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日本新三景・大沼公園 浮かぶ島々をぶらっと渡っていく(9)

2021年7月2日

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トラピスト修道院から道南いさりび鉄道で五稜郭駅までやって来ました。

 

ここからは特急北斗に乗車。

次の大沼公園駅で下車しますが、自由席特急料金は320円。普通列車の本数が少ない中、ライナーのように利用できます。

 

大沼公園駅はその名の通り、大沼公園へのアクセス駅です。

 

今回ご紹介するのは観光客にも人気の大沼公園。

前回のトラピスト修道院のように函館からは離れているものの、素晴らしい名所です。

駅から5分ほど、大沼国定公園まで歩いてきました。

 

ここからはおすすめルートなどを気にせず、気ままに歩いてみることにしました。

大沼公園にはたくさんの島々があり、それらは橋でつながれています。

 

そしてその島の中を歩いていくのも、何とも楽しいものです。

そして大沼公園から見られるのが、渡島半島のシンボルとも言える、この雄大な駒ヶ岳。

かつては富士山と同じ円錐だったのですが、5万年~3万年前の大噴火で山頂が崩れました。

その後も何度か噴火は起こっており、1640年の大噴火によって現在の姿になったと言われています。

 

いくつもの鋭い頂、そしてなだらかな裾野。

これらを併せ持つのは自然が何度も作り変えていったからです。

 

大沼公園は三保の松原(静岡)、耶馬渓(大分)と並んで日本新三景のひとつ。それにふさわしい、景観です。



素晴らしいのは立ち止まって見る景色だけではありません。

ただ歩いているその道のりもまた、北欧の明るい森を散策しているみたいです。

 

そしてボートに乗って外から島々を眺めるのも楽しそう。



最後にやってきたのはこちら、千の風になって誕生の地です。

『千の風になって』は新井満氏によって訳詞、作曲されました。

新井氏は別荘を購入し、毎年家族と大沼を訪れていたとのことです。

 

実際に大沼湖畔の別荘で誕生したことにちなんで、2008年4月25日、駒ケ岳を望むように建立されました。

自然の石を用いて、景観を壊さないよう地続きになった、珍しい形のモニュメントです。

 

この自然の中で生まれた芸術は、実際に多くの人の心を動かしました。

 

さて、大沼公園駅まで戻って来ました。

駅舎は非常にレトロチックで、湖畔にあってもおかしくありません。

 

所々には別荘をイメージしたかのような装飾が散りばめられていました。

しかし飾りすぎないこのシンプルさが良いですね。

 

北海道内で旅客ホームが1面1線の特急停車駅は、稚内駅の他、大沼公園駅だけです。

 

さて、再び特急列車に乗車します。

 

大沼は元々1つの沼だったのですが、函館本線によって、右側は小沼として分けられました。

 

最後に大沼公園の名物として有名な大沼だんごをご紹介します。

上が醤油、そして下が餡子。

折に入った大沼だんごは醤油・餡子それぞれが大沼・小沼を表現、団子は湖の島々に見立てているそうです。

 

この落ち着いた素晴らしい景色に、ぜひ一度出会って見てください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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