JR北海道 北海道

映画『鉄道員(ぽっぽや)』ロケ地の駅 昭和レトロが残る列車が来なくなった幾寅駅

 

今日は道東をぐるっと一周中、釧路から根室本線を通って新得駅までやって来ました。

 

北海道で最も長い路線である根室本線ですが、ここから先の新狩勝信号場~東鹿越駅は2016年の台風被害で不通になっており、現在は代行バスが運行されています。

 

駅前に代行バスがやって来ました。こちらの大型バスには観光客の2人だけを乗せて走り出します。

 

バスは日本三大車窓の一つである景色を見せながら狩勝峠を越えていきます。

 

そして今回下車したのは不通区間にある幾寅駅です。

南富良野町の中心部に位置し、列車が来なくなった今でも多くの人が訪れます。

まずは何と言ってもこのレトロチックな駅舎です。

よく見られる木造駅舎というだけでなく、素材そのものの質感が良く表れています。

 

ホームにやって来ました。1面1線で棒線の構造です。

 

しかしホームの形から見ても、かつては交換設備があったと想像できます。

 

プラットホームは結構高い所に位置し、駅舎の方が1段低くなっています。双方の間は階段で結ばれていて、かつては構内踏切であったと予想されます。

 

電柱に付けられた方向を示す板も木でできているというのが良いですね。

『札幌方面』の表記まで残されていることから、根室本線が札幌~道東の長距離輸送を担っていた名残を思わせます。

 

駅名標の隣の名所案内はかなり剥がれ落ちていましたが、かなやま湖、キャンプ場が紹介されていました。

しかし幾寅駅周辺で一番の観光地は、幾寅駅そのものです。

この駅は幾寅駅ですが、駅舎には堂々と別の駅名が掲げられています。

それがこちら、幌舞ほろまい駅です。

 

幾寅駅は映画『鉄道員ぽっぽや』のロケが行われた場所であり、幾寅駅は作中で『幌舞駅』として登場しました。

そのため駅や周辺には撮影当時の建物などが残されているのです。

 

クッションが置かれた生活感のある待合室にはロケ地の紹介がたくさんされています。

南富良野町は観光スポットとして前面に押し出しているようでした。



更に駅舎内には『鉄道員』に関する展示コーナーもあります。

開館時間は9時から17時までで既に閉まっているはずの時間、ちょっと覗くだけに留めることにしました。

 

実際に撮影で使われた駅名標やラッチをはじめとして、様々なセットが残されています。



駅前には映画で登場するキハ40が展示されています。

元々はキハ40 764の車番でしたが、作品内ではキハ12 23として走っていました。

 

この車両は撮影のため、JR北海道お馴染みの苗穂工場で大規模な改造が行われたのです。

実際のキハ12は22両製造されたため、23両目の車両として新たに番号が付されました。

 

中に入ってみると今でも見慣れたキハ40の車内です。

このように展示されたものは大抵こんなのがあったのかと思うものですが、撮影から20年以上経った今でも馴染み深いというのは不思議な感覚になります。

 

ここには主演の高倉健さんをはじめとした出演者の方々のサインも並んでいました。

 

ロケセットは駅だけでなく、駅前には年季を感じさせる理容店や食堂も残されています。

駅周辺にセットが集まっているため、半世紀ぐらい時が止まっているような感覚です。

 

幌舞駅は廃線が取り沙汰されるローカル線、幌舞線の終着駅という設定でした。

 

幾寅駅は作品とは異なり途中駅のため、撮影時には車止めが設置され、腕木式信号機も残されています。



鉄道に大きくかかわる作品が生まれた幾寅駅ですが、今では列車が来なくなってしまいました。

時刻表に書かれているのは代行バスの時刻、さらに2021年春のダイヤ改正で日中の3本が減便されています。

 

残念ではありますが、幾寅駅に再び列車が来るのは非常に難しいことでしょう。

 

駅には6,7人ほど観光客がいて、結構訪れる人が多い様子。

丁度新得行きの代行バスがやって来ましたが乗車したのは1人だけ、その他は皆さん車でいらっしゃっていました。

 

駅のお隣には南ふらの観光プラザがあり、幾寅駅から富良野駅の常備券を販売しています。



時間があるので街へ出ていってみました。

こちらは南富良野町役場。どうぶつの森を現実にしたらこんな感じの役場になりそうです。

 

道の駅南ふらのでは北の大地の入場券を購入してきました。

この時は知らなかったのですが、道の駅でも富良野までの常備券の他、富良野札幌往復きっぷも販売しているようです。

 

幾寅駅に戻ってきましたが、東鹿越行きの代行バスまでまだ時間があります。

 

という訳でセイコーマートで買ってきたスパゲッティをホームでのんびりいただきます。

 

駅舎は立派でありながら列車も人も来ない、本当にのどかなところです。

 

日が落ちてくると、本来なら人が来ないホーム上を灯りが照らし始めました。

 

だいぶ暗くなってきて駅舎にも暖かい光が灯されます。

 

夜の幾寅駅も街灯によって薄暗くライトアップされており、レトロな雰囲気を引き立てています。

まさに映画の中に入り込んだような素敵な光景です。

 

ようやくやってきた代行バスに乗って東鹿越駅へ行きます。

 

この列車が幾寅駅に来ることはきっと無い、それは非常に残念なことですが、駅舎を中心としたレトロな建物たちは残され続けることでしょう。

 

昭和レトロ溢れる駅へ、これからも沢山の人に訪れてほしいです。


今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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