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【門司港→長崎】行止り駅を結んで九州横断 18きっぷで行く長崎本線の旅
ここは九州鉄道の起点、門司港駅です。 本州から九州へ鉄路が繋がっていなかったとき、玄関口として重要な役割を果たしていました。レトロな駅舎の立派さからも、非常に大きな役割を担っていたことが ...
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おはようございます。ここは佐世保市の早岐です。
マクドナルドで一夜を明かし、空が真っ赤になってきた早朝、駅を目指して歩いています。
早岐駅は佐世保線の途中駅ですが、博多から佐世保へ向かうのにスイッチバックをする地点となっています。
わざわざ朝早くここへやってきたのは、目的の列車があるからです。
それがこちら、早岐発門司港行きの普通列車になります。
この列車の走行距離は九州島内の普通列車で2位、運行時間は1位です。
ちなみに走行距離1位は延岡駅19:43発、鹿児島中央駅23:55着の普通列車になります。
この列車は平日と土休日で運行時間が異なります。
平日
早岐駅5:33発 門司港駅10:34着
所要時間5時間1分
土休日
早岐駅5:33発 門司港駅10:23着
所要時間4時間50分
この日は東京オリンピックによる祝日移動で、スポーツの日。休日のため所要時間がやや短くなってしまいます。
本当に最長を楽しみたい方は平日を狙ってみてくだい。
5:33、早岐駅を出発。
流石にこんなに朝早くてはお客さんもまばらです。
早岐駅近くには車両基地があって、カラフルな車両が停まっています。
写真左側に映っている線路は佐世保に向かってお別れ。
列車はこの先山を抜け、陶器で有名な街に向かいます。
有田駅に到着しました。
有田駅にはコンテナの集配基地であるオフレールステーションがあります。
ここに貨物列車が来る訳ではなく、佐賀駅のお隣の鍋島駅からトラック便が走っているのです。
また、ここからは伊万里・平戸をぐるっと回って佐世保まで至る、第三セクターの松浦鉄道が分岐しています。
有田駅を出ると陶器を作っていることが分かる、レンガ積みの煙突をたくさん見ることができました。
そのような光景はお隣の上有田駅までがメインです。
この駅は有田陶器市の時に特急も停車し、多くの人で賑わいます。
周りは武雄市街になり、右手には長崎から西九州新幹線の高架がやって来ました。
佐世保線に寄ってきて並走、今後博多〜長崎の移動で重要な役割を果たすことになる武雄温泉駅に到着です。
西九州新幹線は2022年春に武雄温泉〜長崎が開業します。
武雄温泉駅では博多からやってきた在来線特急と、対面乗り換えができる構造になる予定です。
一方、武雄温泉駅より東側はまだ着工の目処が立っていないため、この先で高架がぷつりと途切れることになります。
長崎本線との分岐駅、肥前山口駅に到着しました。
ここでは9分間の停車時間があり、運転士さんも交代されました。
さて、同じホームに普通列車がやってきました。
こちらは長崎本線、肥前大浦駅始発の列車です。
この列車が早岐からここまで乗ってきた列車と連結。
肥前山口駅からは一緒に門司港駅を目指すことになります。
連結が完了しまして6:30、肥前山口駅を出発しました。
さっきまでは山もありましたが、今度は佐賀平野の開けたところを走っていきます。
久保田駅は唐津線との分岐駅であるため、左側から駅へ向かって線路が合流してきました。
そして嘉瀬川を渡ると有名な臨時駅、バルーンさが駅を通過します。
この駅はバルーンフェスタの期間だけ列車が停まり、それ以外の時はホームだけ残されています。
鍋島駅は佐賀駅周辺の貨物駅です。
先の有田駅を始めとしたオフレールステーションへはここからトラックによる輸送がされています。
列車は高架区間に入り、市街地を走っていきます。
県庁所在地の中心駅、佐賀駅に到着です。
駅を出ると、鹿児島本線の瀬高駅までを結んでいた佐賀線の高架橋が残されています。
