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【下り運行初便】西九州新幹線 全車自由席かもめ号(新大村→長崎)乗車記[西九州新幹線開業(8)]
おはようございます。こちらは西九州新幹線の大村車両基地、新幹線かもめ号が集まります。 その近くを走る大村線に設置されるのが、大村車両基地駅です。駅舎は木材を取り入れた内装で、一部がガラス張りで2階部分 ...
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本日開業した西九州新幹線、かもめ号が停車中のこちらは長崎駅です。
駅は非常に混雑を見せており、想像以上に人が集まっています。各駅でお祭り騒ぎのようです。
今日は長崎行きの一番列車に乗りましたが、それは途中の新大村駅からの乗車でした。
今度は武雄温泉方面へ向かい、続いて博多行きの特急リレーかもめに乗り換えてみたいと思います。
西九州新幹線は現在、武雄温泉駅までしか来ていません。
しかし発車標を見ると博多行きの表示、しかも武雄温泉から先も新幹線が停車していくかのような案内です。
乗り換えが必要というデメリットをなるべく感じさせないよう、工夫がされています。
ホームは2面4線とかなり多く、現在の所4編成しか無い西九州新幹線では、全ての列車を入線させることもできるはずです。
ちょうど武雄温泉方面から長崎駅へ入線してきた所。進行方向を変え、白いライトで鋭い眼光を光らせています。
方向幕についても博多行きの案内です。赤地のかもめは、途中に嬉野温泉駅だけ通過することを示しています。
立派なかもめの文字は、JR九州の社長さんが書いたものです。
利用するのは自由席、昼間は非常に混雑していたそうですが、夕方では十分座れました。
東海道山陽新幹線のN700Sと全く同じ座席。ただしマジックテープはあるものの、枕カバーは付けられないようです。
在来線ホームからは、YC1系気動車が頻繁に発着します。長崎本線についても非電化化により電車が撤退したので、ますます主流になっていくはずです。
17:42 長崎駅 発
長崎駅から西九州新幹線に乗るのは初めて。在来線がどんどん離れていく印象が強いです。
また、路面電車も走る大通りをまたいでいくのも、非常に面白いです。ここに高架を架けたいんです!ドン!っていう主張を感じます。
車内放送は独自のチャイムから始まります。
長崎〜諫早は9割方トンネルと言っても良いと思います。新幹線のルートとはちょっと離れていますが、この区間には長崎街道の難所、日見峠がありました。それを有する山をまっすぐ貫くだけですから、トンネルは長い訳です。
また、最新の新幹線路線でありながら、この区間は電波が通じづらくなっています。この点、改善されると良いですね。
自動放送が終わると車内チャイムがなって、まもなく諫早駅です。それでも所要時間は10分で、西九州新幹線の中では長い方というのが驚き。
長崎本線、大村線、島原鉄道が乗り換えです。
諫早駅には新幹線全ての列車が停車します。
トンネルを抜けまして、ちょっと長閑な所。それでもすぐに中心部へと向かっていきます。
高架橋は諫早駅の地上ホームに向けて急降下。
地下に入った後また上がっていくという不思議な線路をしています。
諫早駅に到着。
新幹線はここですれ違うことが多いです。橋上駅舎にあるスターバックスでは、上から新幹線の発着を眺めることができます。
再び高架を登っていきまして、大村線沿いを走ります。この急勾配は西九州新幹線の運転で、一番難しいところだそう。
トンネル区間を終え、遠くには大村湾が見えてきました。
新大村駅では、まだ地元の方が新幹線の様子を見にいらっしゃっているようでした。
今朝はこの駅からの一番列車に乗車してきました。
ここから先はまだ試乗会でしか乗っていない区間。
ですが、この辺りが特に車窓の楽しいところではないかと思います。
左側に線路が分かれていきまして、眼下には車両基地を見ることができます。
ここは、かもめの巣として親しまれているそうです。
車両基地は少し高いところにあるので、地上からは見られません。新幹線から見下ろすのが一番確実です。
そして、新幹線は棚田と大村湾を見渡せる区間に入りました。こういった車窓はこれまで無かった種類のように思いまして、かなり貴重なものです。
これを見られるのは結構短い時間ですが、新幹線の疾走感があってこその面白さということで。
向こうには、新幹線に比べればカーブの多い長崎自動車道が見えています。あちらの高速道路からでも、大村湾の景色は綺麗です。
かなり長いトンネルを抜けまして、僅かな明かり区間では棚田や茶畑の景色が広がります。この辺りは彼杵茶が有名で、ここへ撮影に来た時、長崎文化放送さんがお茶の特集でいらっしゃっていました。
