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【唯一の新幹線単独駅】越前たけふ駅には何がある?内覧会で駅舎見学[2401大寒波(5)]
2024年の北陸新幹線敦賀延伸区間の中で、唯一の新幹線単独駅となる、越前たけふ駅。 現在特急が停車している武生駅から2kmほど離れており、武生ICの近くに設置されています。 完全なる新駅 ...
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あわら温泉や東尋坊の玄関口となっている、芦原温泉駅。
特急サンダーバード・しらさぎ号の停車駅で、これから北陸新幹線の駅も設置されます。
新たな玄関口として、東京からのお客さんを迎えてくれる新幹線駅。内覧会でその駅舎内が公開されたので、その様子をお届けします。
駅舎のデザインコンセプトは「あわらの大地に湧き出る贅の駅」。
駅名の通り温泉の玄関口であり、あわら温泉の癒しと旅情が漂う駅を意識しているようです。
黒を基調にした、非常にシンプルな見た目。その中で木調のルーバーが、温泉街らしさを伝えてくれます。
駅舎と合わせられた自由通路が、在来線の線路を越える形です。
こちらにはタクシーやバス乗り場が広く設けられました。
あわら温泉は芦原温泉駅から離れているため、バスや旅館の送迎など二次交通が十分に整備されています。
新幹線のりばは現在の駅舎ではなく、新しく作られた東西自由通路にあります。
こちらの階段やエスカレーター等で登って、アクセスする形です。
自由通路には恐竜の足跡、隣接する交流施設「アフレア」へ直結しています。
案内サインの新幹線部分は、まだ隠れていました。
ここからは在来線を見下ろすことができ、新幹線駅舎の姿も近距離で見られます。
照明の少しぼんやりさせた感じや、枠まで温泉をイメージしたようなデザインで凝っている印象です。
こちらが自由通路と一体化した、新幹線のりばです。
全体的に木目調で統一されており、非常にシンプルなデザインなのも個人的に好み。
自動改札横には、みどりの窓口と指定席券売機2台が設置されています。
北陸新幹線敦賀延伸で、芦原温泉駅を通るJR北陸本線は、ハピラインふくいへ転換されます。
JR西日本の在来線駅では無くなるため、みどりの窓口も新幹線改札横へ移転することになるのです。
一方で、指定席券売機2台の横には、もう1台増やせそうなスペースも。
越前たけふ駅もそうでしたが、将来的にみどりの券売機プラスが設置されて、みどりの窓口が廃止されるのではと心配になります。
自動改札機は2レーンで、敦賀延伸区間では一番少ないです。
有人改札部分の壁面があまりにもツルツルで、大理石みたいに見えちゃいました。
自動改札上の発車標では、赤い文字で「調整中」と表示されていました。
小松駅では緑色だったので、もしかしたらタイプが違うのかも?
精算所が設けられているのは、他の駅と同様。大理石に見えていた壁面ですが、グレーをベースにした木目調となっていました。
コンコース待合室は、改札横に設けられています。
一面ガラス張りで、入り口部分には福井県産のスギ・ナラ材を使用しているとのこと。
カバーで隠されてしまっていましたが、ベンチも同様に県産のスギ・ナラ材を使っているそうです。
特別豪華な装飾はせず、落ち着いた温かみのある内装デザインになりました。
逆光で見づらいですが、衝突防止シールとして芦原温泉の駅名が描かれています。
各新幹線駅を見てきた中でも、特に落ち着いた印象の芦原温泉駅。
天井の中央部には、柔らかな関接照明を採用。居心地の良い空間が大切にされています。
柱には温泉街をイメージして、県産スギによる装飾。
古代に製鉄が盛んだった金津をイメージして、鉄材も採用されています。上部分には越前和紙を挟み込んだという行燈風のデザインで、自由通路で見られたのも同じのを意識してのことでしょう。
改札正面のお手洗い、目隠しのスクリーンには県産スギを用い、ガラスには越前和紙が挟み込まれました。
グラデーションの色で男女・多機能の区別をしています。
こちらはホームへ上がることはできない、12番線ホーム敦賀方面エリアのコンコース。
今後デジタルサイネージや広告を入れるのか、柱部分がぽっかりと空いていました。
多目的室は、敦賀側の改札寄りに用意。授乳やおむつ替えなど、駅員さんに申し出て利用することができます。
それでは内覧会で公開されている、プラットホームへ上がりましょう。
こちらは金沢・東京方面の11番線ホームです。
ホーム構造は2面2線となっており、通過線が無い駅です。通過列車は目の前を走っていきます。
ホームドアにはベージュに近い色が採用されており、居心地の良い温泉街を表現しているようです。
窓から見下ろすと駅前の広いロータリーを手前に、あわら市街を一望できました。
福井県と石川県の県境部分に位置する駅。黒部宇奈月温泉駅・加賀温泉駅と並んで北陸新幹線の温泉駅の仲間入りを果たします。
