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【新駅舎オープン】高架化された松山駅はどんな駅? 特急対面乗り換え誕生!

四国の代表的な駅に位置づけられる、愛媛県の松山駅。2024年9月29日、遂に高架駅が開業しました。

地上駅時代から生まれ変わり、明るく開放感ある高架駅へ。

 

これまで縦列停車が行われていた特急宇和海と特急しおかぜ・いしづちは、対面乗換が実現してより便利になりました。

 

最後の様子については、YouTubeに投稿した動画でご紹介。

この記事では新しい高架駅に注目していきます。



2024年9月29日、松山駅の高架駅オープンの日です。

高架ホームからは光が漏れ出て、ダークグレーの外壁がしっかり支えます。

新たに設けられる西口では、早朝5時台から多くの方々が列を成していました。

 

カウントダウンが行われ、朝5時30分。遂に新たな松山駅がオープンです。

 

黒く輝いた松山駅の文字に釣られ、早速新駅舎の中へ入ってみましょう。



足を踏み入れてまず驚くのは、明るさと開放感。

天井には県産木材で装飾が施されており、温もりを感じられる空間です。

 

自動改札が設置され、そのままコンコースへまっすぐ階段が昇ります。

もちろん、後ほど高架ホームの様子も見てみましょう。

 

高架下中央には、輪っか状の案内サインが設置されています。

 

内側には松山市街のシルエットのほか、方言などでユニークなメッセージも書かれていました。

 

改札の左側に、自動券売機とみどりの窓口。

みどりの窓口の営業時間は、7:00〜19:40に短縮されました。その代わり、みどりの券売機プラスでオペレーター対応をしています。



続きまして、旧駅舎の方へやってきました。

昨日まで使われていた地上駅舎は、新駅舎東口に繋がる通路への入口となります。

お店などは撤退しており、一夜にして空っぽになってしまった寂しさを感じられました。

 

旧地上駅の線路を埋め立てて、旧駅舎から新駅舎へ通路がまっすぐ続いています。

 

かつて駅員さんが入っておられた、有人改札のラッチも撤去されました。

 

発車標は撤去されず、使用停止の紙を貼っての対応。

近いうちにこれも外されるのでしょう。

 

数時間前まで使われていたホームも、過去のものに。

電気が消えて人のいない様子に、一気に悲しさが立ち込めていました。

 

線路上に造成された、橋の部分へ。線路の真上にいる状況に、とてつもない違和感です。

 

それぞれのホームは跨線橋で繋がっていたため、現役時代はまず見られなかった光景になります。

 

魂の抜けた屍の旧ホーム。奥には転生先の光が輝いていました。

 

新駅舎東口はスロープを降りた先。旧3番線の線路を埋め立てる形で作られました。

1か月前にもホームから駅舎の様子を見られていましたね。

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旧ホームが目線の高さになるまで降りると、立派な屋根が迎えてくれました。

こちらは道後温泉本館玄関の、唐破風をイメージしているとのことです。



松山駅高架ホームを発着する最初の営業列車は、6:13発の特急しおかぜ・いしづち6号です。

カラフルなフルカラーLED発車標も健在。そろそろ改札内へ入ることにしましょう。

 

自動改札の一角に作られた空間は、有人改札の役目を担う案内所。

おそらくJR四国で初めてのウォークイン仕様になっており、とても改札に見えません。

 

そして、こちらが愛媛県で唯一の自動改札機。

かつて伊予鉄道松山市駅に導入されていましたが、交通系ICカードの簡易改札機に代えられています。

 

きっぷ投入口のほか、しこくスマートえきちゃんのQR読み取り部を設置。

現在は交通系ICカードの利用ができませんが、タッチできそうな部分も見受けられました。

 

改札内へ入りまして、そのままコンコースへ階段とエスカレーターが続きます。

両側には各ホームへ昇ることができる、エレベーターが設置されています。



改札内コンコースの様子は、後ほど詳しく見ることに。まずは高架ホームから出発する列車を見届けましょう。

階段を登ると正面には、発車標が設置されています。

まずは2番線ホームから、特急しおかぜ・いしづち6号が出発。

 

車両基地がある宇和島方より、6:07頃に到着しました。

 

ちょうどその頃、お隣1番線ホームに試運転車両が入線。

おそらく線路切替後に試運転を行なっていた列車が、こちらへ戻ってきたのでしょう。

 

大勢の人々に見送られつつ、特急しおかぜ・いしづち6号は松山駅を出発。

 

ピッカピカの白い高架線を、8両編成の長い特急列車が駆け降りて行きました。

 

松山駅から岡山方面へ、高架線からの景色はこちらの動画をご覧ください。

 

3番線ホームには、伊予西条行き普通列車になる回送列車が到着しました。

 

続いて2番線ホームにも、特急宇和海3号になるN2000系気動車が到着です。

 

