新型コロナウイルスは社会を大きく変え、飲み会の減少やテレワークの広がりは鉄道会社にとって大きな打撃となりました。
多くの鉄道会社がそれを受けて終電の繰り上げを実施する一方、その流れに反する会社があります。それが名鉄です。
今日やってきたのは名鉄名古屋本線の終点、名鉄岐阜駅。終電の繰り下げがされたのはここから出発する列車です。
これまでの終電は22:13発の特急豊橋行き。それから18分後の22:31発の快速特急豊橋行きになりました。
更に注目すべきなのが、この列車の停車駅。
注釈には〔ウ:新安城停車〕が付けられ、快速特急が新安城に停車することになりました。
発車標でも快速特急の表示と共に停車駅欄に新安城が流れる、これは相当新鮮です。
まずホームにやって来たのは8両編成のうち後ろの2両。
普通列車岐阜行きとして運行されていました。
お客さんを降ろすと車内は真っ暗になり、方向幕だけが快特豊橋行きの表示をしています。
しばらくすると6両編成の特急岐阜行きがやって来て、ここで連結が行われます。
車内の掲示には停車駅の案内がされず、快特豊橋で固定でした。
名鉄岐阜駅を発車、いつもどおりノロノロと走っていきます。
次の停車駅である笠松駅では竹鼻・羽島線との接続が取られました。
車内の電光掲示板の表示は列車が出発しても快特豊橋、下の段には中日新聞ニュースや危険物の注意などが流れています。
この列車は名鉄岐阜からずっとガラガラ。2,3人程度の利用でした。
名鉄名古屋駅や金山駅ではたくさんお客さんが待っていて、半分ちょっと席が埋まるくらいになります。
金山駅で向こうに停まっているのは名鉄岐阜行きの特急。
最終列車は豊橋駅を22:45に出発する特急で、名鉄岐阜駅には0:07に到着します。
さて、列車は一番の見所である新安城駅に到着です。
真っ暗な中ガラスから光が漏れ出す、橋上駅舎の下へと入っていきます。
快速特急が新安城駅に停車する、歴史的な光景です。
続いて停車するのはいつも快速特急が停まる東岡崎駅です。
そしてこの列車は種別が快速特急ですから、国府駅は通過します。
今回快速特急が最終列車となりましたが、これまで最終だった特急は残っています。
そのため国府や伊奈を利用する人が不便になった訳ではなく、これまで通りです。
列車は平井信号場からJR飯田線との共用区間に入ります。
今回の終電繰り下げにおいてJR東海との兼ね合いに関して相当話し合いが行われたことでしょう。
深夜の豊橋駅に到着しました。
もうここから出発する列車は無く、名鉄の発車標は真っ暗になっています。
それだけでなくJRの列車も全て終了、あとは豊橋まで来る列車だけです。
この列車は5月中旬に設定されたばかりですが、それなりに利用している方もいらっしゃいました。
JRに比べて終電は早いですが、特に定期利用者にとって使いやすい便となることを期待したいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。