ホーム上で鉄道唱歌のチャイムが流れ、回送列車のアナウンスが流れました。
発車標は完全な調整中みたいで、まもなく到着の案内も出ていません。
今回は停車するだけでなく、新幹線の扉まで開いていました。
しばらくすると閉じられまして、金沢方面へ発車していきます。
外壁のアクセントになっていたルーバーですが、ホーム上で見るとかなり大きく、日除けとして機能しています。
向かいから見てみますと、待合室と合わせてデザイン性に一貫性を感じます。
待合室にも、越前和紙と県産杉を採用しているのでしょうか。
コンコースにあった待合室と同様のデザインで、ベンチはクッション性のあるものとなっていました。
衝突防止シールには、東尋坊が描かれていました。
そのほかにも「あわら」のデザイン文字などが採用されています。
ホーム中ほどには事務室があり、こちらは黒で統一されていて目立たない存在感。
待合室の扉部分には木彫を採用していましたが、喫煙室では黒で統一してあります。
自動扉の挟み込み防止柵のみ取り付けられており、灰皿やカウンターなどは、まだありませんでした。
ホーム柵のガラス張りの部分には、周辺自治体の写真が差し込まれています。
福井県内の新幹線駅で採用されており、ご覧の通り様々な場所が使われているみたいです。
芦原温泉駅ではハピラインふくいへ乗り換えられますが、改札内での案内サインでは出口のみ記載です。
端っこはアスファルトになっていますが、ホームには石畳風のタイルが貼られていました。
続きまして、敦賀方面にも新幹線の試運転がやって来ました。
こちらも停車便だったので通過は見られませんでしたが、目の前を260km/hで駆け抜けていくのは、大迫力のはずです。
敦賀寄りにはカーブがあるので、写真も綺麗に撮りやすそう。
ホームから降りるところ、踊り場部分には広告をかけられるスペースがありました。
階段から降りてくると、広々としたコンコースの開放感を強く感じられました。
改札を出たところには、ハピラインふくいの乗換え案内がありました。
新幹線改札の正面に、ハピラインふくい改札へ向かう通路が設けられています。
新幹線改札横には、おみやげ処芦原が入居。
他の駅だと店舗は建設中でしたが、こちらは既に看板も掛けられていました。
新幹線改札の正面、現在は白い扉で閉ざされているところの先が、ハピラインふくいの改札へ続く通路となります。
こちらの構内図では既に、ハピラインふくいのりばへ続くことが示されていました。
新しく東西自由通路ができたことにより、芦原温泉駅には東口も完成しています。
こちらはあくまで裏口ですが、タクシーや駅レンタカーの案内もあります。
裏側にはやはり、新幹線とハピラインふくいの表記は隠されていました。
東口を利用する方は少ないのでエスカレーターは無く、階段とエレベーターのみとなっています。
東口も西口とデザインの方向性は同じ、エレベーター部分にルーバーが設けられています。
高架下にはプレハブ小屋がありましたが、おそらくこちらが駅レンタカー事務室となるのでしょう。
東西自由通路へ戻ってきました。
こちらの展示案内板でも、ハピラインふくいの案内が既になされています。
そして冒頭にもご紹介しましたが、右側で交流施設アフレアへ繋がっています。
こちらへ入って階段を降りると、お子さんの遊び場や福井を知れる「ふくいミゅ〜ジアム」が。
敦賀延伸開業が当初予定されていた、2023年3月にオープン。新幹線のりばへ登る東西自由通路の真横に建設されました。
レストランや観光案内所もあるので、観光客の方々にも便利な施設です。
液晶ディスプレイには列車やバスの案内が表示されています。
特急サンダーバード・しらさぎの表示は見られなくなりますし、北陸新幹線表示されていないのも今だけです。
北陸新幹線敦賀延伸に伴い、福井県内のJR北陸本線は第三セクター鉄道ハピラインふくいへ移管されます。
現在の在来線改札周辺には、ハピラインふくい移管への案内もされていました。
こちらは現在の改札口、自動改札はなく有人改札になっています。
みどりの窓口もここから新幹線改札へ移設され、ここはハピラインふくいの定期券などを扱う窓口になると思われます。
さらに奥へ行くと通路が伸びている、工事中エリア。
これが新幹線改札の正面にあった扉の先でして、ハピラインふくいの改札までまっすぐ乗り換えできる訳です。
ご覧いただきました通り、金沢から福井県に入って最初の新幹線駅となる芦原温泉駅。
温泉街の落ち着いた雰囲気をうまく取り入れており、居心地の良いコンコースが迎えてくれます。
第三セクター鉄道ハピラインふくいへ移管準備も進められ、特急街道から新幹線へ時代の移り変わりを特に感じさせられるところでした。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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