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廃線になってJRで復活した観光特急!木箱のオシャレ列車 海幸山幸乗車記[史上最長片道切符の旅(8)]
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今回のルート
大分〜瀬高
おはようございます。
まだお日さまも顔を出したばかりの、大分駅前です。
今は朝ラッシュの時間で、自動改札には多くのお客さんが行き交っていました。
これは大分駅に4方向から列車がやってくることも関係します。このあたりの路線はすべてここに集中しているんですね。
今回乗車するのは、豊肥本線の特急列車、九州横断特急2号。その名の通り大分から熊本へ、九州を横断する特急です。
料金
大分〜熊本 1780+3300=5080円
大分〜阿蘇 1480+2170=3650円
熊本〜阿蘇 1160+1130=2290円
真っ赤な列車は黄色い朝日に照らされ、始発の別府駅からやってきました。
こちらはキハ185系による運行となっています。
先頭に書かれた列車の文字は、レトロなフォントです。
自由席の先頭車両に入りますと、朝日が真っ直ぐ差し込んでいました。
座席は国鉄特急に似た、古くてもフカフカの座り心地が良いものです。
TRANS KYUSHU EXPRESSと書かれた背面テーブルは、新幹線よりひと回り小さなものとなっています。
大分駅を出発しました。
まず右側に分かれていきますのは、久大本線。
由布院や日田を経由し、福岡県久留米駅までを結びます。
豊肥本線はしばらく複線の日豊本線と並行していましたが、右側へと走り始めました。
通勤時間帯で本数が多いということもあり、頻繁に普通列車とも行き違います。
大分大学前駅周辺ではかなりアパートなどが多い印象でした。
自由席はガラガラの状態で走っています。
この列車は名前とは裏腹に阿蘇へのアクセス特急という側面が強く、熊本に近づくにつれて利用客が増えるのです。
かなり山を登ってきておりまして、里山のような風景を楽しむことができました。
豊後大野市の中心となる、三重町駅を過ぎます。
その先、百枝トンネルと百枝鉄橋がセットになった、岩戸の景観を走ります。ここは鉄道撮影ポイントともなっており、多くの方が写真を撮影されます。
豊後竹田駅のホームでは到着メロディーとして、滝廉太郎の『荒城の月』が流れていました。
竹田市は滝廉太郎が住んだ地でもあり、この名曲を生んだ岡城址があります。
豊後竹田駅からはトンネルにも入って、ますます山の中へ。
豊後荻駅より先、ここの踏切あたりで大分県から熊本県に入りました。
波野駅の標高は754m、これは九州の鉄道で最も高くに位置します。
その先で走るのは坂之上トンネル。
熊本県側から見たら、トンネルを抜けた先が坂の上ということになりますね。
名前とは逆に坂の下へトンネルを抜けますと、阿蘇のカルデラの景色が少しだけ見られました。
山を降りていきますと、周りは外輪山で囲われています。非常に独特な景色です。
宮地駅に到着。
熊本駅からの特急あそは、ここまでを結びます。
阿蘇地域の観光拠点として、阿蘇駅は黒を基調としたデザインです。
ここでは運転士さん交代のため、しばらくの停車です。
クルーズトレインななつ星も来るので、レストランがあります。
玄関にはななつ星のマークが掲げられていました。
駅舎の横にはクロちゃんの小屋が。特急あそぼーい号のキャラクターとして知られています。
阿蘇から肥後大津は2016年4月の熊本地震で甚大な被害を受け、復旧が特に難航していた区間。2020年8月に全線復旧しました。
赤水駅では九州横断特急との行き違い。
左手には熊本地震で崩落した阿蘇大橋に代わって架けられた、新阿蘇大橋が見られます。
ここを走る車はまるで山の方へ飛び立っていくようです。
赤水駅から立野駅は高低差が大きいため、三段スイッチバックが使用されています。
これについては写真よりも動画のほうが分かりやすいため、解説自動放送がされるこちらも合わせてご覧いただけたらと思います。
列車は直進して引込線へ。
そこで進行方向を変えて、後ろ向きに立野駅へ入っていきます。
再びこちらに運転士さんが戻ってきて、元通り熊本駅へ進み始めました。
肥後大津駅は阿蘇くまもと空港の最寄り駅です。
豊肥本線は空港アクセス鉄道を延伸させる計画も存在しています。
光の森駅は博多〜熊本を特急有明が結んでいた頃、豊肥本線に直通してここまで来ていたこともある駅。
開発ラッシュの続くニュータウンとして発展してきました。
東海学園前駅のすぐ近くには東海大学熊本キャンパスが建っていました。
水前寺駅は熊本県で2番目の乗降客を誇る駅。朝夕には通学客が多く利用します。
そしてこの駅からは隣の新水前寺駅が見えています。
高架線を登っていきまして、路面電車と直交しました。
この新水前寺駅は、新水前寺駅前停留場との乗り換えが便利。水前寺駅の混雑を緩和する目的もありました。
九州新幹線や鹿児島本線と合流するようにして、熊本駅の方向へカーブしていきます。
そして熊本駅の切り欠きホームに到着です。
九州の中でも地味な存在の列車ですが、阿蘇の景観から熊本の都市圏へと入っていくその移り変わりは、非常に面白かったです。
熊本駅は熊本城の石垣『武者返し』をイメージした駅舎となっています。
ここでは小学生の息子さんとお父さんの親子で最長片道切符の旅をなさった方々にお会いしました。とても興味深いお話を聞かせていただき、楽しかったです。
ここでは熊本名物、太平燕(たいぴーえん)をご馳走していただきました!
麺は春雨になっていて、ヘルシーなちゃんぽんのようです。
熊本駅からは鹿児島本線の普通列車で北上。
鹿児島本線からは遠くに熊本城が見られます。結構狙って探し続けないと、見逃しちゃいますね。
福岡県に入りまして、大牟田駅に到着。西鉄大牟田線が並行して走ります。
みやま市の瀬高駅で下車。ここから廃線となっている国鉄佐賀線へ向かいます。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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