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【廃止】路線バスで200km超!真の日本最長路線バス乗車記 [沿岸バス 幌延深地層研究センター〜旭川駅][2021北東パスローカル(1)]
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ここは道北の中心都市、旭川です。
今日から北海道東日本パスで道東を一周します。
このきっぷは青春18きっぷのような、普通列車や快速列車に乗れるフリーきっぷと思っていただけたらと思います。
まずは石北本線に乗車、このきっぷでは特急大雪やオホーツクには乗車できません。
そんな時は1日1往復運行されている特別快速きたみが便利です。
車両はキハ54系が使用されるので、一見普通の列車にしか見えません。
しかし途中の停車駅は比較的少なく、今回のような旅行には最適です。
14:40、立派で明るい高架駅の旭川駅を出発します。
旭川駅周辺は大都会で、ホテルやビル、マンションなど高い建物を多く見ることができました。
新旭川駅は宗谷本線と石北本線の分岐点になっています。
駅を出ると、石北本線から宗谷本線が北へ分かれていきました。
2021年3月に廃止された北日ノ出駅跡を通過。
無機質なコンクリートの待合所を持つこの駅は、旭山動物園の最寄り駅でした。
旭川市から当麻町に出て当麻駅に到着。
ここまでは各駅停車でしたが、これより先は特別快速きたみとして駅を通過していきます。
80km/h越えの速度を出しており、快速らしい走りを見せてくれました。
上川駅にて6分間の停車。
島式ホームのホーム上屋は何だかお洒落なデザインで、インスタ映えすると話題になったこともあります。
上川から次の白滝までは在来線で日本一駅間距離が長い区間として有名です。
その距離は37.3kmにも及び、かつての駅跡など信号場が残っています。
2001年に廃駅となった天幕信号場、中越信号場に続いて、1975年に信号場に降格した上越信号場を通過しています。
ここは標高は634.6m、道内最高所の停車場です。
線路がある地点としての道内最高所は北見峠の石北トンネル内、その標高は644.1mです。
そんな峠を列車はモーターを唸らせながら越えていきます。
難関を越えるとエンジン音は軽やかに、速度は自然と上がっていきます。
この辺りにあった上白滝駅は2016年に廃止。これによって上川〜白滝が日本一長い駅間距離になったのです。
上川駅から37分、ようやく白滝駅に到着しました。
新幹線や特急並みの停車感覚です。
列車は駅舎が残る下白滝信号場を通過。
かつて5駅連続して駅名に白滝がついていた駅たち、今ではボスの白滝駅だけになってしまいました。
丸瀬布はSLや昆虫の街として有名、森林鉄道のSL「雨宮21号」が現役で動態保存されています。
まもなく遠軽駅というところで、もう一本線路が近づいてきました。
遠軽駅は石北本線の途中駅でありながらスイッチバック構造です。
クロスした線路のポイントをガチャガチャと言わせながら、さっき見えていた線路の方へ進んで行きます。
列車は石北本線の難所、常紋トンネルを通過します。
北海道の開拓時にはタコ部屋労働が行われ、トンネル内からは人柱として立てられた人骨が発掘されています。
2016年に駅としては廃止された金華信号場を通過。
ここから少し歩いたところには常紋トンネル工事殉難者追悼碑があります。
留辺蘂駅に到着、ここからは各駅停車です。
最後に街の渋滞を防ぐために作られた都市トンネルへ潜ります。
北海道の中では大きな街である北見、しかし鉄道の都市トンネルが作られるものとしては、全国的に小さな方かもしれません。
18:05、北見駅に到着しました。
北見市は人口で言えば11.4万人、道内8位の自治体です。(2021年8月)
ここはハッカとカーリングが有名。
セイコーマートのチョコミントソフトクリームには北見のハッカが使用されています。
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続きまして19:03発の普通列車、知床斜里行きに乗車。
この日はキハ40道北流氷の恵み号での運行でした。
車内の床は木目調になっており、全体的にナチュラル感のあるデザインです。
北見駅を出ると列車は高架の上を走ります。お隣の柏陽駅は日本最北・最東の高架駅です。
2006年に東藻琴村と合併して大空町となった女満別ですが、女満別空港や駅によってその名前の印象は残ります。
20:09、網走駅に到着しました。
この列車は釧網本線に直通して知床斜里まで行くのですが、どうやらシカと接触して中々動けないようです。
しかし、今日はどちらにしても網走にて宿泊。
セイコーマートで夜ご飯を買ってきていただきます。
おはようございます。
今朝は網走駅からスタート、昨日列車で見かけた方が駅にちらほら見られました。
石北本線は網走駅で終了ですが、ここからは釧網本線が続いています。
車内座席のモケットには沿線の風景や生き物のイラストが描かれていました。
6:41に網走駅を出発。
駅前には観光客向けのホテルなどが立ち並びますが、住宅街は桂台駅にかけて広がっています。
釧網本線には駅舎に飲食店が併設されたものが多く存在します。
こちらの藻琴駅にある喫茶店は『トロッコ』です。
中でも人気なのが北浜駅、展望台からはオホーツク海の広がる様子を見られます。
列車はオホーツク海沿いを走ります。この海を列車から眺められるのは網走〜知床斜里だけです。
オホーツク海ともお別れしまして、知床斜里駅に到着しました。
ガラス張りで新しそうな印象のある駅舎は2007年にオープンしました。
反対方面のホームにいたのは、昨夜乗ってきた道北流氷の恵み。昨日は無事、釧網本線に入ることができたのですね。
