2024年9月29日に高架化された、JR予讃線の松山駅。
小さな県庁所在駅と知られていた駅ですが、そんな地上駅は71年の歴史に幕を下ろしました。
高架切替後もしばらくは、旧駅構内を高架駅舎への通路として活用されることに。解体までその姿を近くで見られます。
高架化されて2ヶ月経った松山駅。今どうなっているのでしょうか。
JR松山駅のメイン出口になっている、東口から入ってみます。
少し前まで使われていた旧駅舎は、まだ残されたまま。
足場が組まれたり、防音シートが張られたりもしていませんでした。
その一方、所々で広告が抜かれており、閉店のお知らせが貼ってあります。
また、バリィさんのモニュメントも撤去されていました。
みどりの窓口も新駅舎へ移転し、こちらは閉鎖済み。一面カーテンで閉じられていました。
旧駅舎最後の日まで、高架切替の様子が展示されています。
白塗りされず残る看板から、Kiosk松山銘品館など駅舎にお店が入居していた名残を感じられました。
コンコース跡には、何となく虚っぽな空気が立ち込めています。
広告が少なくなった上、シャッターの下ろされた店舗が目に入り、少々暗い様子がそう思わせるのでしょう。
待合スペースやセブンイレブンがあった場所も、入れなくなっています。
自動券売機は電源を切った状態のまま、機械は残っていました。
指定席券売機に関しては、移設したように見えます。
続いて、地上ホーム跡へ入ってみましょう。
有人改札ラッチは、高架切替の深夜に撤去済み。
改札跡から新駅舎へ繋がる通路になっています。
通路のエリア以外はホーム跡に立ち入れず、柵が立てられています。
また、切替直後は紙が貼ってあった発車標は、テープでぐるぐる巻きになっていました。
改札内のホーム上にあったセブンイレブンも、完全な閉店状態に。
宇和島方には各ホームを結ぶ跨線橋がありましたが、そちらにも立ち入れなくなっています。
また、2代目松山駅へ感謝のメッセージが書かれた、横断幕が掲げられていました。
かつて特急停車位置案内を示していたデジタルサイネージも、電源が切られています。
そして切替直後は残っていた駅名標は、すでに撤去されていました。
そのほかにも、一部の乗車位置案内や停止位置目標も、撤去済みになっているようです。
旧ホーム同士に渡された橋から旧線を見ていると、こちらにも手が加わっていました。
レールの撤去はまだ進んでいませんが、掘り起こされている部分が見当たります。
何か信号や通信設備等が、地下に入っていたのでしょうか。
奥の方にもレール沿いに、ケーブルっぽい線が沢山まとまっていました。
橋を渡って、旧2,3番ホームへ。
こちらも柵が立てられて、この先へ行けなくなっています。
天井に古くからの乗車位置案内が残っていますが、通路近くのものは一部撤去してあるみたい。
ホーム番号は、上から白いシートで隠してあります。
また、こちらの発車標はより頑丈で、青いシートで包まれています。
聖カタリナ学園高等学校の広告右に駅名標があったのですが、こちらも撤去済みでした。
3番線の線路跡上に作られたスロープを下っていくと、かなり近くで地上時代の遺構を見られます。
跨線橋へ昇るエレベーターには、まだ電気が通っているようでした。
旧ホーム中ほどの発車標も包まれている状態。
こちら側の駅名標も撤去されており、おそらく旧ホームの駅名標は全て無くなっているでしょう。
この辺りで通路は行き止まりに、かなりギリギリまで線路が残っています。
すぐ右手に、高架化された松山駅が立っている位置関係です。
真新しい高架駅越しに地上ホームを見ると、まるで70年分の時空を行き来できる、境界線が引かれてよう。
魂の抜かれた旧駅舎に対し、道後温泉本館の唐破風をイメージした天井は、生き生きとしています。
地上駅は今後解体され、駅前広場を整備。
将来的に四国新幹線が来た際、新幹線ホームとして活用できるスペースになります。
2ヶ月経っても意外と変わっていない、松山駅の姿。まだ昔の様子を感じられるうちに訪れてみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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