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今日は名古屋駅から大阪駅へ移動します。
この区間を行くJRのルートとしては、東海道新幹線や東海道本線を利用するのが普通です。
しかし、これらは最短距離ではありません。
名古屋〜大阪(梅田)を結ぶ鉄路として東海道本線、東海道新幹線、そして最短ルートを描いてみました。
…が、パッと見では最短だとは分からないですね(笑)
やってきたのは関西本線のホームです。
まずは普通四日市行きに乗車します。
この列車は211形0番台であり、JR東海で唯一の国鉄車両です。
かなり珍しいので、わざわざこの時間を選んだのでした。
211系ですが車内にはボックスシートが並んでいます。別の記事で詳しくご紹介しているので、ぜひそちらをご覧下さい。
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JR東海唯一の国鉄車両 ボックスシートが並ぶ211系0番台の車内が面白すぎた[名古屋サンライズ(5-1)]
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名古屋駅を出発。
近くにある車庫の横をゆっくり走っていきます。
ちょうどキハ85の他、新型車両のHC85も停まっていました。
関西本線は単線であるため、途中の駅では行き違いを行います。
少し混雑していた車内ですが、名古屋市内で次々降りていかれました。
蟹江駅の駅舎は2021年1月に橋上化されたばかりです。
向こうからやってきたのは伊勢市と名古屋を結ぶ快速みえ。このあたりの駅は通過しますが、単線で交換を行うため運転停車も頻発します。
弥富駅は名鉄尾西線とホームを共用する駅です。
木曽川を渡りまして、愛知県から三重県に入ります。
ライバルとなっている近鉄と並走しながらカーブ。
そして桑名駅に到着しました。
近鉄、養老鉄道と乗り換えられる大きな駅で、2020年に新しくなったばかり。関西本線は古い駅が続くイメージで近鉄との違いが顕著でしたが、最近になって変わってきたようです。
この先では見慣れたタンク車がたくさん集まっていました。
終点の四日市駅に到着です。
三重県内で一番の都市であるこの街、近鉄四日市と比較してJRの方はちょっと寂しげ。しかし貨物の取り扱いとして重要な駅です。
駅舎は国鉄感が残る非常に立派なものでした。
四日市からは引き続き関西本線に乗車します。
さっきの車両に乗ることにこだわらなければ、名古屋からこの列車に乗っても同じことでした。
快適な転換クロスシートに座りまして四日市駅を出発。
この先所々で工場や線路の並ぶところを見られて、工業の盛んな地域であることを実感させられます。
四日市〜河原田は伊勢鉄道も走る区間です。
蟹江駅で見た伊勢市に向かう快速みえは、河原田駅から伊勢鉄道線に入ります。
亀山駅に到着しました。
ここは関西本線におけるJR東海とJR西日本の境界駅になっています。
2020年春にはICOCAエリアが亀山駅まで進出、ICOCAの場合は有人改札の装置にタッチすることとなります。
短絡線である伊勢鉄道ができるまで、この亀山駅は伊勢や紀伊半島への乗換駅として非常に重要な地点でした。
そんな亀山市にはリニア中央新幹線の駅が設置される予定、鉄道の魅力が濃い街であり続けるのでしょう。
続きまして加茂行きに乗車します。
ここからは関西本線の中でもローカル感の強い区間です。
キハ120系の車内はカーテンでかなり暗い印象になりました。
亀山駅を出るとかなり山の中を走ることになります。ここは加太越えと呼ばれた急勾配のある区間で、鈴鹿峠を越えていきます。
柘植駅は草津線の乗換駅。
京都〜名古屋の最短ルートも東海道本線経由ではなく、草津線経由で関西本線を行くものです。
忍者の街としてアピールされている伊賀上野駅に到着。
ホームにも忍者が色々いて、乗り換え路線としてかつて近鉄だった伊賀鉄道があります。
列車は木津川を渡りながらそれに沿って走っていきます。
終点の加茂駅に到着しました。
ここからは同じ関西本線(大和路線)に乗り継ぎです。
西九条・大阪方面行きの大和路快速に乗車します。
1駅だけ進みまして、隣の木津駅で下車しました。
先程の列車も大阪駅へ行きますが、片町線のほうが最短距離を走ってくれるのです。
関西本線から片町線に乗り換えまして、東西線経由の区間快速に乗車します。
片町線は北上するとともに近鉄京都線と並走。
特にJR三山木駅に到着したときには、すぐ向こう側に近鉄の三山木駅を見ることができます。
同志社前駅に到着。ホームの壁には学校らしい輪郭が描かれていました。
片町線は生駒の山を北から迂回するようにして走ります。
その頂点あたりにあるのが松井山手駅。
北陸新幹線が新大阪まで延伸された時には、ここに途中駅が設置される予定です。
この先高架区間では郊外の町並みを見渡すことができます。
京橋駅で下車しました。
このまま実質的な大阪駅の乗換駅、北新地駅に行くという方法もあります。
が、今回は大阪駅まで鉄道で行くことを重要視しまして、大阪環状線に乗り換えます。
環状線に乗るといよいよ都市部に入ってきたのだと実感させられます。
そしてついにゴールの大阪駅に到着しました。
四日市まではわざと1本前の列車に乗ったのもありますが、かかった時間は5時間。スピードや乗り継ぎの関係で所要時間としては長いものです。
距離としては東海道本線・東海道新幹線は190.4km、今回のルートは175.9kmになっており、運賃もそれぞれ3480円、3080円で安くなっています。
時間がかかったとしても、いつもの東海道とは違った景色を楽しめた点は良かったと思います。
たとえメインルートであってもそれが最短とは限らない、先入観にとらわれないことが大切です。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。