京阪本線の特急列車に乗って、京橋駅にやって来ました。
今回ご紹介するのは2008年、お隣の天満橋駅から開業しました中之島線。3.0kmの短い路線です。
開業前の1日の利用者数は72000人と予想されていたところ、結果は29415人(2018年度)に留まっています。
今回は失敗とされる中之島線に乗車、実際の様子を紹介し、これからについて解説していきます。
京橋駅を出発。中之島線が始まるのは次の天満橋駅からです。
京橋を発車したところでは一番左の線路を走っていました。
しかしポイントを通過するとすぐに中線へ。左右2本ずつ同じ方向に走っており、方向別複々線になります。
しばらくすると一番右側の京阪本線 出町柳方面の線路が立体交差します。
これが左側に移動したことによって、京阪本線と中之島線の路線別複々線になりました。
列車はそのまま天満橋駅の地下ホームへ入線します。
天満橋駅に到着。
中之島線に入るのはここから先です。
地上は既にいっぱいいっぱいの大都市・大阪。列車はこの先ずっと地下を走ります。
建設費は工期を短縮したことで抑えられたそうですが、それでも1307億円をかけて行われました。
また、京阪中之島線は第三セクターの中之島高速鉄道が保有し、京阪が運行するという上下分離方式になっています。
京阪は中之島高速鉄道に年間24億円の線路使用料を支払うことで運行を続けているのです。
上下線の線路の間には壁が設けられており、完全に地下鉄のように見えます。
中之島線内の途中駅は3駅、あっという間に中之島駅に到着しました。
車止めの向こうにはゲーム世界にありそうなモニュメント。
何か操作してぐるっと回すと、この先に進めそうです。
終点の中之島駅ももちろん地下駅。
基本的に無機質になりがちな地下駅の入口ですが、京阪のブランドを思わせる非常におしゃれな外観です。
コンコースを含め、彩度の高いコーティングがされた木材が多く使用されており、シックな印象を持たせます。
中之島線は本数が比較的多く、日中でも1時間に6本あります。
今となっては各駅停車が基本となるダイヤ。
かつては快速急行が毎時2本走っていたのですが、利用客の低迷で2011年に大幅な減便がなされ、2013年に現在の形になりました。
しかも京阪は中之島線直通の快速急行のために、新型車両の3000系を導入。現在では特急列車として活躍していますが、当時相当力を入れていたということが伺えます。
さて、先ほど車止めの先に進めそうなデザインと言いましたが、それはあながち間違っていません。
こちらはトンネル掘るのに使われる、シールドマシンをモデルとしたモニュメントなのです。
京阪中之島線には延伸計画があり、利用客増進のためにはそれが不可欠とも言えます。
最も有力なのが西九条、新桜島、夢洲へつなぐ構想です。
IRのリゾート地やユニバーサルスタジオジャパンへの輸送も担うことで収益を得られると予想されます。
</p> <h1>(産経WEST)京阪、中之島線でIR、USJ客取り込む新たな延伸案検討へ</h1> <p>
2018年にはIRの開業が決まり次第、本格的に検討するとしています。
中之島線が多くのお客さんで賑わう日は来るのか、確実にそうなるとは言えませんが、そんな日が待ち遠しいですね。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。