バス 北海道

【サロベツ/宗谷のライバル】都市間バスわっかない号で稚内から札幌へ

2020年12月9日

 

まだ駅名に明かりが灯されていない、早朝の稚内駅です。

稚内から札幌までは1日1往復、特急宗谷が運行されています。
一方で現在はコロナ禍によって1日4往復へ減便されているものの、長距離バスは1日6往復、夜行便もあります。

普段であれば鉄道を利用して移動したいところですが、今回は長距離バスで札幌まで向かうことに。

インターネットの予約サイト、バスナビ北海道で予約をしていましたので、稚内駅にある窓口で乗車券を受け取る必要があります。

 

メールで送られた予約受付確認書を印刷したものを渡し、乗車券と引き換えです。こちらの窓口は朝6:00から開いています。

 

乗車券を受け取りました。稚内から札幌までのバスは宗谷バスと北都交通による共同運行です。

 

このバスは1番乗り場から発着します。

 

6:00から0:00まで開いているセイコーマートの目の前です。

札幌行きのバスがやってきました。

今回は宗谷バスによる運行ですので、わっかない号になります。これが北都交通になると、はまなす号です。

 

運転士さんに乗車券を渡し、車内へ乗り込みます。座席は自由席です。



6:30稚内駅前を出発します。

稚内駅前から乗車していたのは10人程度でした。

 

まだまだ暗い北の空ですが、だんだんと明るくなってきました。

 

雪の積もる稚内市街の途中、潮見5待合所からもお客さんが乗ってきます。
これで1列に少なくとも1人は座っている状態です。

 

雪の積もる国道40号線を走っていきます。

 

豊富から続いていた自動車専用道路である幌富バイパスを幌延ICで降ります。

 

幌延から先は中川町、更に音威子府へつながる予定です。

 

幌延の街を走ったのちは道内2番目の長さを誇る天塩川を渡ります。

 

稚内駅前から続いていた国道40号線を外れ、ここから走るのは留萌方面へ日本海沿いを行く国道232号線です。

 

日本海沿いの天塩町に入り、道の駅てしおを横目に通過していきます。
ここ、天塩町から今走っている国道232号線に日本海オロロンラインという愛称がつけられています。

 

しばらく走っていると遠別町に入りました。小さな住宅や商店が立ち並ぶ市街地です。

 

右側には日本海オロロンラインという愛称の通り、日本海が見えてきました。



しかし、この道路の魅力は右手の日本海だけではありません。

1987年3月、国鉄として最後に廃止された羽幌線の廃線跡が見られるのです。今走っている道路はまさに幌延と留萌を結んでいた羽幌線のルートを受け継ぐようにして走っています。

 

奥には羽幌線の橋脚跡が見えてきました。

 

線路敷設のために盛土された部分が所々目立ちます。

 

最初の方は風雪防止のための壁によってあまり見えていなかった日本海もかなり近くまで近づいてきて、迫力ある荒波を感じることができました。

さて、この辺りの中心である羽幌町の街です。

サンセットプラザ羽幌で休憩します。中には『はぼろ温泉』があるのですが、10分の停車時間では入ることは難しいでしょう。



朝はまだ暗かったのでここで座席を紹介したいと思います。

座席は3列シートで普通のバスの座席という感じです。

 

リクライニングは結構深く倒れました。

 

足元はレグレストとフットレストによってフラットになります。

 

全部倒したらご覧の通り。おそらく夜行便でもこの車両が使われるので、これだけの設備が整っているのでしょう。

 

コンセントは無いものの、USB電源はついているのでスマートフォンなどの充電は出来ます。

 

また、音楽を聞けそうな操作パネルがついていました。残念ながら有線のイヤホンは持っていないので聞けないなぁ…。

 

と思っていたら、座席にヘッドホンがありました。

 

前面に映し出されているテレビショッピングを聞くことが出来ます。もちろん永遠にテレビショッピングじゃなくてたまたまですよ(笑)

 

肘掛け部分にはテーブルが備えられていて、軽食などを置けるくらいの大きさです。

 

休憩中にトッポを買ってきました。
本当だったら名物が良かったのですが、売っているものはお土産系が中心で、量が多すぎてしまったのでコチラになります。

 

右では波立つ日本海を眺め、左では廃線跡を探しながら南下していきます。



小平町に入りました。

久しぶりにセイコーマート以外のコンビニを見つけました。ローソン留萌鬼鹿店です。

 

こちらはかつての羽幌線の小平駅の駅前通り。突き当りに駅がありました。

 

留萌市街へ入り、留萌油槽所が並びます。
ここまでは漁業関係の建物ばかりが見えていましたが、久しぶりに工業らしい景色になりました。

 

留萌川の対岸には留萌市街が広がっています。

 

右手には川越しに深緑色の留萌駅の駅舎が見えてきました。幌延から走っていた羽幌線はここ留萌駅までを結んでいましたから廃線跡もここで終わりです。

 

少し進むと留萌本線の鉄橋が見えてきました。

 

バスは留萌ICを通り、2020年3月に全線開通したばかりの深川留萌自動車道へ入っていきます。

 

右手にはいつ廃止が決まっても不思議ではないJR留萌本線。その横を新しい高速道路が走ります。

 

雪の降る冬場でありながら高速道路では80km/h超えの速度を出します。
これでは留萌本線の廃止は仕方ないと言わざるを得ません。

 

留萌本線沿線にある集落それぞれにインターチェンジも設けられていて駅の代わりにもなりますから、おそらく不便なことは無いでしょう。

 

石狩沼田駅がある沼田町周辺の町並みの横を走ります。この街は留萌本線を町内までは残すように求めている所です。

 

深川西料金所を通過し、道央自動車道へ入ります。

 

砂川サービスエリアで休憩。ここは日本最北のサービスエリアとのことで、ここから北にはパーキングエリアしか無いみたいです。

 

砂川で有名な岩瀬農場のドーナツを購入。
しっとりとしていて、オレンジの柑橘系の香りがしてきます。

 

札幌ICを出まして、札幌の都会へ向かっていきます。

 

函館本線と並走し、苗穂駅前で停車。札幌のベッドタウンとして今後も発展していく地区です。

 

さっぽろテレビ塔がお出迎えしてきまして、いよいよ札幌の中心部まで来ました。

 

札幌大通バスセンターの次が札幌駅前となります。

 

定刻の12:25、札幌駅に到着しました。乗車時間は5時間55分となります。

鉄道の場合

稚内6:36(サロベツ2号)10:19旭川10:30(ライラック18号)11:55札幌

となり、鉄道の方がやや早いです。

ただし、料金についてはバスが6200円、鉄道は自由席で10560円とかなり違いがあります。
また、本数もバスの方が多くなっており、鉄道はバスにシェアを取られていそうです。

 

バスが便利であるという事実を感じると共に、快適性や個人的な好み上、これからは鉄道も合わせて利用したいという複雑な気分になるものです…。

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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