さんがあります。福岡に来たらぜひとも食したいもの、同行していた読者さんにご馳走して頂きました。
続きまして鳥栖行きの快速列車に乗車します。
お隣の西小倉駅からは大分方面へ向かう、日豊本線が分岐していきました。
右手には洞海湾に架けられた真っ赤な若戸大橋。
筑豊本線の終着、若松とこちら側の戸畑を結んでおり、渡船も残されています。
スペースワールド駅近くにあったテーマパークのスペースワールド。地球からなくなってしまってから跡地では、ショッピングモールが建設中です。
筑豊本線との交差駅である、折尾駅では高架化工事が進んでいるところです。
左側で敷設途中の線路はバラストに埋もれていました。
折尾駅を出た先、鹿児島本線と筑豊本線が接続する線路は、どうやらトンネルを通るみたいです。
香椎駅には香椎線を走る蓄電車が停車中。この路線は起点終点どちらも行き止まりという珍しい路線です。
九州市の大都市、博多駅に到着しました。上には山陽新幹線のホームが見えています。
都市部を走り抜けまして、二日市駅に到着。
JRよりも西鉄のアクセスが良いですが、太宰府天満宮の最寄りです。
佐賀県に入りまして、終点の鳥栖駅で下車します。
鳥栖駅について、駅舎はもちろん全体的に古くからの構造物が残されており、駅を見るだけでも楽しめるところです。
鳥栖駅近くにあったスターバックスで佐賀県のフラペチーノをいただきます。
長崎〜福岡へは長崎街道(シュガーロード)が続いていました。これは筑豊本線や嬉野を経由しますが、これから走る区間は出島から砂糖文化をもたらした道です。
16:53発の長崎行きに乗車。
長崎本線を完全に走破する普通列車です。
鹿児島本線から離れて引き続き西へ向かいます。
鹿児島本線と並行する九州新幹線とは新鳥栖駅で直交。西九州新幹線が全通した時はここから分岐するのが有力視されています。
吉野ケ里公園駅の先、右側では少しだけ弥生時代の吉野ケ里遺跡を覗くことが出来ました。
列車は佐賀市市街地を走っているところです。
左手に注目していると、何やら高架が近づいてきました。こちらは1987年に廃止された佐賀線の高架橋です。
高架線は佐賀市街地を横断しながら、県庁所在地の佐賀駅に到着しました。
長崎本線で貨物列車が来るのは、ここ鍋島駅までです。
ここから先にある貨物駅はオフレールサービスによるものになりました。
佐賀県は平野の非常に広い県、その中を列車は快走していきます。
肥前山口駅でかもめ31号に追い抜かれました。
ここは駅は佐世保線との分岐駅として重要な役割を持ちます。かつては特急列車の分割・併結などが行われていました。
この先の肥前鹿島駅は鹿島市の中心駅。
西九州新幹線の開業による特急廃止の影響を最も大きく受ける街のひとつです。
肥前浜駅では黒いかもめ33号が追い抜いて行きました。
肥前七浦駅あたりはムツゴロウの生息する有明海の近く。ドロドロした海岸があります。
列車は多くのカーブを抜けながら、有明海のすぐ横を走行しています。
特急列車に乗っていてもここは非常に楽しい区間です。
曇っていたのでなかなか気づきませんでしたが、日が暮れてきました。
小長井駅あたりで見えている向こうの山は雲仙普賢岳です。
諫早市は長崎県第三の都市、西九州新幹線の駅も設置されます。
佐世保方面への大村線、南方へは島原鉄道の乗換駅で、複雑な形をする長崎の各方面への分岐点です。
喜々津駅から長崎本線は旧線と新線の二手に分かれます。
現在走っているのは新線、山の中をトンネルで一直線に抜けていきました。
これらは浦上駅で合流、2020年春に高架化された浦上駅〜長崎駅を走ります。
終点の長崎駅に到着しました。
新しくなった駅舎は非常に明るく、江戸時代から日本の玄関口として照らしたイメージをもたらします。
当時通路として使われていた旧長崎駅には、かつての行き止まりも残されていました。
門司港から長崎まではそこまで遠くはありません。
しかし古くから九州を支えた歴史ある鉄路、これをゆっくり辿っていくのも充実感に溢れていました。
18きっぷで行くおすすめのルートとして認識できるでしょう。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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