11月23日、大阪・御堂筋と神戸市で、阪神タイガースとオリックス・バファローズの優勝記念パレードが行われました。
各球団、神戸と大阪の交代制。神戸では11時から阪神のパレードが行われ、今度は14時から大阪・御堂筋で行われます。
阪神ファンの方々が神戸から御堂筋へ移動することになるため、元町駅〜大阪梅田駅で阪神の臨時特急が運行されました。
お隣の神戸三宮駅を出発すると、大阪梅田駅までノンストップ。途中駅は全て通過し、並行するJR新快速電車よりも少ない停車駅パターンです。
乗車してその様子をお届けしようと思っていたのですが、始発の元町駅は大混雑。20分以上前から並んでいましたが、ホーム混雑による事故防止のために入場制限がかかり、改札へ入ることができませんでした。
乗車なさっていた動画投稿者のかんのさんより素材を頂けましたので、その様子をお届けすることにします。
こちらは入ることができなかった、元町駅のプラットホームです。
特急列車の停車駅は、神戸三宮,御影,魚崎,芦屋,西宮,甲子園,尼崎,大阪梅田です。
特急列車でもこのように停車しまして、途中駅で急行や普通に乗り換えられる、緩急接続を図ったパターンになっています。
1面2線構造のコンパクトなホーム構造になっている元町駅。
明石方面の2番線ホームには通過の表示が出ています。
やってきたのは、これから臨時特急になる回送列車です。
新開地駅寄りで折り返し、始発の元町駅へ戻ってきます。
12:17発の特急大阪梅田行きが到着。
こちらの方が早く大阪梅田駅に着けますが、ホームは混雑したまま。やっぱり皆さん臨時特急が目的なのです。
そしていよいよ発車標には、臨時特急の案内が表示されました。
発車標の表記は「貸切」で、自動放送ではなく駅員さんによる肉声放送です。
先ほど回送列車として新開地駅方へ行き、折り返してきた臨時特急が入線しました。
各扉には阪神の選手がいらっしゃって、阪神の日本一をお祝いしたラッピング車両です。
行先表示は「臨特 大阪梅田」。こちらは「貸切」ではなく、しっかり臨時特急であることが示されていました。
ホーム一杯にいらっしゃったお客さんは、どんどん車内へ。
見た目的に鉄道ファンというより、阪神ファンの方が多かった印象です。
ホームは結構混雑していましたが、車内は意外に余裕があります。
島式ホームという構造ゆえ、入場制限を掛けざるを得なかったのでしょう。
この日は車内の中吊り広告も、「日本一謝恩ポスター」に統一した特別仕様でした。
12:24 元町駅 発
元町駅を出発しまして、車掌さんにより「神戸三宮駅から大阪梅田駅まで停まらない」ことが案内されていました。
また、ドア上の車内表示器は真っ暗なままです。
次の神戸三宮駅に到着。大勢の列車にカメラを向けた方々に迎えられます。
元町駅より神戸三宮駅から乗車される方が非常に多く、列車は満員電車状態に。
12:27 神戸三宮駅 発
神戸三宮駅を出発しまして、大阪梅田駅までノンストップ。これから30駅連続で通過する、阪神では非常に珍しい光景が見られます。
車掌さんによる肉声放送で、次は大阪梅田駅の案内。まだ神戸方の地下区間なのに「次は大阪梅田駅」とは、とても信じられません。
半地下あたりで岩屋駅を通過しまして、地上へ登って行きます。
阪神の高架式車両基地、石屋川車庫の横を通過。
ここで現れたのが、阪神8000系の日本一記念特別ラッピング。
今乗っている列車と同様に、選手や優勝記念ロゴのラッピングが施されています。
この辺りではスピードを落として走っており、通過し終えると加速。もしかしたらサービスで見やすくして下さったのかもしれません。
車内では拍手が湧き起こり、いかにお客さんの阪神ファン率が高いかが分かります。
列車は御影駅を通過し、先行の普通列車を外から追い抜きました。
上り特急列車は全て停車しますが、快速急行は通過するという駅です。
続いて魚塚駅を通過。こちらは全ての上り列車が停車するため、営業列車が通過すること自体珍しい光景です。
さらに、同名駅としては新快速電車も停まる芦屋駅を通過。
上り特急列車は全て停車するものの、快速急行が一部通過する駅です。
まもなく西宮駅を通過します。
西宮駅〜大阪梅田駅では急行列車が運行されており、そのための留置線が広く取られています。
その先で西宮駅を通過、区間特急だけは通過する駅です。
こうして注目すると阪神の停車パターンはかなり複雑、特急と急行の序列が逆転しているように見える部分もあります。
続きまして甲子園駅を通過、直通特急は一部通過します。
今回優勝を果たした阪神の本拠地で、大きな試合開催時には甲子園〜大阪梅田の臨時列車が走ることもあります。
阪神高速の向こう側ですが、ナイターの照明が飛び出ている様子を見られました。
川の真上にホームがあることで有名な、武庫川駅を通過しました。
いよいよ大阪府が近づきまして、尼崎駅です。
だいぶ速度を落としており、留置線で車両が分割されている様子も見られました。
尼崎駅は4面6線の大きな駅。その規模に圧倒されるように、一番端っこの線路を通過して行きます。
尼崎駅は全ての上り列車が停車する駅、営業列車から通過する様子を見られるのは非常に珍しいです。
その先には尼崎車庫が広がっており、全般検査も行われる阪神の車両工場があります。
大物駅を通過しまして、近鉄へ直通する阪神なんば線と分かれました。
淀川を渡って地下へ潜るところで、終点大阪梅田駅到着の放送です。
忘れ物の注意喚起で「撮影機材や応援グッズ」が挙げられていたのも、非常に印象的でした。
13:00 大阪梅田駅 着
神戸三宮駅から33分、運転停車含め完全にノンストップで、終点の大阪梅田駅に到着しました。
到着すると車内では拍手が湧き起こり、阪神ファンの方々のお祭りムードも覚めやらぬまま、大阪のパレードへ連れて行ってくれます。
到着すると列車は「回送」の幕に代わり、折り返し営業する事はありませんでした。
正面にはまるでヘッドマークのように、くっきり日本一のステッカーが掲げられていました。
こちらでしばらく停車しており、ホーム上では撮影大会。
パレード会場間の輸送を担うだけでなく、まるで阪神ファンの方々から溢れ出す喜びの受け皿にもなっているようです。
この臨時特急が到着して3分後、山陽電車からの直通特急がやってきました。
後ろから特急に追い上げられながらも、臨時特急は結局定期列車に追い抜かれることはありませんでした。
このように臨時特急が運行され、野球ファンの方々も楽しまれている様子で、非常に嬉しかったです。
オーナー企業として日本一の記念を盛り上げて下さり、特別な列車を走らせてくださったことに感謝したいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
-
難波〜三宮の鉄路が40年工事中止!阪神なんば線が中々開通しなかった理由
ここは近鉄の終着駅、大阪難波駅です。 名古屋や奈良、伊勢からの特急列車はここを目指してやってきます。 しかし鉄路はここから先、神戸三宮方面へ。別の会社の路線がそのまま繋がっ ...
続きを見る