スーパービュー踊り子にはグリーン個室の設備が少々高いですが、1人での利用も可能です。
高いとは言ってもグランクラスに乗るよりはるかに素晴らしい設備でした。
今回はスーパービュー踊り子最後の乗車として乗車して来ましたので皆さんにご紹介します。
伊豆急下田駅の改札は独特で、時間になると列車ごとに決められている改札口に駅員さんがいらっしゃって改札をします。
ラッチなどはなく、船に乗るときみたいな感覚ですね。
スーパービュー踊り子と伊豆急行のキンメ電車が並んでいます。キンメ電車の方は前面展望ができる上、特急料金が必要ないという素晴らしすぎる仕様です。
所々つぎはぎがなされていますが、今回乗車しますグリーン個室は下の部分です。
上の部分はグリーン車で、高いところからの景色を望めます。
参考:JR東で最高サービスのグリーン車 スーパービュー踊り子
それではドアの辺りにいらっしゃるアテンダントさんに切符を見せて、車内に入っていきましょう!
グリーン個室設備のご紹介
階下へ入ると右側の海が見える方に個室が3室並んでいます。通路のところは白を基調としたシンプルなデザインです。
それでは引き戸を引いて、室内に入ります。
個室内はオレンジが買った照明で隠れ家感がでています。
1人だからかもしれませんが、別に狭くは感じませんでした。4人でも十分な広さだと思います。しかし、キャリーバックなどのような大きな荷物がある場合は苦労するかもしれません。
そんなときはアテンダントさんにお願いすれば2号車の入り口付近にあるカウンターのところに置かせてもらえるみたいです。
実際に荷物もありましたし、荷物札も置いてあったので大丈夫だと思います。
(トンネル内の写真なのでオレンジの照明が目立っているだけです。
空気清浄機も置かれていますが、かなり古そうな代物。
メーカーは2008年にパナソニックに社名変更された松下電工。懐かしく感じる人いますかね。
その上にはインターホンがあります。
これを押すとアテンダントさんに繋がり、グリーン車サービスの飲み物をお願いしたり、車内販売のメニューをお願いしたりなどできます。
手書き風のこの書体、好きですねぇ。
座席は通常のグリーン車のものとほぼ同じですが、リクライニングの機構は普通と違います。
ボタンを押すと電動でリクライニングをするのですが、背もたれは倒れず、座面が前に押し出されてきます。
分かりにくいですが…。一応右側がリクライニングされている状態です。
これは座席が壁にくっついていて、背面を後ろに倒すことができないためです。でも、そんなに倒さない方が快適でしたね。
プライバシーの設備も整えられています。
ドアの部分はガラス張りになっているので室内が見えるのですが、見られたくない場合は…
このようにカーテンで閉めることができます。
近鉄特急のしまかぜなどではこのように目隠しが無いので、チラチラ見られたりして気まずくなるということがありがちなのですが、これなら寝たりしていても大丈夫そうです。
グリーン個室で楽しい旅
伊豆急下田駅を発車すると間もなくアテンダントさんがグリーン車サービスのため、いらっしゃいます。サービスの内容は通常のグリーン車と変わりありません。
稲梓駅ではマリンエクスプレス踊り子と行き違いです。
成田エクスプレスとほぼ同じですが、先頭部分やドアに、車内内装にもを『いかり』モチーフにしたマークがかかれています。
スーパービュー踊り子が注目されてあまり話題に挙がっていませんでしたが、マリンエクスプレス踊り子もこの春で運行終了のようです。
列車は河津駅に停車。
ホームした部分が見えるのは面白いですね。葉っぱをつけた河津桜も見えます。
そして、伊豆急行線では本当に海の近くを走り、大海原を眺められます。
185系踊り子と行き違い。あちらの車両もいつなくなってもおかしくありません。
列車は山の方へ上っていきます。
ここでグリーン個室についてですが、景色を楽し見たいのならば通常の座席の方がおすすめですね。
こんな感じで電線が入ってしまいます。
グリーン個室の目的としては景色を楽しむというより室内でワイワイやったりすることに重点を置いていると思いますから問題はないのですが、階下なのでどうしても海の景色を十分に楽しんだりはできません。
ちなみに、サフィール踊り子のグリーン個室は通常座席と同じ位置のようです。
列車は間もなく伊豆高原駅へ。
伊豆急最初期の車両、100系が見えます。
そしてこの先に伊豆急行の看板列車でもあるザ・ロイヤルエクスプレスが停まっているので撮影しようとしたら…
虹!?
まさか虹が見えるとはビックリですよ。慌てて撮影していました。
ザ・ロイヤルエクスプレスは今夏青函トンネルを通って北海道へ渡ります。
その後もしばらく虹が見えていましたが、3分ほどで消えてしまいました。こんなラッキーなことはありません。晴れていなくて残念だなと思っていましたがむしろこちらの方が、思い出をいっそう濃くしてもらえました。
まもなく伊東駅に停車。伊豆半島から見られる海もあとわずかになってきました。
伊東駅からはJR東日本に入りますので、伊豆急行の運転士さんなどが交代します。
しかし、ちょうどホームが窓枠のした部分とぴったりなのが面白いですね。普通グリーン車にのればこのような体験はできるのでしょうが。
熱海駅を発車し、温泉街を横目にしながら喧騒とした東京へ向かいます。
東海道線で海が見える駅として有名な根府川駅を過ぎます。伊豆の景色が素晴らしすぎて相模湾はどうしても掠れ気味になってしまうのですが、ここも良い景色なのだということを忘れてはいけません。
横を行き交う列車も増え、いよいよ横浜に到着というところです。
楽しい旅はすぐ終わってしまうとよく言います。今回の旅行もそう感じましたが、それは楽しいからというだけでなく、この列車の運行距離がすごく長い訳ではないからというのもあります。
何が言いたいのかというと、そんなに長くない運行距離なのにこれだけの設備をつける、まさにJR東日本が威信をかけてデビューさせた列車だったのだと改めて思わされました。
品川を発車後の長い東京駅の案内をお聞きください。
東京駅に到着。
JRでも異色の特急と見なしても良いようなスーパービュー踊り子、今回も大変楽しい旅行となりました。
サフィール踊り子も初日に乗車することになっていますが、それをより楽しみにさせてくれました。
30年間という長い期間、伊豆特急の看板の役割、お疲れさまでした。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。