トンネルを抜けると、すぐに嬉野温泉駅。
自治体負担の透明な防音壁を用いまして、温泉街を見られるようにしています。これからも温泉旅館の建設が計画されており、特に長崎へ向かう途中この景色を見て、今度来てみようと思ってもらうことを狙っているようです。
この列車は嬉野温泉駅を通過。
かもめ号44本中、19本が速達型として設定されており、それら全てが嬉野温泉駅を通過することになっています。
これまで鉄道がなかった嬉野市、そこに高速鉄道の駅がやってきて、これほど嬉しいことは無いでしょう。
長崎自動車道と交差するところで、武雄南ICの料金所を見ることができます。
武雄温泉到着についての放送は、嬉野温泉駅通過直後にされます。
博多行きのリレー特急に乗り換えなければならないので、その準備ができるよう余裕を持たせています。
肉声放送にて、『終点武雄温泉駅に到着します』と言いかけたのをやめて、『武雄温泉駅に到着します』と言い直していました。やはり長崎から博多まで一本という印象を何とか持たせたいようです。
液晶には、『キャリーバッグご利用の際には、周りのお客様の安全に十分ご注意ください』という文言が表示されます。
対面乗換とは言え、時間が3〜5分では焦ってしまうもの。それでも足にキャスターを引っ掛けたりというような事故は、防がなければなりません。
左手からは佐世保線の高架橋がやってきました。
それに並行するようにして、武雄温泉駅の新幹線ホームに入線します。
既にリレー特急専用の10番乗り場には、885系電車が停車中。昨日お別れしたはずですが、また会いましたねって感じです。
18:10 武雄温泉 着
所要時間は28分、距離が66kmで日本最短ということもあり、本当にあっという間でした。
外へ出ると真正面に特急リレーかもめが停車中です。
指定席だと多少それぞれの指定号車への移動があるかもしれませんが、十分すぐに乗り換えられるでしょう。
駅名標は特急停車駅と新幹線に合わせ、お隣が江北駅です。
次発の特急みどり47号佐世保行きは、特急リレーかもめの役割も兼ねて武雄温泉駅に来ます。しかし、武雄温泉駅から先で特急リレーかもめの役割はしないため、発車標にその表示は出ていません。
一方で、次々発の特急みどり50号博多行きは、武雄温泉駅から先で特急リレーかもめの役割をし始めます。
乗ってきた新幹線は、折返し長崎行きとして運転します。
この便は全駅に停車するため、方向幕が青地のかもめです。
清掃が終わりましたので、特急リレーかもめに乗り込みましょう。
東海道山陽新幹線は、号車番号の若い方が自由席。しかし、西九州新幹線は特急リレーかもめ号との乗り換えを考慮した結果、号車番号の若い方が指定席になりました。
今後山陽新幹線に直通する際、この設定がややこしいことになるかもしれません。
18:15 武雄温泉駅 発
新幹線を真横に見ながら、ガタゴトいう在来線特急に乗って出ていくのはちょっと違和感。
新幹線の線路はこの先にも伸びていて、留置線として使われているみたい。かもめ号が1編成停まっていました。
高架橋は、途中でぷつんと途切れています。ここから先、繋がるのはいつになるのでしょうか?
リレーかもめ号の自由席は、結構混雑を見せていました。武雄温泉から乗る、という方も割といる様子。
武雄温泉〜江北は博多〜長崎のルートに含まれることから、一部の複線化と高速化が行われました。
9月からは最高速度95km/hから130km/hに上げられています。
今回下車するのは江北駅。
佐世保線と長崎本線の分岐点として重要な地点、肥前山口駅だったのがこの日から江北駅に変更されました。
ちょうど向かいのホームには、特急かささぎが入線してきました。
特急かもめが廃止されると、肥前鹿島駅には新幹線が来ないのに特急が無くなることに。
そこで新設されたのが、博多〜肥前鹿島駅の特急かささぎでした。
発車標には特急リレーかもめの表示がありますが、こちらはかなりややこしいもの。
特急みどり(リレーかもめ)51号佐世保(長崎)行きと、非常に情報量が多いです。
肥前山口駅は最長片道切符のゴールとして有名で、そのモニュメントが設置されていました。
しかし西九州新幹線の開業によりゴールは新大村駅に変更、こちらも『ようこそ江北町へ』に変更されています。
新幹線かもめの話から離れてしまいましたが、長崎から30分経ったところで対面乗換、というのはちょっと不便に思います。全区間フル規格新幹線の建設は進めることは必須です。
それでも高速鉄道によって、長崎まで快適で速く行けるようになったのは事実。これからも是非利用していきたいと思えるものでした。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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