今日は岐阜県最大の駅、岐阜駅に来ています。
駅前にはビルが立ち並び、映像広告から音楽が流れている光景はまさに大都市です。
そんな岐阜駅にはJRの他、名鉄線もあります。
しかしJR岐阜駅と名鉄岐阜駅は離れており、乗り換えに不便なところです。
一方で岐阜駅が高架化される際、名鉄線を岐阜駅の中に入れ、便利な乗換駅となる計画もありました。
今回はなぜその計画が無くなってしまったのか、ご紹介します。
まずはJR岐阜駅の2階から。
岐阜駅は3層構造になっているのですが、2階はかなり広いコンコース、奥にはJR東海の商業施設、ASTYがあります。
名鉄線が入る予定だったのはこの2階部分です。
続いて岐阜駅の南側にやって来ました。
名古屋本線が岐阜駅に入っていた場合、このようなルートだと考えられます。
ほとんどを自治体の土地である清水緑地を通るため、用地確保もそんなに苦労しないでしょう。
また、現在でこそ清水緑地は鮎や蛍が住む公園を目指していますが、岐阜駅が高架化されたのは1997年。
環境保全に本格的に取り組んだのは2001年で、岐阜駅の総合駅化は不可能ではなかったはずです。
現在、岐阜駅周辺の路線の状況がこちら。
名古屋本線は名鉄岐阜駅手前で急カーブ、JRの線路の下をくぐっていきます。
ここでポイントとなるのが名古屋本線と各務原線は線路がつながっていない点です。
名鉄はたくさんの私鉄が合併した経緯があるため、こんなことになっています。
それもあって仮に名古屋本線がJR岐阜駅と一体になった場合、各務原線がぼっちになってしまいます。これが名鉄にとってはかなりの痛手となるのです。
各務原線はJR高山本線とライバル関係にあります。もし名古屋本線だけが総合駅になれば、乗り換えに便利なJR高山本線ばかり利用されてしまいます。
それならば各務原線も総合駅に入れれば良いのですが、そこまで工事をするほどメリットを見込めないのでしょう。
岐阜総合駅になる名鉄のメリットは、ミュースカイに乗る人が増えることかと思います。
これまで岐阜駅以北・以西でJRを利用して金山からミュースカイに乗り換えていた人が岐阜駅から乗るようになり、運賃収入を増加させられると考えられます。
しかし名鉄岐阜~名鉄名古屋は非常に遅く、こちらもまたルートを変えるほどのメリットは無いでしょう。
現在の岐阜駅の形は利用客にとって不便な現状ですが、名鉄の立場に立ってみると総合駅化されない理由も納得でした。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。