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【徹底解説】マリンライナー指定席・グリーン・パノラマ全部乗って比較[岡山〜高松]

2022年2月6日

 

ここは鉄道の大ターミナル、岡山駅です。

山陽本線の大きな駅というだけでなく、山陰、四国各都市への特急の分岐点となっています。

 

その中に、快速列車でありながら特急並みの地位の列車があります。それが岡山と高松を結ぶ快速マリンライナーです。

 

快速と言っているだけあって、多くが転換クロスシートの自由席。しかし、それの他にも追加料金を支払って乗車できる、指定席車両が備えられています。

 

それが2階車両となっている1号車です。ここには指定席とグリーン席、そして前面展望を楽しめるパノラマグリーンがあります。

 

今回はこれら3種類に乗車し、徹底的に比較してみることにしました。

指定席

岡山駅・高松駅では1号車にて車内清掃が行われるため、すぐに乗車はできません。

指定席があるのは階下部分です。デッキ部分から階段を降りていきます。

 

座席はJR東日本の普通列車グリーン車とほぼ同じ。

ただし、窓側の肘掛けが窓枠の下に埋まっていることもあって、それよりもちょっと狭いです。

 

また、テーブルやコンセントは備えられていません。

網棚もないので、車端部の荷物置き場に置くこととなります。

 

リクライニングだけでなく座面を前に倒すこともできます。倒れる角度は新幹線よりやや控えめの印象でした。

 

足元はやや詰まってしまっていますが、不快適なほどではありません。

 

また車椅子用として、階段が不要な平屋部分にも座席が備えられていました。ここにはお手洗いがあります。

岡山駅を発車しました。

ホームの高さは窓枠の下よりちょっと高いところに位置しています。

 

瀬戸大橋線までの宇野線は複線と単線が混じっています。階下席であれば、線路がくっついたり分かれたりする様子を間近で見られます。

 

瀬戸大橋に入りました。進行方向右側はトラスに阻まれるのですが、反対方向の列車を下から見上げたり、新幹線の企画で作られている橋の大きさを感じることができます。

 

そして進行方向左側であれば、すぐ下に海を見られます。

 

窓の下へ覗き込んで、列車の振動が伝わっている海を見るのが非常に面白いのです。

 

ただし、一部では防音壁に遮られる部分もあります。この点はデメリットになりますね。

 

瀬戸大橋を渡りきったところ、右側には『ようこそ四国へ』の看板が現れます。

 

その後松山方面への線路が離れていき、松山方面から高松方面への線路が近づいてきます。

デルタ線と呼ばれる三角形の線路を観察するのは、1階からでは困難ですね。

 

指定席を後にしまして、坂出駅で下車しました。

 

せっかく四国に入りましたが、すぐに折り返しのマリンライナーに乗車。次は2階のグリーン席です。



グリーン席

グリーン席があるのは、2階部分です。階段を登っていきましょう。

 

階上席で気をつけなければならないのが、座るとき頭をぶつけないようにするということ。また、こちらも網棚は無いので車端部の荷物置き場に置きます。

 

座席は全体的にフカフカ!

指定席とは異なって、頭部分がしっかり厚いです。

 

リクライニングはかなり深く、快適性は非常に高くなっています。

 

指定席とは異なりテーブルがあって、新幹線くらいの広さ。一方でコンセントはありません。

 

ホームを見下ろすような景色となりまして、さっきとは全く異なります。

 

防音壁は全く干渉しておらず、一面にろがる景色を楽しめます。

 

また、宇多津駅でのデルタ線も、複雑に絡む高架線の全貌を見られます。

 

右側に今度は『またのお越しを』のメッセージが記されていました。

 

防音壁がありながらも香川県にある工場が見やすく、活気のある瀬戸内を知ることもできます。

 

2階だからこそ簡単に遠くまで海を見られます。

列車の走る迫力を求めるなら指定席ですが、一般的な景色の良さはグリーンの方が優れていますね。

 

