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【普通列車7時間の乗車記】上諏訪発豊橋行きで飯田線を走破![史上最長片道切符の旅(57)]
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天竜浜名湖鉄道は、東海道本線の新所原駅〜掛川駅を内陸経由で結ぶ路線です。まずはその成り立ちについてご紹介します。
掛川駅から天竜二俣方面へ向かっていた、天竜二俣鉄道の前身、二俣線。その後は飯田線の三河大野〜浦河駅を通って、岐阜県明智駅まで至り、中央本線の恵那駅まで結ぶ予定でした。
しかし、戦時中東海道本線の浜名湖の橋が攻撃される可能性があり、日本の大動脈が寸断する可能性を考えて、新所原駅にルートを変更しました。
国鉄二俣線時代は、新所原〜豊橋駅で東海道本線に乗入れていました。豊橋駅の新幹線のりばへ向かうコンコースには、二俣線ホームに降りる階段が残っています。
07:09 豊橋駅 発
東海道本線のホームから、気動車が発着していた短いホームを見られました。
07:19 新所原駅 着
乗車してきた列車は、普通熱海行き。お手洗いが無い211系によるロングランです。
天浜線ホームには既に1両のディーゼル車が停車中。東海道本線と天浜線は現在でも線路が繋がっており、事業用車両キヤ95系が軌道検測を行うことも。
JR東海の橋上駅舎に隣接して、メルヘンチックな駅舎が建っています。こちらが天浜線の駅舎です。
うなぎの駅弁が有名とのことですが、朝早くて閉まっていました。ちょっと見たいんですが、中々タイミングが合いません(笑)
乗車するのはTH2100形気動車。新潟鐵工所にて2001年に新造された車両です。
天浜線には映画『シン・エヴァンゲリオン』のモデルになったところがあり、車両ラッピングがエヴァ担っています。
車内までラッピングされており、写真を撮られている方も。
07:37 新所原駅 発
天浜線は東海道本線から、すぐに内陸へ入ります。
ちょうど東海道本線を貨物列車が通過していくところでした。
新所原駅から湖西市を北上していきます。大森駅は2009年に開業した駅、第三セクターになって新駅も増えました。
知波田駅はコンクリート駅舎で、歯医者さんが入居しています。
トンネルは本当に山越えのところだけ、基本的に切り開いた部分を走っていくようです。
尾奈駅の駅舎は工事中でしたが、2022年4月にリニューアルオープンしました。隣にあるお手洗いは、びくから2匹のウナギが顔を出しています。
湖畔にはリゾート地の浜名湖レークサイドプラザがありまして、かなり車が停まっていました。
この周辺は蜂蜜も有名だそう、レークサイドプラザでは長坂養蜂場が店舗を構えています。
主要駅のひとつ、三ヶ日駅に到着しました。
天浜線は登録有形文化財にも指定される駅舎、そして駅舎に入居しているお店。この2つが大きな特徴です。
三ヶ日駅の木造駅舎も本屋が登録有形文化財で、カフェが入っていました。
ここで国鉄色ラッピングの普通列車と行き違います。
コンパクトな駅が多い中で、ここはかなりの長大ホーム。端っこは客車時代の高さで低いままでした。
養殖の様子が見える、浜名湖のすぐ横を走って行きます。
都筑駅はパン屋さんが入居しており、ちょうど開店の準備をなさっているところでした。三ヶ日牛のハンバーガーがあるそう。
浜名湖沿いに開けてくると、東名高速道路と交差します。
その先にあるのが浜名湖佐久米駅です。冬にはゆりかもめが沢山飛来して、餌をあげることも。
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カモメに囲まれる駅に行きました。[天竜浜名湖鉄道/浜名湖佐久米駅]
2018年3月12日、今日は新所原駅に来ています。 JRの新所原駅はちょうど南北自由通路が出来上がり、橋上駅舎になったところでした。 駅前はロータリーの工事の真っ最中です。 ...