左手に見えるのは標高1547mの斜里岳。稜線に鋭い角をいくつか持つのが特徴です。
列車は北見国と釧路国の野上峠に差し掛かっています。
25 ‰の急勾配に半径300 mの急カーブという険しい道のりです。
エンジンは急に唸り声をあげるようになりました。
そんな峠道を貫くのが549mの釧北トンネルです。
トンネルを抜けた先で右手にあるのが硫黄山(アトサヌプリ)。
アイヌ語で『裸の山』を意味しますが、確かに植物のないゴツゴツとした表面にはその名がピッタリです。
そんな山の麓にあるのが川湯温泉駅でした。
摩周駅からは観光客の方が沢山乗られてきました。もう立ち客も数人出始めているくらいです。
そして茅沼駅からは釧路湿原に入り、北海道らしいのびのびとした景色が続きます。
釧路川が蛇行する湿原の中、列車の振動は水面に映る植物を揺らしていました。
塘路駅では快速しれとこ摩周号と行き違いました。
赤と白のツートンカラーのラッピングがされています。
駅ではシカさんがこちらを見ていました。
はっきりと写真を撮れたのが1枚というだけで、実際にはもっと遭遇しています。
釧路の市街地に入っており、東釧路から合流した根室本線は釧路川を渡っています。
10時丁度、終点の釧路駅に到着しました。
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新しくなっている道内主要都市の駅ですが、釧路駅はまだまだ年季の入った駅舎が現役です。
ここでの接続はかなり良く、10:11に釧路駅を出発します。
その先では2021年8月16日に紙生産を終えた日本製紙釧路工場が見えました。
撮影日は8月3日なので、かなり最後に近づいていた時だったのです。
新富士駅には貨物駅があり、丁度コンテナを運ぶトラックが走っていました。
大楽毛駅では貨物列車と行き違い、釧路が工業で盛んなことを伺わせられます。
西庶路駅では朝一番に札幌からやって来た、特急おおぞらが通過していきます。
白糠駅から先、釧網本線で見たような景色が見られました。
更に根室本線は太平洋沿いを走り、岸に波が打ち付けられます。
池田駅では26分間の停車です。
走っている時は風が吹き込んで良いのですが、停まっていると車内が暑くてたまらないので、外へ逃げ出してきてしまいました。
丁度ザ・ロイヤルエクスプレスが来る頃のようで、駅には横断幕が掲げられていました。
283系の特急おおぞら6号がここまで乗ってきたキハ40を追い越していきます。
池田駅では帯広の動物園へ行こうとしている、地元の若い方が乗ってこられました。
広大な土地の中を1両の小さな列車が走る、これこそ北海道でイメージする鉄道の姿です。
その後、広い帯広の街中を高架で走ります。
13:19、終点の帯広駅に到着しました。
駅前の温度計は38℃という猛暑、北海道とは思えません。
セイコーマートにてメロンソフトを買ってきました。やっぱり暑い中のソフトクリームは美味しいですね。
続いての列車もキハ40での運行。
帯広銘菓のマルセイバターサンドを食べながら列車に揺られます。
が、こんな暑い中ではどんどん溶けていってしまうので、さっさと食べないといけません。
14:40帯広駅を出発。
2021年春にはここにもH100型が投入されるため、この光景も無くなってしまいます。
釧路よりも広々した帯広貨物駅の横を通過。
コンテナや機関車などズラッと並んでいました。
十勝清水駅では向かいから貨物列車がやって来ます。
15:40新得駅に到着。
ここで根室本線から特急街道である石勝線が分岐します。
ここから先は根室本線ルートで行こうと思うのですが、東鹿越までの区間は災害によって不通になったままです。
そのため代行バスによる運行が続けられており、発車標にはその案内がされていました。
駅前にやって来たこちらの大型バスが代行バスです。
16:21、新得駅を発車します。
バスは山をどんどん登っていき、狩勝峠へ向かいます。
根室本線が現在の線路になる前、国鉄はこの代行バスと似たルートを通っていました。
そんなルート上で見られたのがこの狩勝峠の景色。日本三大車窓とされており、代行バスとなったことでそれが復活した形になります。
峠を降りてきまして、こちらは落合駅。
駅前にはランドセルを背負った方とカメラマンらしい方がいらっしゃって、撮影をしている様子でした。
南富良野町の中心駅、幾寅駅にて下車しました。
映画『鉄道員(ぽっぽや)』の舞台として非常に有名で、駅周辺にはセットがそのまま残されています。
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2時間ほど滞在しまして、再び代行バスに乗車。
次の東鹿越駅で列車に乗り換えます。
駅前には本当に何もありません。
本来なら東鹿越駅は2016年に廃止されるはずだったのですが、災害によって代行バスとの乗換駅になったため、駅として存続しました。
この列車は19:57発の快速富良野行きです。
代行バスからこの列車に乗り換えるお客さんの中には、富良野へ行く外国人の方がいらっしゃいました。
外国で代行バスを使おうなんて、相当な猛者ですね。
当然もう真っ暗で、車窓なんてものは楽しめません。
次の停車駅は金山駅。
元愛知県民としては名古屋の金山駅を想像してしまいますが、そことはまるで違った山の中にぽつんとある駅です。
20:34、富良野駅に到着しました。
ここからは富良野線、20:44発の旭川行きに乗車します。
ラベンダーなど花で有名
旭川の市街地を走り、帯広ぶりにこの大都会の景色を見ました。
広大な土地、まさに北海道を映し出した光景を見られました。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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