ピーチライナー 廃線 愛知

極限まで費用削減されたピーチライナーの途中駅。東田中駅&上末駅[桃花台線(3)]

2020年5月2日

小牧原駅から東へカーブした立派な桃花台線の高架は国道155号線の頭上を走り続けます。

 

次の駅、東田中駅に到着です。

新交通システムやモノレールによく見られる、大きな柱で支えられた駅舎になっています。

ピーチライナーには極限まで経費を削減したり、設備の更新が出来なかったりしたものが多くあります。

第一に開業当時(1991年)には珍しく、全駅にホームドアが設置されました。(写真は高架下の改札辺りで、プラットホームではありません。)

それは良かったのですが、ホームドアの内側に空調設備はありませんでした。そのため、夏場は完全に蒸し風呂状態になっていたそうです。

 

また、ほとんどの駅はバリアフリーに対応しておらず階段のみ。上りのエスカレーターは小牧駅と桃花台センター駅のみに設置されていました。東田中駅を見ると廃駅なのでもちろん入り口はトタンで閉鎖されていますが、完全に歩道橋に見えます。

 

また、赤字が膨らみ続けた2004年、千円札の新紙幣が発行されましたが、券売機の更新はされませんでした。正確には更新をするお金なんて無かったのです。

それどころかその4年前の2000年に発行された新500円すら対応していませんでした。

ホームドアを設置した理由はよくわかりませんが、開業後に設備費用をなるべく抑えたり、そうせざるを得ない状況だったということがよく分かります。

続いては東田中駅と同じような構造の上末駅。どちらの駅も、かなり質素で頼りない印象の階段です。

 

廃駅が国道の頭上にあるというのもかなり不思議な感覚です。

それでも駅舎自体はかなり立派なものでした。

高架の下を通って、高架の左側に渡りました。

いよいよ坂がきつくなっていき、歩くのが辛くなってきます。

工場誘致に向かない坂の多い地域に作られる、ニュータウンに向かっているからです。

 

かなり上ったところで振り返ってみると、上末駅の高架上にあるホームが見られました。

ホームドアと屋根で箱のように密閉されたプラットホームの様子がよく分かります。

しかし、あれだけ高い高架上の様子が見られるとは、どれだけ歩いてきたこの地区の坂道がきついのか感じられます。

 

桃花台ニュータウンの案内も出始め、いよいよ目的地に近くなってきました。

 

桃花台ニュータウンの方向へ向かって高架も北へカーブしていきます。

 

同じコメントをしてしまいますが、広い道路の上を堂々と高架で越えていく様子はどうしても廃線跡には見えないものです。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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