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国鉄岩日線の未成線を利用 錦川鉄道・ことことトレインに乗車。

2020年6月4日

山口県を代表する観光地でもある錦帯橋や岩国城から、バスで錦川鉄道に乗車することになります。

 

この頃は西日本豪雨の影響によって、錦川鉄道は北河内駅から南側が不通になっていました。

バスで通っている間にも道路が崩れているところがいくつかあって、被害の大きさが分かります。

 

錦川鉄道の途中駅である北河内駅に到着しました。

錦川清流線では唯一交換設備のある駅です。

 

錦川清流線と言う名の通り、線路はずっと錦川沿いを走り続けます。

 

また、2019年には新駅の清流みはらし駅が開業しました。新しく秘境駅を作るという何ともユニークな取り組みです。

 

錦川鉄道の終点から一つ手前の柳瀬駅で下車。

 

小さな駅ですが、この日は友人の親戚の家に泊めて頂くことになっていたのでここで降りたのでした。


翌朝、再び柳瀬駅に向かいます。

快晴の空が錦川を群青色にしていました。まさに夏休みの景色という感じです。

 

ここから1駅、錦川鉄道の終点である錦町駅に向かいます。

 

錦川鉄道 錦町駅

錦町駅に到着。丸太のデザインで描かれた絵文字の駅名標。なんだかジブリみたいです。

 

駅名標の上には錦町にあやかってか、錦鯉の絵が描かれていました。

もともと錦町だったこのあたりは2006年に岩国市と合併した地域です。

 

待合室は広々としていて開放感がありました。ログハウスのようで居心地が良いです。

 

ホームは1面1線ですが、錦川鉄道の終点でもある錦町駅には車両基地があります。パステルカラーの車両たちが可愛らしいです。

 

車両基地に近い方のホーム端には二点式腕木式信号機が置かれていました。

これはもともと河山駅に置かれていたものを移設したそうです。

『腕木式信号機とは、細長い長方形の板を腕木として取り付け、腕木を横水平に上げたり、下げたりして、信号を現示し、夜間は腕木の位置によって着色した色眼鏡を通った光の色によって信号を現示する信号機として使用されておりました』と説明されています。

 

その信号機の横には鳥居式駅名標風の看板に詩が書かれていました。

 

また、錦川鉄道はJR東日本の烏山線で走っていたキハ40を譲り受けています。

イベントや貸し切り列車で利用されているようですよ。

 

階段を降りて改札前、駅舎内へ入りました。もちろん自動改札ではなく、有人改札です。

窓口ではJRとの連絡きっぷも買うことが出来ます。

 

待合室内には地元の物産が多く売られる売店があります。錦川鉄道グッズもありましたよ。

駅舎は最近リニューアルされたばかりで、とても綺麗です。

 

また、サボやタブレットなどの鉄道グッズも展示されていました。

 

もともと国鉄岩日線だった、錦川鉄道、最後の列車につけられたらしい『岩日線さようなら号』のヘッドマークもあります。

 

駅舎は最近改築されたものの、国鉄時代からのものがそのまま残されています。

三角屋根が飛び出た塔のような部分に時計がかけられているのが印象的です。

 

駅舎に併設された建物は観光・鉄道資料館のようですが、朝が早かったので残念ながら訪れることは出来ませんでした。

未成線を活用したトロッコに乗車

元々錦川鉄道は国鉄岩日線という路線で、岩国から山口線の日原を結ぶ陰陽連絡鉄道になる予定でした。

しかし錦町駅から6日位置までの16キロまでは建設されたものの、結局列車が走ることはなく、錦町駅までの第三セクターとなってしまいました。

 

そこで、その未成線跡を有効活用しようと錦川鉄道が始めたのが、今回ご紹介するとことこトレインです。

鉄道ではなく未成線跡の『園路』を走る『遊園車』であり、車両は愛知万博で使用された電気自動車を使用しています。

 

とことこトレインに乗車する方々のために簡単なホームのようなものもあります。

 

待合室もなんだか鉄道を意識している感じです。

ちょうど帰省シーズンだったので、お孫さんとおじいさんで乗ったりしている人もいて、とても微笑ましい光景でした。

 

それでは錦町駅からとことこトレインに乗車します。

錦町駅を出てすぐ、1.7キロほどのトンネルに入ります。これがとことこトレインで一番の目玉、きらら夢トンネルです。

 

6色の蛍光石で装飾されていて、地元小学生や幼稚園児、さらに山口県内の大学生が描いています。

 

トロッコはトンネル内で一旦停止し、お客さんたちはトンネルの中に降り立って、たくさんの絵をじっくりと鑑賞することが出来ます。

 

カラフルな石たちが真っ暗なトンネルを彩ってくれるこの空間はとても素晴らしいものでした。

未成線跡をここまで幻想的なものにしてくれるとは頭が上がりません。

 

きらら夢トンネルを抜けてしばらくするとホームのようなものが見えてきました。

 

ここは錦町駅の次の駅として設置される予定だった出市(いずし)駅です。

ホームの上面が目の前にあって迫力があります。

 

線路はなくただの遊園車でありながらゴトゴトと音を立てて走るとことこトレイン、時間の流れがゆっくりに感じる素敵なものです。

また、もう一つ、1キロほどのトンネルがありますが、そこはコウモリが見られる場所となっています。

また、このときは真夏でしたが、時期が合えばサクラのトンネルや季節の花々が見られるようです。

 

錦町駅から約40分、雙津峡温泉駅に到着しました。

 

雙津峡温泉駅は出市駅の次の駅、周防深川駅より少し北に位置します。

 

雙津峡温泉駅では10分ほど停車します。駅にはトイレや待合所も備えられていますので休憩設備も充実した場所です。

 

方向を変えたとことこトレインは再び錦町駅方面へ出発。

とても大きな音を立てながらガタゴトと揺られ、再びきらら夢トンネルへ。

 

一度も列車が通ることは叶わずに使われなくなってしまったトンネルに、星空を描くなんて、一体誰が思いついたのでしょうか。

陰陽連絡の動脈として建設されたはずの岩日線は一部区間を遊園車が通るだけの場所になってしまいました。

確かにそれは残念なことであったかもしれませんが、特急街道になったり、長大ローカル線になるよりも、はるかに楽しめるものを作り出してくれたように感じます。

 

跡地だけ見て本当だったら通るはずだったのに…と楽しむのが未成線の楽しみ方の基本となっていますが、ここは実際に乗り物に乗って楽しむことができ、更に鉄道にあまり詳しくない人でも単純に楽しめます。

ぜひ皆さんも訪れてみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

参考
山陽と山陰を結ぶはずだった中国地方西部の未成線を紹介

(Wikipediaより スーパーはくと) 現在中国地方において山陽と山陰を結ぶ陰陽特急街道は智頭急行線、伯備線、山口線があります。 かつて日本列島に鉄道ネットワークを構築していた頃、本来ならばもっと ...

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