-
【北海道最長路線】根室本線を普通列車で乗り通し10時間の旅[2021特急ニセコ(9)]
※訪問日は2021年9月24日です。使用車両など現状と大きく変わっている部分があります。 曇り空の秋の早朝、函館本線の滝川駅に来ています。 ここは全ての特急列車が停車する、函館本線の中で重要な駅です。 ...
続きを見る
おはようございます。今日は道東の一大都市、釧路駅からの出発です。
根室本線の末端である花咲線に乗って、途中の厚岸町をご紹介します。
厚岸といえば牡蠣が非常に有名。
特に駅弁の「かきめし弁当」が人気で、鉄道ファンでなくても駅弁フェアなどで見かけて、ご存じの方はいらっしゃるでしょう。
今回は是非その駅弁を現地で手に入れたい、そんな目的もあって厚岸に向かうのでした。
厚岸町に入りまして、まず注目すべきはこの海の景色です。
深い森を抜けると線路は海のすぐ横を走っています。
厚岸には半島が大きく突き出し、クルッと巻き込んだ形をした部分があります。
線路側からはそんな半島部分を見ることができるのです。
市街地になりまして、海沿いには船が置かれた家々も立ち並びます。漁業の盛んなまちである証です。
列車は中心駅の厚岸駅に到着。しかし今回は一旦スルーします。
それは、この先に花咲線で一番と言っても良い、素晴らしい景色が広がるからです。
それが別寒辺牛湿原。
先程の半島によって海が閉じられてできた厚岸湖には、モコモコと草が集まって生えた丸がいくつかあります。
この辺りは2021年、厚岸霧多布昆布森国定公園にも指定されました。
列車が近くを通ると鳥さんたちもパタパタと飛び立っていきます。
ボートに乗っている方たちもいて、手を振り合ったりもしました。
もちろんボートを漕ぎながらゆっくり行くのも楽しいでしょうが、鉄道で駆けていく面白さもあります。
次の糸魚沢駅で下車。
15分ほどで折り返しの列車に乗車できます。
この駅は廃止の危機にさらされており、廃止されたら今回のように、気軽に別寒辺牛湿原の景色を楽しむことはできなくなってしまいます。
-
駅舎を新築したのに廃止される?2022年春廃止か?根室本線(花咲線)糸魚沢駅
花咲線は釧路〜根室を結ぶ路線。沿線からは北海道の中でも素晴らしい景色を見ることができます。 その中には2022年春で廃止するとされている駅があります。 それが今回訪問しまし ...
続きを見る
今度こそ厚岸駅にて下車しました。
駅構造は単式ホーム2面2線。元々は島式ホームでしたが、駅舎と直結した単式ホームを使用しています。
また、跨線橋を持つ駅では日本最東端の駅です。
駅舎には厚岸町周辺の大きな地図が貼られていました。半島によって厚岸湖が作られていると、お分かりいただけるでしょう。
駅舎はコンクリート駅舎で、水色に塗られています。
駅前には2,3階建て程度の四角い建物が立ち並んでいました。
さて、駅弁のかきめしが売られているのは駅前の氏家待合所というところ。しかし近づいてみると…。
定休日の札が掲げられており、どうやらお休みの様子です。前日もお休みだったようなので、残念ながら今回は食べられないようでした。
残念ですが、駅前の通りを歩いていきます。
やって来ましたのは真っ赤な厚岸大橋です。駅など街が広がる陸地側と、半島の先端を結びます。
左手には厚岸湖が行き止まりになっています。
半島があまりに大きく巻き込んでいるので、まるで島に渡っているようです。
橋の長さは457m、半島側に到着しました。
橋の近くには沢山の漁船が並んでします。
厚岸大橋の恩恵を受けたこちら側には記念碑が設立されています。
橋が完成したのは1972年、それまでは日本道路公団による厚岸フェリーによって結ばれていました。
冬には流氷や結氷によって欠航することも多かったそうです。
更に歩けば愛冠岬へ行くこともできますが、歩くには流石に遠いので再び橋を渡って戻ります。
厚岸大橋を上から見てみるとこんな感じらしいです。
端の近くにありますこちらは漁業協同組合の直売店です。海産物がたくさん売られていましたが旅行中に生物を持ち歩くのは不可能なので、レトルトの牡蠣カレーを買って帰りました。
続いては道の駅へ向かいます。
先程の真栄町1条通りから斜めに入った別海厚岸線を歩いていくと、イオンやセイコーマートなどがありました。
花咲線の線路を超えた先にあるのが道の駅コンキリエです。
ここには展望台があって、厚岸の町を一望できます。
厚岸大橋や町役場などがある大通りの方向を見ています。
右に支店をずらしてすぐ近くにあるのが厚岸駅です。
この道の駅には様々なレストランがあり、海の幸を楽しめます。
厚岸の牡蠣は駅弁をいつか食べるときに取っておきたいと思い、微妙なラインのかき塩チキンを注文。
衣に牡蠣の粉末を混ぜて揚げているそうです。
海を見下ろしながらいただきまして、非常に満足でした。
それでも本来の目的は駅弁のかきめしを食べること。
これはまたの機会に再履修しなければと思いながら厚岸駅に戻ります。
そしてもう一度、何も考えずに氏家待合所を見てみると…
何と営業中の札に変わっています!
よく分かりませんが、開いているならば中に入るしかありません。
列車の時間も近づいていますが、かきめし弁当を注文します。
注文を受けてから厨房では四角いお弁当箱に詰められていきます。
かきめしは新聞などで紹介されたこともある様子。
作っている途中では観光協会の方が団体客向けの予約をなさっていて、本当に人気なのだと感じさせられました。
6分ほどでお作りいただいて、列車到着の1分前くらいにホームへ。
結構ギリギリでしたが何とか間に合いました。温かいお弁当を携えて、根室方面の列車に乗り込みます。
もう一度この景色に見送られながら、厚岸を後にしたのでした。
道の駅でチキンを食べてしまったので、かきめしは夜ご飯に。
多少冷めてしまっていますが、それは仕方ありません。
掛紙を開くと濃い色をしたご飯に牡蠣が並びます。
程よく味の染みた優しい味わい。歯ごたえのある牡蠣を始めとした貝に山の幸、とても美味しかったです。
営業時間は8:30〜14:30、定休日は木曜と決まっていますが、かなり不定期でお休みするという話を聞きます。
しかしお弁当の美味しさは非常に満足で、わざわざ行って買う価値があります。電話予約でホームへ届けるというサービスもあるそうなので、是非一度ご賞味ください!
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
-
【2000km通学】日本最東端の根室から京都へ26時間かけて通学[特急ニセコ(11)]
日本一早い朝日が昇ってきました、ここは北海道根室市です。 今日で夏休みが終わるというこの日、本土最東端と呼ばれる日本の端っこの町にいます。 明日から秋学期が始まるため、京都の立命館大学へ ...
続きを見る