基本的に普通列車ホームの3,4番線ホーム。

高架ホームから初めての普通列車である、6:34発普通列車伊予西条行きが発車です。



基本的に特急ホームである1,2番線ホームでは、特急しおかぜ・いしづちと特急宇和海の対面乗換ができるようになりました。

ちょうど特急宇和海3号が停まっている右側、1番線ホームに回送列車の8600系電車が到着しました。

8600系電車は特急しおかぜ・いしづち号で使われる車両。イメージとしては写真のように対面乗換ができます。

 

6:48特急宇和海3号宇和島行きが出発。

高架ホームから出発する、最初の下り列車でした。

列車発着がひと段落したところで、新しい駅舎を詳しく見てみましょう。

 

こちらは自動改札を通って階段を上った先、コンコースです。

 

自動改札寄りに階段、中央にエレベーター。

 

エレベーターを挟んで奥にエスカレーター、もう一つ階段が設けられています。

 

エレベーター奥のスペースには、アンパンマン仕様の駅名標があります。

地上駅時代にあったのをこちらへ持ってきたのでしょうか。ベンチになっているので記念撮影もできます。

 

ここからは旧地上ホームの様子を見ることも可能。今後解体されていく工事の動向を見られそうです。

 

マーブル模様みたいな木目地に、くっきり白く番号が書かれています。

どちらのホームからも両方向へ列車が出発するので、特に「〇〇方面」などは書かれていません。



高架ホームは2面4線構造。愛媛県で初めて4番線ホームの誕生です。

旧ホームは2面3線構造と非常にコンパクトで、特急しおかぜ・いしづち号と特急宇和海号の縦列停車が行われていました。

 

今回ホームが増えたことで、対面乗換による乗り継ぎが可能になっています。

 

階段出口は岡山方にあり、磨りガラスの壁に囲われていました。

 

中央部にはエレベーター。

 

エスカレーターも階段と同じような構造で設けられています。

 

階段の踊り場には、細長い広告スペースがありました。

 

こちらは特急しおかぜ・いしづちと特急宇和海の停車位置案内。

両数によって停車位置がかなり異なっています。おそらく対面乗換時不便がないよう、指定席の号車に合わせているのでしょう。



高架ホームからは松山駅周辺の市街地や、旧ホームを見下ろすことができます。

ここはかつてホームを結んでいた、跨線橋よりも高い位置です。

 

駅名標もまだ外されておらず、しっかり確認することができました。

 

ちなみに新ホームの駅名標は、黒地に白文字の新デザインです。

愛媛マンダリンパイレーツと、愛媛FCのロゴマークも貼ってありました。

 

旧駅舎でトレードマークだった、三角屋根もちょこんと突き出ています。

 

そして高架化で見られるようになった新たな景色が、山の上に建つ松山城。

特急しおかぜ号を降りると真正面に松山城が迎えてくれるという、なんとも素晴らしいロケーションです。

 

特急ホームと言っていた1,2番線ホームですが、普通列車が来ることもあります。

改札にある発車標で、のりばの確認をお忘れなく。



再びコンコースへ戻ってきまして、今度は3,4番線ホーム側。

こちらには締切型の待合所が設けられています。

 

中に入って右側には、カラフルな椅子が並ぶスペース。

オレンジや緑など、みかんをイメージしていそうな配色です。

 

真ん中に2脚並ぶ立派な椅子は、おそらく観光列車「伊予灘ものがたり」と同じモケットです。

 

対して左側には、赤一色の椅子が並んでいます。

 

こちらには台湾交流ギャラリーが作られました。

JR四国は台湾鉄路と関係が深く、鉄道関連の動画や展示が行われています。

 

台湾にも松山駅があることから、2013年に友好駅協定が結ばれました。

こうしたギャラリーが作られたのも、同名駅のご縁からです。

 

待合室内のテレビには、おそらく改札の発車標を直映ししたものが表示されていました。

 

改札内には売店がありませんが、代わりに冷凍おみやげや、今治タオルなどの自動販売機が設置されていました。

特に食べ物に関しては温めなければ食べられないので、改札に入る前に買っておきましょう。

 

3,4番線ホームに関しても、1,2番線ホームと同じような構造です。

 

西側の景色は細長い空き地と、住宅街。かつてここには松山運転所があり、高架化工事で移転したので空地になっています。

今後はアリーナが作られたり、路面電車の延伸が計画されていたりと、将来の松山駅がますます楽しみになります。

 

高架下には「だんだん通り」という商業施設が作られました。

特に観光客にとってはお土産を探したり、ご飯を食べたりといった点で楽しめそうです。

 

市街地中心部から離れていながら、遠くから来る人にとっては玄関口の松山駅。

世紀の大改造が行われた新しい駅に、ぜひ足を運んでみてください!

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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