今日は朝日を浴びながら、JR四国の特急しおかぜに乗車中です。
予讃線は瀬戸内海沿いを走るのですが、そこには津島神社の本殿がある小さな島が見えます。
この近くに設置されているのが、今回ご紹介する臨時駅、津島ノ宮駅です。
お隣の詫間駅で運賃表を見てみますが、津島ノ宮駅は表示されていません。
1年に2日間だけという日本一営業日数の少ない臨時駅なのですが、ここ2年間は新型ウイルスの影響で営業していません。
今日は隣の詫間駅から歩いて、津島ノ宮駅の現在の様子を見ていきたいと思います。
予讃線沿いを歩いていきます。
それなりに車が通るものの途中から歩道が無くなるので、気を付けなければなりません。
さっき特急列車から見た、神社への橋が姿を現しました。
詫間駅から30分、津島ノ宮駅に到着しました。
臨時駅というと簡素なものを想像しますが、駅構内はご覧の通り、結構広々しています。
駅すぐ横の踏切は以前第三種踏切だったそうですが、今では遮断棒がつけられています。
確かにカーブによって見通しもあまり良くないので、安全性は高まるでしょう。
津島ノ宮駅が設置された理由は、すぐ近くにあります。
それがこちらの津嶋神社(津島ノ宮)です。
駅から徒歩0分と言っても良いぐらいの好立地になっています。
しかし鳥居をくぐってみると何か様子がおかしいです。本殿へと続く橋には通行止めの標識が立っています。
しかも真ん中に歩くところがないので、橋を渡ることは不可能です。
本殿があるのは向こうの島なのに、これではあちらへ参拝することができません。
そんな本殿への橋を渡ることができるのは、1年に2日間だけ、津嶋神社夏季大祭の時だけです。
そして最寄りの津島ノ宮駅はこのお祭りに合わせて営業しています。
しかし、2020年に続いて2021年についてもこのお祭りは中止。このため津島ノ宮駅の営業もなかったのです。
それでは津島ノ宮駅を見てみましょう。
津嶋神社駅へつながる道はかなりフラットで、どこからが駅の敷地なのか分からないほど自然です。
営業時にはここの窓口が開けられ、レシート状の切符が販売されたり、駅スタンプが設置されたりします。
この駅舎を横から見ると結構長い建物であることが分かります。
ホームはかなり広いのが特徴です。
津島ノ宮駅は1915年に仮乗降場として開業したのが始まり、1969年に臨時駅へ昇格しました。
ただし、踏切近くの駅入り口から見てみると普通の棒線駅のように見えます。
津嶋神社は子供の神様である素戔嗚命が祭られています。
津島ノ宮駅のホームの高さは結構低いです。
さらにカーブしていることで列車とホームの間が広く開いているため、駅員さんがドアのところに立って、小さな子どもの乗降を補助しています。
営業している2日間に限れば、2017年の1日平均利用客数は3148人(香川県統計)にも上り、かなりの大盛況であることが伺えます。
予讃線の普通列車が何ら疑問を覚えずに、津島ノ宮駅を通過していきます。
来年の夏は津嶋神社の橋が掛かり、賑わいが戻って来ることを期待したいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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