2階への階段のところには、JR四国のれっちゃくん達とすまいるえきちゃんがいらっしゃいました。

JR四国のコーポレートカラーは水色なのですが、それに合ったパステルチックなキャラクターです。

 

本州側最初の駅となる、児島駅で下車します。児島はジーンズ推しでして、駅名標を始めとしてジーンズ柄となっています。

 

駅前にはジーンズが干してありました。

ジーンズはなかなか乾かないですからね、夕方になってようやく取り込めます。



パノラマグリーン

それでは最後、前面展望を楽しめますパノラマグリーンのご紹介です。

 

座席はグリーン席にマイナーチェンジが加えられています。

 

座席の紹介は後ほどとしまして、まずはこの前面の景色を楽しみましょう。

 

この日は日の入りの時間に合わせて予定を組みましたので、期待通り夕焼けが素晴らしいです。

 

トンネルを抜けまして、島々を渡ります瀬戸大橋へ!

 

トラス橋の網の中を通過していくこの景色は最高です。

周りを囲われているという閉塞感がありながらも、颯爽と走ることで得られる開放感。SFの世界のような楽しさがあります。

 

横を見てみると、平屋席ですが防音壁があっても、海の景色は十分に楽しめます。

 

それも無くなれば、海はちゃんと真下まで続いていました。

 

一つ気をつけなければならないのは、パノラマグリーンで前面展望を楽しめるのは岡山→高松の場合ということ。

高松→岡山でも座席を回転させれば後面展望を楽しめますが、検察を終えた車掌さんはここにいますので、気まずくなってしまいます。

 

また、進行方向であっても運転席のある左側(AB席)よりも、右側(CD席)の方が良いでしょう。

横側の景色は左側が良いですが、それを見るならパノラマである必要はありません。

 

ただし運転席側には段差を設けて、見やすいようにしてくれてはいます。

 

いよいよ日が落ちるというところで瀬戸大橋区間は終了。

 

道路は左側に分かれていきまして、鉄路は高架橋で香川県内を走ります。

 

宇多津のデルタ線はその全貌というよりも、高架がどのように分かれていくのかをしっかり見られました。



それではそろそろ座席の紹介に移りましょう。

パノラマグリーン席には全4席にブランケットが備えられています。

通常のグリーン席にもありますが、各座席ではありません。

 

リクライニングを倒しながら、ポカポカ温まります。

座席自体についてはグリーンと同じです。

 

ただし、こちらは前に座席が無いので背面テーブルではなく、インアームテーブルです。

この座席でパソコン作業をするという方はほぼいないと思いますし、景色を楽しむ上でこのくらいの大きさで十分でしょう。

 

鬼無駅を出ると、左側には貨物駅が分岐していきます。

 

高松駅の手前にある車両基地には寝台特急サンライズ号が停まっていました。

 

すべての線路が行き止まりとなっている、高松駅に到着です。



まとめ

料金(岡山〜高松)

指定席:530円(繁忙期・閑散期による±200円の差あり)

グリーン席:1000円

※青春18きっぷで乗車できるのは指定席のみ、グリーン指定席は乗車不可

 

座席機能

指定席:リクライニング席・テーブル無し

グリーン:ふかふかリクライニング・背面テーブル

パノラマ:ふかふかリクライニング・インアームテーブル

 

景色

指定席:下からの迫力ある走行を楽しめる。一部は防音壁により障害、宇多津のデルタ橋は分からない。

グリーン:景色は一面に広がる。香川県側の工場や宇多津のデルタ橋も全貌が見られる。

パノラマ:一度は乗るべきで、瀬戸大橋を最大限楽しめる。

 

個人的に総合すると、

パノラマグリーン(進行方向)>指定>グリーン>パノラマグリーン(逆方向)

の順ですね。

マリンライナーには様々な座席があって、選択肢の幅が広いです。この記事が参考になったらと思います。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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