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西気賀駅の手前、線路沿いには列車と浜名湖の様子がペイントされていました。
西気賀駅にはフランス料理のグリル八雲が入居しています。
浜名湖が見えるのは、この辺りで最後です。
ここからは景色と言うよりも、途中のノスタルジックな駅に注目することになりそう。
気賀駅は2017年の大河ドラマ『おんな城主直虎』ゆかりの地として、赤を中心とした飾り付けに家紋が付されています。
岡地駅の壁には、奥山線の紹介がされていました。
遠州鉄道奥山線は、浜松から金指駅を経由し、奥山駅まで北上した路線です。モータリゼーションの影響を受け、1964年に廃止されています。
奥山線は二俣線の敷設寄り先に開業していました。
岡地〜金指駅で二俣線と交差するのですが、二俣線を地上で走らせるため、元々地上を走っていた奥山線を高架に上げています。
これは二俣線を高架にすると爆撃の標的になりやすいからと予想されます。
少し前まで奥山線の高架跡が残っていたのですが、現在はバイパス道路建設のために撤去され、僅かに壁が残るのみとなってしまいました。
金指駅にて少々の停車時間があります。
プラットホームや上屋などが国の有形文化財に指定されています。天浜線に乗っているとこういったデザインの木造上屋が当たり前にあるのですが、確かにこれも相当レトロですよね。
また、JR北海道でおなじみのホーロー駅名標も。広告部分はカメラのリコーです。
行き違ったのは、ゆるキャン△ラッピング車両でした。かもめが来る浜名湖佐久米駅などが聖地になっている層です。
二俣線時代、1985年まで貨物列車の運行もしていました。特に金指駅からは住友セメントの専用線が伸びており、最後まで貨物運行を行っていた場所です。
都田駅には大きなカフェが併設しています。
独特な色使いが特徴的なデザイン。マリメッコというフィンランドのプリントテキスタイルメーカーのパネルを一面に配置しているとのこと。
北欧と言うともっとナチュラルなインテリアをイメージしますが、一風変わった雰囲気を楽しめます。
次のフルーツパーク駅は1996年の開業、はままつフルーツパーク時之栖が近いです。2021年にスズキ二輪がネーミングライツを取得し、「KATANA」の副駅名がつけられました。
岩水寺駅を過ぎまして、新東名高速道路の下を潜りました。近くには浜松浜北ICが位置しています。
途中の主要駅、西鹿島駅に到着しました。
ここでは浜松から北上してきた、遠州鉄道と乗り換えられます。赤電として親しまれる車両は、メカニックな顔が特徴的です。
遠州鉄道と天浜線では直通計画もあるようですが、利用者見込みの割に天浜線を電化する必要もあり、実現のハードルは高そう。
西鹿島駅の先で渡るのが、天竜川。1940年に架けられた天竜川橋梁は、登録有形文化財に指定されています。
左手には朱色のキハ20系に、20系客車が見えてきました。
08:57 天竜二俣駅 着
天浜線で一番の主要駅、天竜二俣駅で下車します。
天竜二俣駅は『シン・エヴァンゲリオン』にてモデルとされた駅です。
天浜線でエヴァラッピングがされたのは、これが理由という訳。
一時期は映画内の駅名、第三村駅の駅名標になっていました。
非常に規模の大きな駅ですが、木造駅舎が大切に残されています。天浜線の中でもトップクラスに素晴らしい駅です。
戦前からの雰囲気をここまで保っているなんて、凄すぎます。
天竜二俣駅には車庫が併設されており、当駅止まりの列車は奥の方へ引き上げられて行きました。
引き続き掛川行きの列車に乗車。こちらはマリメッコで装飾したSlow Life Trainです。
転換クロスシートで、車内デザインはかなり華やか。駅カフェがあった都田駅も、こんな雰囲気なのでしょうね。
09:35 天竜二俣駅 発
天竜二俣駅の車両基地には転車台もありまして、見学ツアーも開催されています。以前団体列車で来たときには、転車台の回転の様子や車両基地内の展示を見させていただきました。
磐田市に入りまして、豊岡駅で湘南カラーと行き違い。内装まで木目調になっているそうです。
この辺りは工場地帯で、白くて大きな建物が広がっていました。
おそらく新東名高速道路が近く、輸送しやすいためと考えられます。
駅舎が登録有形文化財になっている遠江一宮駅。旧国名の遠江が付くのは、この駅だけです。
2015年に開業した、天浜線で一番新しい森町病院前駅。
森町病院の他、図書館や文化会館など町の施設が周辺に集まっています。
遠州森駅では、花のリレープロジェクト列車と行き違い。はままつフラワーパーク、浜松磐田信用金庫と協力し、天浜線敷地の花を市民に開放し、育てていくプロジェクトです。
こちらもまた文化財になっている鉄橋で、緩やかなカーブを描きながら太田川を渡ります。
原谷駅で行き違ったのは天浜線本来のデザイン。
ラッピング車両が増えすぎてこれだけですが、個人的にはこの色合い結構好きなんですけどね。
桜木駅近くにはヤマハ掛川工場があり、一度見学したことがあります。グランドピアノを職人さんが製造ラインで作っていて、だんだん出来上がっていく行程はとても面白かったです。
市街地が広がってきて、静岡県で大人気のさわやかが現れました。
最後の駅は掛川市役所前駅、西掛川駅から0.5kmしか離れていませんが、1996年に開業した駅です。
10:29 掛川駅 着
右手から東海道本線が合流してきました。
現在は柵で島式ホームが分断されていますが、国鉄時代は改札要らずで簡単に乗り換えられたようです。
天浜線の駅舎は、階段を登った先にある細長い三角屋根。
JR側も東海道新幹線停車駅でありながら、木造駅舎が残っています。最後の最後までノスタルジックな旅を楽しませて頂きました。
10:35 掛川駅 発
朝乗ってきた211系で、東海道本線を東へ。
掛川・島田市周辺はお茶が有名、冬の茶色がかった茶畑も味があります。
だだっ広い川幅の大井川を渡りまして、静岡市へ。
11:21 静岡駅 着
県庁所在地の大きなビル群に迎えられまして、静岡駅で下車します。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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