おはようございます。まだ日が昇る気配もない早朝、最南端の終着駅である枕崎駅です。
暖かな光が灯るチョコブラウニーの駅舎に、列車は停車中です。
史上最長片道切符の旅、いよいよここから始まります。
この計画を立てたのは2年前、ついにこの旅が実行される時が来ました。
何とかして完遂させよう、そんな思いを胸に最初のきっぷを片手にしています。
6:04 枕崎駅発
高校生2人と最長片道仲間3人を乗せて、エンジンを唸らせながらスタートです。
枕崎駅から15分、薩摩塩屋駅で下車しました。
この駅は最南端の秘境駅と呼ばれるため、訪れてみたのです。
ホームの目の前は真っ暗、草むら以外何も見えません。
枕崎側を見ると、踏切周辺の街灯だけが明るく照らしていました。
列車は6往復。この駅を通過する列車は無いので、そこまで本数が少ないことはありません。
ホームは屋根やベンチすらない簡素なもので、相当寂しい駅です。
この駅の1日の利用客数は、2015年時点で0.1〜0.3人とのこと。すぐ廃止にしてももはや問題ないほどでしょう。
駅構造はかつて1面2線だった名残があり、出口側にはそれを活用した引込線があります。
2021年秋には指宿枕崎線で線路改良工事が行われ、ここの駅の線路を見るとはっきり違いが分かりました。
指宿枕崎線ではこのようなデザインの駅名標が広まっているらしく、パステル配色の優しい感じです。
東の空がだんだん明るくなってきました。
同行者のマトリョーシカさんは、ここで早朝ライブ配信をされています。
駅前は森かと思っていましたが、かなり開けた畑でした。真ん中奥の方に見える円錐状の山は、開聞岳でしょう。
駅前には住宅が1,2軒。今でも住んでいらっしゃる雰囲気でした。
そのまま駅から3分ほど歩きますと、国道に出ることができます。
国道から来た道を振り返ると、こんな感じ。この先に駅があるとは思えません。
しかし、ここに来てしまえば、周りには住宅がたくさんあります。信号機もあって、そこまでの秘境駅という感じでは無いですね。
と言っても駅周辺にいれば、秘境駅感満載です!
森の中からは車体をゆ~らゆ〜ら揺らしながら、反対方面、枕崎への列車がやってきました。
今では屋根もなくなってしまった薩摩塩屋駅、しかし2021年夏時点では残されていました。
おそらく倒壊防止のためでしょう、根本から切り取られています。
枕崎から戻ってきた普通列車に乗車し、引き続き進みます。
西頴娃駅で下車しました。
高校生の利用が多く、駅舎は平屋で昔ながらのローカル線という感じ。
この駅には簡易委託の窓口があります。SNSでも販売の様子などがとりあげられる、ちょっとした有名な駅です。
この駅は軟券の入場券を販売している、珍しい駅です。ペラペラの紙に印刷、駅名の押印がされています。
引き続き指宿行きの普通列車に乗車します。
右手には指宿枕崎線を象徴する山、開聞岳が綺麗に見えてきました。
朝のぼや〜とした空に稜線の輪郭によってはっきりと塗りつぶされ、非常に美しい景色です。
そして、JR日本最南端の駅として知られる、西大山駅に到着。
何度もここに降り立つ機会はあったのですが、結局ここには来ていませんね。
おそらく大型バスでここに来たのでしょう、団体ツアーの方々が大勢乗られました。
その後見えてくる特徴的な岩は、竹山です。
そこまで景勝地というわけでは無いそうですが、結構目に付く形をしていますね。
だんだん海が近くなってきまして、この山川駅は日本最南端の有人駅です。
その先では眼下に海の景色が広がります。
途中一番大きな駅である、指宿駅に到着しました。
反対側のホームでは接続する、鹿児島中央駅行きの快速なのはなが停車中。
指宿駅に到着したキハ40は、そのまま連結作業に入っていました。
指宿枕崎線は指宿駅からかなり様子が変わります。
ここを走る観光特急・指宿のたまて箱については、次回ご紹介します。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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