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【1日1往復の遠回り特急】鳥取6時発はまかぜ2号で大阪へ 播但線の気動車特急乗車記[年越し2022(10)]

2022年4月9日

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おはようございます。こちらは早朝の鳥取駅です。

駅前にはやや除雪されながらも、雪の積もっている様子が分かります。

 

これから向かうのは大阪駅です。

鳥取と大阪を結ぶ特急列車といえば、スーパーはくと。途中第三セクター智頭急行線を走り、高速で結びます。

 

しかし、1日1往復だけ違う種類の特急列車が走っています。それが特急はまかぜ2号です。

 

この列車は6:00出発と、かなり朝早い出発時刻。終点大阪駅には10:01に到着します。

 

一方で特急スーパーはくと2号は39分後の出発ですが、大阪には先の9:53到着です。

1番線にはキハ189系が停車中。

この列車は前日の夜、特急はまかぜ5号鳥取行きとして到着し、日をまたいで折り返します。

料金は、乗車券4510円+特急券2950円=合計7460円です。

 

3両編成で全車指定席、鳥取駅停車時点では誰もいませんでした。

 

コンセントは車端部のみに設置されており、大阪から姫路にかけて通勤特急を兼ねる時間帯には、人気の席です。

 

4番線には特急スーパーはくとが停まっていました。

ただし、後ほど出発するスーパーはくと2号は倉吉駅始発なので、この列車ではありません。

6:00 鳥取駅 発

この列車は山陰本線を進むため、特急スーパーはくとが走る因美線が離れていきました。

 

停車駅は、岩美,浜坂,香住,竹野,城崎温泉,豊岡,江原,八鹿,和田山,生野,寺前,福崎,姫路,明石,神戸,三ノ宮,大阪です。

 

6:16 岩美駅

岩美町の中心・岩美駅に停まる特急は、1日1往復だけ鳥取発着のはまかぜだけとなります。

 

走っているのは完全に真っ暗な中、街灯がポツポツと光る田舎まちです。

6:30 浜坂駅

浜坂駅の向かい側ホームにはキハ40が停車中です。

 

はまかぜ1,4号は浜坂駅発着です。

冬には特急かにカニはまかぜが追加で運行され、それも大阪から浜坂を結びます。自治体は新温泉町と名付けられており、そのとおり温泉街が集まります。

 

山陰本線の中でも有名な、空の駅と呼ばれる餘部駅を通過。

1986年には餘部鉄橋で風に煽られた回送列車が転落する事故も起こり、現在では鉄橋からコンクリート橋になっています。

 

ここは日本海を上から見下ろすことができ、明るい時間帯ならば絶景ポイントです。これはぜひ昼間にも乗ってみたい区間ですね。

 

空がぼんやり明るくなってきたのと街灯の灯りが混ざっており、朝と夜の間という感じがするものです。



6:49 香住駅

この駅は、はまかぜ3,6号の発着駅。ここから先、特急はまかぜの全3往復が行き来することになります。

非常にカニが有名な街でして、関西からここまで食べに来られる方も多いです。

 

7:04 竹野駅

竹野浜での海水浴や、冬のカニが有名です。

 

列車はますます雪の森へと入っていきます。

 

こちらは城崎温泉の景色で有名な柳の道。列車もこれを渡るので一瞬見ることができました。

 

7:12 城崎温泉駅

全国でも屈指の温泉街で、この朝早い時間でもたくさんのお客さんが乗ってこられました。

 

穏やかな円山川の横を走っており、対岸には玄武洞ミュージアムがあります。

今でも石の種類の一つとされる玄武岩は、ここから名付けられました。



7:24 豊岡駅

ここは兵庫県北部の中心であり、お正月の終わりということで大勢乗られてきました。

 

95km/hで雪の中を駆け抜けます。

 

7:33 江原駅

まだ豊岡市内を走っており、特急は市内各地からの需要を拾っていることが分かります。

 

7:40 八鹿駅

養父市の中心駅は養父駅でなく八鹿駅です。

 

養父市は兵庫県で最も人口の少ない市で、豪雪地帯にもなっています。



7:51 和田山駅

かつては広大な敷地を持っていたであろう用地には、レンガ造りの旧和田山機関庫が残されています。

雪の中のレトロな建物は、非常にしずかな雰囲気を醸し出してくれました。

 

列車はここで山陰本線を外れ、播但線に入ります。

ここからは非電化区間となっており、気動車特急が用いられる所以です。

 

並行して播但連絡道路が作られており、中々鉄道にとって厳しいもの。

 

8:12 生野駅

非電化区間では唯一の停車駅。1,4号は追加で竹田駅にも停車します。

また、駅舎から離れた右側通行の停車です。

 

駅には電化を求める横断幕が掲げられていました。

輸送密度は1200前後であり、電化高速化による新たな需要は見込めても中々厳しそうです。

 

市川には小さなダムのような構造物が作られていました。

 

8:27 寺前駅

ここから電化区間に入りまして、姫路への通勤圏です。

 

雪も溶けた平野部を110km/h近くで走ります。

 

8:38 福崎駅

生野銀山を中心として姫路までは、かつて銀の馬車道によって結ばれていました。現在でも歴史は語り継がれており、サイクリングルートとして指定されています。

これはまさに播但線と同じルートと言えるでしょう。

 

雪も完全に溶けてきまして、右手には姫路城を見られます。

 

高架駅を次々通過していきまして、カーブしながら姫路駅に到着です。



8:54 姫路駅

向かいには103系電車が停車中です。

 

1,2番線は播但線専用ホームとなっており、中間改札も設置されています。

ここで下車して新幹線に乗り換えるお客さんも見られました。

 

9時ちょうど、進行方向を変えて姫路駅を出発。

 

右側には山陽新幹線の高架と並走していきます。

 

山陽新幹線の乗換駅である西明石駅は通過。

 

そして日本一長い草津駅までの複々線区間が始まります。



9:23 明石駅

左手には駅前の明石城が見えています。

 

その先右手には淡路島までを結ぶ明石海峡大橋。

兵庫県の瀬戸内海を、目の前に見ることができるのです。

 

9:36 神戸駅

ここを境に、山陽本線から東海道本線へと入ります。

 

9:40 三ノ宮駅

神戸と言えば中心地はここ三ノ宮でしょう。特急浜風の存在理由の一つとして、兵庫県北部と神戸・三ノ宮を1本で結ぶためというのがあります。

 

尼崎駅で福知山線と合流。

大阪から城崎温泉を結ぶ特急こうのとりは、電化されて近道の福知山線を経由します。

ただし、朝早くに城崎温泉から大阪へ行くには、特急はまかぜが便利です。

 

淀川を渡り、兵庫県から大阪府へ。

 

4時間の遠回りを終えまして、終点の大阪駅に到着です。



10:01 大阪駅

最後まで残された関西から山陰本線を通る特急列車。更に、ローカル線らしい播但線を行くのも非常に楽しいものです。

 

雪の中も良かったですが、今度は日の長い夏に、明るい朝の日本海も見てみたいですね。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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