小牧駅から高架に沿って小牧原駅方面に歩いていきます。
高架は県道102号線の広い道路の上から右側にそれて、
広い道ながら、ひっそりとした住宅街へ入りました。
しばらく進んでいくと、通常の鉄道ではあり得ないほどの急勾配で高架が下がっていきました。
これは路線が廃止された後になって高架が邪魔だからこうなった訳ではなく、現役時代からこのような路線でした。
こんな勾配を上ったり出来るのかと思われるかもしれませんが、ピーチライナーの車両はゴムタイヤ。モノレールのように勾配に強いのです。
それではなぜ、このような不思議な勾配が生まれたのか。その理由がこちら。
東名高速道路が線路と直交しているため、その下を通る必要があったからです。このようなときに柔軟に下をくぐって鉄道を通せるのは新交通システムの利点だったのかもしれません。
ちなみに名鉄小牧線も位置的に並走していますが、この辺りから地上へ出て来るので高速道路の直交は問題ありません。
東名高速道路と交わった跡には桃花台線、名鉄小牧線共に高架駅である次の小牧原駅に向かって高架を上がっていきます。
東名高速道路の下をくぐるために高架が急に降りていき、今度は高架駅に向かって急上昇。
現役当時はジェットコースターのようだと子供達に人気だったそうです。
小牧駅と共に名鉄小牧線の乗換駅であった小牧原駅に到着。
本当に質素な駅ですが、シンプルなデザインからはお役所の公共施設感が漂います。
駅名の左下辺りにあったとされる採光用のガラス窓は鉄板で埋められていました。小牧駅跡のガラスはそのままでしたが、人通りの少ないこちらはさすがに割られる可能性が高いのでしょうか。
しかし、駅入り口のシャッターが閉じられているとはいえ、それを開けたら普通に使えそうな気がするほどです。
名鉄小牧線の小牧原駅は道路を挟んで向かい側にあります。
その立地から桃花台線の小牧原駅の入り口は自転車置き場と化していました。
それだからか、生活感は残っています。
入り口横には始終発の時刻案内が残っていました。
ここまで手付かずで綺麗に残っているのは不思議なほどです。
桃花台線は小牧原駅を過ぎると大きく東へカーブ。北へ向かう小牧線の上を大きく跨いでいきます。
ここまで迫力のある高架は高速道路を凌駕するかも知れません。実際にみてみるとダイナミックさがよく分かります。
これが廃止路線の高架だと忘れてしまいそうになります。
ここからは国道155号線の上を高架が延びていきますので、それに沿って歩いていきます。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。