500系はJR西日本が独自に開発した車両です。当初本決まりであった最高時速320kmは阪神淡路大震災により時速300kmまで引き下げられました。しかし、2007年にN700系が登場するまで日本で唯一の時速300km/h新幹線であり、現在でも国内外から人気を博しています。
全車両が電動車であり、発車からわずか4分で最高時速300kmまで至るほどの加速度を持っており、出力は国内の新幹線の中でもトップ。
さらに軽量化も実現しており、技術の進歩した現在の新幹線よりも軽くなっています。
1997年にのぞみ専用車両として登場した500系は2010年に東海道新幹線から撤退。現在は半分の8両編成のこだまとして運用されており、最高時速は285kmに抑えられました。
そんな歴史を踏まえ、500系をご紹介します。
鋭い顔!が、それ故に…
500系といえば戦闘機のような丸みを帯びた車体、そして鋭い顔が特徴的。先頭車両の3分の1に当たる15mがノーズです。
また、構造上客用扉を前側に設置することができず、先頭車両の出入り口は1つしかありません。
そのため、扉がないことの案内が必要であったり、乗降に時間がかかるなどの手間がかかります。これは東海道新幹線から早期に撤退した理由にもなっています。
長いノーズの影響は車内にも表れています。
照明を見ていただくとよく分かるのですが、まっすぐ設置された照明が途中で傾いているのです。
また、客室の先の方までいくと網棚がかなり狭く、15cmほどのスマートフォンが手前でつっかえてしまうほど。
しかも車体が丸みを帯びているので、ポーチがやっと置けるくらいです。
そのため、のぞみ運用当時は先頭部2列は座席配列を2+2とし、空いた座席部分にこのような荷物置き場を置くことで対応していました。
座席のご紹介
座席配列は2+3。先程説明しました2+2の部分は後程説明する疑似運転台の設置により撤去されました。
東海道新幹線乗り入れの際、JR東海から座席数を他の系統と変えないことを要求されました。そのためシートピッチは2cm短くなっています。しかし実際はそれによる窮屈さは全く感じません。
窓と窓の間にはカーテンをイメージしたようなデザインの布が貼ってありました
テーブルはN700と比べると小さめ。パソコンより一回り小さいサイズです。
コンセントはありません。
リクライニングは十分倒れます。ちょっと後ろの人が迷惑に感じそうな倒れ具合です。
本物の部品を使った運転台
500系の8号車乗務員室よりには子供用の疑似運転台が設置されています。
2009年に8両編成に変更され、座席にも余裕ができることからこのような運転台が設置されました。部品は実際のものを使用しているようです。
列車の前後の向きを入れ換えたりマスコンを引いて速度をあげたりでき、なかなか本格的な作りです。時速300キロまで出すことができますよ。
皆さんもいじってみると楽しいかもしれませんが乗務員室が目の前で、たまにドアが開くので気まずくならないよう気を付けましょう(笑)
500系は遠くから見ると丸みを帯びていて、そんなにとがっているようには見えないのですが、
運転席もかなり狭くなっていて、ここで運転するのはきつくないのかなと思ってしまいます。
JR東海から700系も引退する今日、いくらJR西日本と言えど500系も無くなってもおかしくはない頃です。
今ならこだまの自由席などガラガラですから是非乗ってみてはいかがでしょうか?
岡山駅のぶっかけうどん
ここからは500系の話とは全く関係ありません。
岡山駅の東京方面ホームには倉敷うどんのお店があります。こちらの『ふるいち』さんはぶっかけうどん元祖のお店です。
ぶっかけうどんというのは、つゆをうどんにかけて食べるというもの。
もともとは、うどんをつゆにつけて食べていたのを変えたんですね。
1分ほどですぐに出てきて、味も文句なし。岡山に来たら是非食べておきたいです。
また、新幹線の車内に持ち込む用にお願いすることもできますので、空いているこだまなどでやってみたいもの。
こちらが立派な岡山駅。高架の下にはマクドナルドなどの大衆的なお店の他にも店舗が入っています。
一部の建物でライトアップされているので不満というわけではありませんが、昼間に行った方楽しめると思います。