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裏口の方が発展している浦河駅 利用困難なみどりの窓口を利用
日高本線の代行バスで南下し続け、浦河駅にやってきました。 線路沿いにバス停があり、ここで下車したのは僕一人でした。 バス停の前には大きな道路もあって、向かいには浦河町役場が ...
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2021年3月31日をもって日高本線(鵡川〜様似)は廃止されることが正式に決定しました。
JR北海道の代行バスでやってきたのは終着駅の様似駅です。
日高本線と言えば海沿いをずっと走るイメージですが、線路の向かう先には日高山脈がそびえています。
高潮被害によって列車が来なくなってしまった様似駅、その様子をご紹介します。
駅舎は開業の1937年から残っているものです。
濃い緑色の屋根からは奥深い森の印象を受けます。
駅前通りには銀行や旅館などが立ち並び、突き当りにある大通りには大きなお店もあります。
駅東側には観光案内所が併設されています。
かつてはアスター様似店というスーパーマーケットが入っていたとのこと。
この時は閉まっていましたが、お土産も売っているそうです。
駅にはジェイ・アール北海道バスへの委託で窓口があります。JRバスの乗車券も売っていて、実際に買っている方も社員の人と顔なじみの様子でした。
マルスはありませんが、常備券や補充券によって全線のきっぷを扱っています。
2000年までここにはキヨスクがあったとのことですが、シャッターはその跡でしょうか?
改札業務は行っておらず、ホームへは自由に入って良い様子です。
ホームへやってきました。
改札の扉上には地方の駅によくある木の駅名板が掛かっています。
今では観光案内所となっているエリアにはキャッチコピーが貼られています。
今となってはこちら側の案内が過去のものになっているのは、少し残念なところです。
ホームは駅舎に面した1つだけ、側線も1本だけありますが、現在では駐車場になっているところにも多くの線路があったことでしょう。
お隣の西様似駅へ向かう線路は駅を出ると、右へカーブしていきます。
当たり前ですがきちんと盛り土されていて、列車も来られそうなのにもう走らないというのが今更ながら虚しいものです。
日高本線内には何故か木で囲われた駅名標があります。
様似駅周辺の名所はえりも岬とアポイ岳がメイン。
この後宗谷岬へ行くので特にえりも岬は言ってみたかったですが、バスでも1時間かかるんですよね…。
日高本線は最終的に襟裳岬を経由して帯広へ至る日勝線となる予定でした。
現在では廃止されていますが帯広からは広尾まで広尾線が延びており、様似から広尾へは国鉄バスがったため、JR北海道へも受け継がれたのです。
この線路は奥に見える山の向こうまで繋がり、北海道を縁取るはずでした。
それが今となっては輪郭がどんどんと縮小されていく所です。
現在でも列車が来ていてもおかしくなさそうな駅の雰囲気。しかし立派な駅の様子とは裏腹に利用者数は1桁とのことで、廃止もやむを得ません。
空っぽの駅の前で遅めの昼食。セイコーマートで買ってきたスパゲッティを頂きました。
2021年3月31日以降は列車代行の表示が無くなるとはいえ、これまで通りバスは走ります。
既に廃止されていると感じてしまいますがJRである今のうちに、きっぷ等列車の記憶を留める物を残して置きたいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。