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大手鉄道会社が駅に本気を出すとこうなる。(JR/近鉄桑名 新駅舎・橋上化)【桑名駅後編】

2020年9月12日

前編
新駅舎・橋上化によってイメージが一新した桑名駅【桑名駅前編】

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先日、橋上化がなされた桑名駅。

今回はJR、近鉄、養老鉄道の会社ごとのエリアを詳しく見ていきたいと思います。

 

これまで使われていた桑名駅とは一転して、もの珍しいものがたくさんある駅となりました。

JR

最近JR東海の駅でリニューアル時に採用されている、部屋のように分けられた有人改札と、JR全線きっぷうりばがつくられました。

 

もちろん自動改札もあり、大きなベルマートキヨスクも出来ています。

 

近距離自動券売機は2台、指定席券売機も設置されました。

 

発車標は液晶ディスプレイに。JR東海は2030年までにすべての駅で変更するとしています。

 

それでは駅構内へ入っていきましょう。

 

ホーム構造はこれまでと同じ、2面3線。

上には立派な橋上駅舎が構えています。

 

乗車位置シールはこれまでとは違うデザインに思いました。

ここまで丁寧に両数別のシールが貼られるとは。

 

ホーム端の方は旧駅舎の解体のためにホームが凄く狭くなっています。

 

気動車の煙を吹きかけられ続けた昭和感溢れる駅舎や跨線橋の最後の姿を見ておきます。

 

そこから振り返ると真新しいピカピカの駅舎。現代に一気にタイムスリップした気分です。

 

改札への階段、エスカレーターの辺りは光をうまくとれていて、明るくなっています。

 

改札内には綺麗なお手洗いが整備されていました。

 

改札内からはホームをガラス越しに見られます。

旧駅舎の『桑名駅』の文字、フォントの貧相さと言い、汚れ加減と言い、やはりよくここまで残っていたなと思うものです。

 

養老鉄道

養老鉄道は近鉄から分離して出来た鉄道会社のため、近鉄と同じ島式ホームを使っていることもあって、隣同士に入り口があります。

 

まずは養老鉄道から。

 

床部分にトリックアートでの案内がなされています。

 

正面から見ると読みづらく、斜めから見ると読める仕組みです。

自由通路ならば横から通って来ますから、トリックアートは有効となります。

 

乗り場までの空間は病院みたいな雰囲気です。

 

養老鉄道のきっぷは磁気ではないので有人改札ですが、近鉄からの乗り換え客のために自動改札が設置されました。

 

こちらは近鉄ホームから撮影した写真ですが、以前は乗り換え改札も有人でした。

 

近鉄

続いては近鉄のりばへ。

ガラス張りとなっている大きな特急券売り場があり、改札が並びます。

以前はアクリル板越しの売り場があっただけでしたが、売り場カウンターが設置され、立派になりました。

 

こちらにもトリックアートによる案内がなされていました。

 

自由通路のところには近鉄のファミリーマートがあります。

 

改札近くにはイオン銀行、コインロッカー等が設置されました。

ナガシマスパーランドまで遠方から来る方もいらっしゃいますから便利ですね。

 

それでは改札内へ入っていきましょう。

 

コンコースは広々としていて、左右には各ホームへ降りる階段とエスカレーターがあります。

中央に伸びるのはエレベーターの方へ向かう通路です。

このエレベーターの案内サインはシール等が貼られているのではなく、動画のようになっています。

これは何とプロジェクターで映されているのです。

都心の方だとたまにあるようですが、まさかここに出来るとは思いませんでした…。

 

床部分には桑名の名物、ハマグリのタイルアートがあります。

その土地の有名なものを活かしていますね。

 

近鉄の方にもJRと同様、綺麗なお手洗いがありました。それにしても天井部分が和を重要視しているのか、料亭のような落ち着いたデザインです。

 

駅長室は、まるで倉庫のように目立たず作られていました。それでも木札からは荘厳さが伝わってきます。

 

ホーム上へ降りていきます。

先程ご紹介した養老鉄道への乗り換え改札口はこちらです。これによって以前の有人改札よりは便利になったことでしょう。

 

橋上化がなされたとは言っても、一部にはまだ古い屋根が残っています。錆びた細い鉄骨に、汚れのついたトタン屋根という昔ながらの雰囲気です。

 

非常ボタンの横には今後撤去するのでしょうか、養生テープで印がつけられていました。

それにしても『今生きている』って何も知らない人からしたら意味が分かりませんよね(笑)

おそらく電気が流れているということを書いていると思うのですが。

 

新しくなった方へ行ってみると、鉄骨や屋根は丈夫なものになっていました。

 

少し前まではあの跨線橋を普通に使っていたと思うとなんだか不思議な気分です。

 

コンコースに戻ってきました。

動く案内サインに誘われてエレベーターの方へ行ってみます。

 

ここへ来ると昔の桑名駅の匂いが漂っていました。

いくら柵によってタイムスリップは禁じられても、昭和の匂いは令和まで届いてきます。

 

これまでの桑名駅は地元市民にとって不便なものでした。

自由通路がなかったために東西の格差が開来ました。

十分な土地がなかったこともあって窮屈な駅舎になっていました。

これによって駅を訪れた人々の桑名市に対するイメージは低くなってしまっていたと思います。

 

しかし今回の橋上化はそのイメージを一新することでしょう。

ナガシマスパーランド等の観光地へ行くのに桑名駅を利用する際には、桑名市は活気のある町なのだと思われるに違いありません。

 

今回の橋上化は利用者の利便性向上や西部の活性化が大きな目的ですが、桑名市自体が魅力ある自治体だと思われていく、そんな影響が生まれると思います。

 

ぜひ皆さんも進化した桑名駅、そして桑名市を訪れてみてください。今回もご覧いただき、ありがとうございました。

次回
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