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【西九州新幹線N700S試運転開始!】2年半だけ特急かもめが来る新駅舎 浦上駅&長崎駅を観察[36ぷらす3長崎(5)]
2022年秋の西九州新幹線開業に向け、今日から新幹線車両の試運転が始まりました。 長崎の市街地を赤いN700Sが走り、半年後の開通がいよいよと感じさせられます。 現在長崎に向かって伸びて ...
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こちらは長崎本線の終着駅、長崎駅です。
2020年に高架化されたこの駅では、西九州新幹線の開業に向けて着々と準備が進められています。
現在博多〜長崎を結んでいる特急かもめは、西九州新幹線の開業に伴って廃止されます。
今回乗車するのは、『黒いかもめ』として親しまれる787系です。
この顔では「かもめ」というより、かつて鹿児島本線で活躍していた「つばめ」の方がしっくり来ますね。
向かうのは1号車のグリーン車。しかし利用するのはただのグリーン席ではありません。
車内に入りまして透明な扉の向こう側がグリーン席、そして手前にある部屋がグリーン個室です。
長崎〜博多のグリーン個室料金は3200円。定員は4人ですが、1人で利用することもできます。
ただし、複数人で利用すれば個室料金を割り勘できるので、2人なら1人あたり1600円、4人なら800円と安くなります。
一方で特急料金は、それぞれが2200円払う必要があります。
今回は、このグリーン個室を利用することにしました。
787系だからこそ楽しめる、特急かもめ個室の旅です。
18:51、長崎駅を出発しました。
お隣には西九州新幹線のホームが見えています。現在ではN700Sの試運転も始まっており、新幹線が長崎市街に姿を見せました。
新幹線の高架はすぐに新長崎トンネルへと離れて行きます。
長崎の街中を走る途中では、特急かもめ31号とすれ違いました。特急かもめは2種類あるのですが、こちらは885系白いかもめです。
長崎駅の隣駅である浦上駅は、長崎市第二の駅。
特急かもめが廃止されると最大4両の列車しか来なくなるため、2020年春の高架化の際にはホーム両端が撤去しやすい簡素な構造で作られました。
坂の街として知られる長崎の街、山の迫る限られた平地から、住宅が溢れるように上へ広がる光景は、長崎ならではです。
長崎市内では路面電車が走っていて、こちらは複線。
長崎〜浦上〜西浦上でJR長崎本線と並走します。
奥には路面電車の車庫が見られました。
長崎本線は山を迂回する旧線と、トンネルで貫く新線があります。特急はすべて新線を走るため、長崎トンネルを走っていきます。
それでは個室内を見てみましょう。
緩やかなカーブを描いて90度に曲がった3人がけのソファに、1人掛けの普通座席がテーブルを囲う構造。
こちらはリクライニング機構もあって、通常と何ら変わりありません。
また、座席は45°回転させることもできます。
これによって他3人の方向に向かうことができるのです。
入口のパネルには現在はサービス終了していますが、オーディオサービスの跡。その他部屋の明るさを変えるスイッチもあります。
下の荷物収納スペースにはコンセントがあって、乗客も利用可能です。
また、扉に鏡のついたクローゼットまで備えられています。
個室なら通常座席で憚られる匂いがするものでも、気にせず食べられます。
トンネルを出た先の現川駅では、普通列車と行き違いました。
長崎本線は単線のため、特急列車でも反対方向の列車と行き違いのため停車します。
トンネルに入るまで長崎の市街地を走っていましたが、それを抜けると景色が一変します。
諫早駅には西九州新幹線の駅が設置されます。
ここからは第三セクター島原鉄道が発着し、そちら方面へ観光の拠点です。
新幹線開業後、並行在来線である長崎本線の諫早〜肥前山口は上下分離方式となります。
特に諫早〜肥前浜は電化設備も撤去され、電車ではなくディーゼル車が走ることに。
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島原半島にそびえる火山、雲仙普賢岳がはっきりと見られます。
その先では有明海沿いを走ります。新幹線はこちらを走りませんから、特急でここを駆け抜ける体験は貴重なものになるでしょう。
列車は長崎県から佐賀県に入りました。
肥前大浦駅では両方の特急が運転停車して行き違います。
日が落ちる方向にはならないので、夕焼けは期待できませんが、空の青い光が山の陰から差し出ていました。
肥前飯田駅で普通列車と行き違いました。
先程も触れましたがこの区間は非電化化されるため、電車を見られる時間あと僅かです。
肥前鹿島駅に到着。ここには西九州新幹線が来ないため、特急かもめの代わりとして博多〜肥前鹿島の特急が1日7往復運行予定です。
さて、せっかく個室に1人で乗っているのですから、寝転がって寝台特急気分を楽しみましょう。
全く窮屈でなく、ふかふか座席がとっても快適。
身長168cmで足はつっかえないぐらいです。
夜になると室内はここまで暗くできます。こうなっては寝台列車さながらです。
こちらは肥前山口駅は、長崎方面と佐世保方面の分岐点です。
最長片道切符の旅のゴールとしても知られており、2022年秋に江北駅へ改称されます。
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こちらは九州新幹線と直交する新鳥栖駅。
西九州新幹線が武雄温泉より東で開業した暁には、ここが分岐駅となる予定です。
ライトアップされたサガン鳥栖のホーム、駅前不動産スタジアム。夜でも非常に目立ちます。
長崎本線は鳥栖駅で終わり、鹿児島本線へ。
竹下駅周辺では九州初のららぽーと福岡が見えてきます。
山陽新幹線の高架と並走するようになり、終点の博多駅が近づいてきました。特急かもめの旅もこれで終わりです。
20:55、長崎駅から2時間ちょっとで博多駅に到着しました。
向かい側ホームにはちょうど白いかもめ885系が停まっています。
どっちが特急かもめらしいかと言ったら、やっぱり白い方です。
しかし、787系はJR九州を代表する車両なだけあって、様々な楽しみ方ができます。
グリーン個室はその中でも一番の設備。
新幹線になれば無くなってしまう旅の楽しみを、ぜひ味わってみてください!
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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