左手を注目していると見えるのが弥生時代の遺跡、吉野ヶ里公園です。
当時の暮らしを再現した集落の様子がチラッとだけ見えています。
長崎本線と九州新幹線が直交する新鳥栖駅に到着。
西九州新幹線が全通したら、ここから分岐すると考えられています。
そして長崎本線と鹿児島本線の分岐点である鳥栖駅に到着しました。
ここでは9分の停車時間。
発車標に出ている7:37発の快速門司港の方が、博多駅に早く到着します。
時間も7時台となりまして、ここからいろんな列車に追い抜かれていくこととなるのです。
早速ここでは特急かもめ102号に追い抜かれました。
原田駅に到着。
ここでも特急かもめ2号、今度は白い885系が追い抜いていきました。
原田駅は筑豊本線の分岐駅です。
中でも原田〜桂川は原田線と呼ばれていて、地方ローカル線の様相を呈します。
神社風の朱色のホーム上屋が特徴的な、二日市駅に到着しました。
鳥栖駅の発車標に表示されていた快速列車を先に行かせます。
さらにその後、すぐに太宰府信号場で停車。
今度は佐世保線からやってきた特急みどり2号が追い抜いていきました。後ろにはハウステンボスがくっついています。
春日原駅辺りからは先頭車両でも立ち客が数人出るようになりました。
いよいよ福岡市の中心部へ入ってきたのだと感じられます。
更に先へ行くと南福岡〜笹原で、並走している西鉄と交差。
あちらは博多駅から少し離れた天神へ向かいます。
8:21、列車は博多駅に到着しました。
当然ホームや線路がたくさんあって、ターミナル駅らしく横に広い構造です。
ここでは8分ほど停車します。
ここに来て1分後に、ソニック7号が発車したところでした。
博多駅を出発するとお隣の吉塚駅手前では、福北ゆたか線が走っているのを見ることができます。
この先列車は山の方へと入ります。
峠を越えているところ、向こうからは貨物列車がやって来ました。
筑豊本線と鹿児島本線の交差地点である折尾駅に到着。
現在高架化工事が進行中で、2021年1月には新たな駅舎が開業したところです。
完全な高架化に向けて、筑豊本線と鹿児島本線の短絡線を高架にする工事が行われています。
スペースワールド駅に到着しました。
駅名のスペースワールドは2018年に閉園しており、2022年にはアウトレットモールがオープンする予定です。
列車はまもなく戸畑駅に停車。
向こうには筑豊本線の終点、若松とを結ぶ赤い橋、若戸大橋が見えています。
小倉駅に到着、ここでは4分間の停車です。
左には山陽新幹線の高架が見え、九州の新たな玄関口となっていることが分かります。
ホーム上にはラーメンやうどん屋さんがあって、簡単に福岡の名物を楽しむことができます。
流石にこの列車の停車時間中では不可能ですが…。
小倉〜門司では様々な鉄道施設があります。
まず見えているのは休止状態となっている東小倉駅。
ここには貨物の積み下ろしをしたり、カートレインがやってきたこともありました。
さらに北九州貨物ターミナルも広がっており、コンテナが集まっているのを見ることができます。
門司駅は在来線において本州から九州への玄関口。
今では新幹線にその座を移しましたが、駅からその雰囲気を感じられました。
門司駅を出ると関門トンネルへの入り口を見られ、海底から列車が登ってきます。
ここから先は鉄道も繋がっていなかった頃、鹿児島本線の起点として機能した区間です。
10:23、終点の門司港駅に到着します。
言わずと知れたレトロチックな駅が、5時間近く走ってきた列車を迎えます。
この列車は走った距離の長さよりも、早岐から門司港まで九州を横断してくれるというのが面白いところでした。
出発地点の早岐駅から乗るというのは中々大変ですが、長距離に渡る各駅停車の旅も面白いものです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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