東海道本線には新駅が高頻度で開業しています。
2018年にはJR総持寺、2016年には摩耶、2012年には相見駅が開業しており、東海道線がいかに沿線を発展させたのかがよく分かります。
そして2020年の本日、静岡県の磐田駅と袋井駅の間に新たに御厨駅が開業しました。御厨駅はどのような駅なのか、どうしてここに駅が出来たのか等ご紹介できたらと思います。
御厨駅の概要
『御厨』を『みくりや』と読むのはかなり難しいかもしれませんが、この辺りの元々の地名です。同日に開業する山手線の『高輪ゲートウェイ』と比較し、元々の地名を駅名にしている点でJR東海が評価されているようです。
まあ、JR東日本は別の方針を持っているのでしょうが…。
御厨駅はその地区の住民が駅建設を求めるいわゆる誓願駅です。1987年に住民が磐田市に請願書が提出され、1990年に磐田市がJR東海に誓願。そして最初の誓願から33年経って御厨駅の開業となりました。
御厨駅が出来たのは単純に住民が求めたからではありません。
御厨駅のすぐ近くにはヤマハ発動機の本社があります。公共交通機関では磐田駅からのバスで通勤出来るのですが、本数が少なくかなり不便だったようです。
また、近くにはヤマハスタジアムもあり、サッカー試合の開催時には多くのサポーターがこの駅を利用することでしょう。
このように通勤客という定期利用者のほかにサッカーの観戦者のお客さんを見込めることからJR東海も御厨駅の設置に踏み切ったと見えます。
御厨駅を実際に見てみる
ホームは相対式ホームの2面2線です。
ホームは大変広くとられています。これは先程お話ししたように近くにヤマハスタジアムがあり、サッカーの試合の時には大変な混雑が予想されるからです。
停車位置案内の位置には絵の描かれたものが。
新型ウイルスの影響で運休になってしまった特急御厨号のヘッドマークとそっくりです。
自動改札は少なめですが利用客の増大に合わせて、左側を臨時改札に出来るようにしています。
また、みどりの窓口もあります。皆さん初日の入場券かなにかを買おうとしてますね…。
ホワイトボードにもあるのですが、元々は御厨駅開業関連の記念きっぷが発売される予定だったのですが、新型ウイルスの影響で中止になってしまったのでした。
という訳で御厨駅発券の乗車券を購入。
御厨駅開業日のきっぷ、記念になりますね。
自動券売機は2台。この辺りの駅では通常通りかと思われます。
御厨駅は東海道線と東海道新幹線の上を南北連絡通路で渡している橋上駅舎です。
すぐ横を新幹線が走っているので南北連絡通路から見下ろすこともできます。
駅の案内サインの下にはジュビロカラーのラインが引かれていました。
やはり御厨駅とヤマハスタジアムは切っても切れない関係です。
駅舎(北口)
こちらが工場やスタジアムのある方なのでメインは北口になると思います。
駅前にはヤマハ発動機が製作したモニュメントが建てられています。これ、上から見るとヤマハの音叉マークになっています。
北口と南北連絡通路をつなぐエレベーターですが、すぐについてしまうものでした。
日本一短いと言っても良いのではというくらい。(帰り際に撮影)
北口の地面のところは青色を主としたデザインに舗装されていました。ヤマハスタジアムがこちらだからと勝手に予想しておきます。
駅舎(南口)
こちらはどちらかといったら裏口になります。
こちらにもモニュメントがあり、勾玉の石碑です。この辺りでは古墳群が多数出土しているようですよ。
北口は青でしたが、南口は赤色が基調となっています。
さて、最後になりますが実は今回僕はひのとりやサフィール踊り子に乗車するために御厨駅に行くことはできませんでした。代わりに友人に撮影してもらい、名古屋からの新幹線で記事を書いているところです。
しかし、この記事を書いていて、シンプルでありながら居心地の良さそうな駅舎、御厨地区を象徴するようなモニュメントをぜひ実際に訪問して見てみたいと思いました。
皆さんもヤマハスタジアムへ行く際など駅にも注目してみてはいかがでしょうか。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。