南海 大阪

1km高架化工事のために3年間運休! 2駅しかない短距離路線「高師浜線」

2021年4月12日

 

今日は南海電鉄の羽衣駅にやって来ました。

羽衣駅があるのは大阪府高石市、大阪の中部辺りになります。

 

現在羽衣駅は高架化工事中で、和歌山方面の線路は既に高架化済みです。

 

そんな羽衣駅から伸びており、2021年から2024年に渡って運休となる路線があると言います。

 

高架化のために3年間も運休だなんて、一体どんな路線なのでしょう。

今回はまもなく列車が長期間走らなくなる路線をご紹介します。

3年間運休になる路線は、高師浜線。

羽衣駅から2駅だけ出ている、わずか1.5kmの短い路線です。

 

本数は日中でも1時間に3本あり、それなりの本数がある印象でした。

 

1番線は既に高架化されているため、かなりの遠回り。

 

一方でなんば方面や高師浜方面のホームはコンコースから階段を下りるだけで行けます。

 

ただし高師浜線は2番線をずっと歩いた先、切欠ホームになっています。

ちょうど高師浜駅から列車がやって来ました。

ここから折り返しの列車に乗車することにします。

 

これから高架化されるにあたって、地上ホームに高師浜線の列車が止まる光景も見られなくなります。



それでは羽衣駅を出発。

駅を出るとすぐに踏切が現れます。高架化されるのは踏切の撤去が一番の理由であり、これもまもなく撤去されるところです。

 

しばらく走っていると線路用地の右側にはすでにスペースが空けられています。これからの高架化工事にあたって、それに利用されるのでしょう。

 

南海本線上り線と別れ、右側へカーブしていきます。



地上区間を走っていたと思ったら、この先には驚きの光景。

なんと線路が段々と上がっているのです。もう既に高架区間へと向かいます。

 

これから高架化工事を行うのは羽衣駅から1.0kmの区間にすぎません。

そのために3年間も運休しなければならないなんて、鉄道の高架化がいかに大変なのか感じさせられます。

 

唯一の途中駅、伽羅橋駅に到着。ホームへ続く階段にはトタン屋根のつけられているのが目立ちます。

 

伽羅橋~高師浜が高架化されたのは1970年。それから50年後の今、全線高架化に向けて工事が始まることになります。

 

足元にはかつて地上を通っていたころのものであろう、路線の跡が残されていました。

 

終点の高師浜駅に到着。

 

南海では本線から出ていく短い路線について、駅のナンバリングを枝番で表記するみたいです。

こちらは羽衣駅の番号、16番から枝番を付されています。

 

駅舎内にはこじんまりとした窓口も。

更に窓の格子の組み合わせも普通と違っていて、味があります。

 

こちらの駅舎は何ともおしゃれで屋根は木造、壁にはステンドグラスがはめられています。

地上時代から使われており、西洋風の雰囲気が漂う建物です。

 

この高師浜周辺には浜寺捕虜収容所があり、ロシア兵が送還されていました。

当時ここに住んでいたのは3500人、それに対して28000人もの捕虜がいたそうです。

 

現在では住宅街に変貌しており、高師浜線はその住民のための路線として列車を走らせています。

 

3年間の運休の間、南海は代行バスを運行させます。

かなり大回りのルートを通るようで、バス停は駅からも遠いみたいです。

しばらくは駅としての機能もお休みになります。

 

高師浜線が地上の羽衣駅から発車するのは5月21日まで。ぜひ運休になる前に乗ってみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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