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【ついに廃止へ】特急有明グリーン個室で優雅な朝を迎える
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今日は博多駅に来ています。
本日乗車するのは団体列車です。
今回は『あったがわの旅』に参加してきました。田川市周辺の魅力を発信するツアーで、毎年行われているとのことです。
しかし、今年のツアーは一味違います。
2020年夏の水害によって不通になってしまっている肥薩線の観光列車、特急かわせみやませみを使用して日田彦山線に入線。
さらに案内役として鉄道系動画投稿者のスーツさんに出向いていただきました。
今回はそんな豪華なツアーの様子をご紹介していきます。
9:06博多駅を出発。
JR九州の社員さんたちにお見送りされます。博多駅長さんもいらっしゃる出発式が行われました。
博多駅からしばらくはJR九州の車掌さんによる放送で、スーツさんは途中駅から乗車されます。
電池式列車DENCHAがたくさん停まる香椎駅を気動車が音を立てながら通過していきます。
福工大前駅に停車。ここで本日のゲスト…
会釈をして列車をお出迎えしていらっしゃいました。
数分間の停車中には多くの方が写真をお撮りになっています。
ここから先はスーツさんによる車内放送の案内です。放送の内容を含めてツアーの様子を紹介していきます。
停車していた福工大前駅では後続の定期列車を先に行かせ、臨時列車は後をついていくようにして走ります。
途中通過した『ししぶ駅』は地名を漢字で書くと鹿部です。北海道にある鹿部(しかべ)とかぶっています。
古賀駅ではしばらく停車し、九州島内を最速で走る特急ソニックが高速で通過していきました。
福間駅のホーム下部分に、古くからのレンガづくりホーム残っていることが紹介されます。結構コアなところまで案内してくれますね…。
赤間駅から先、列車は峠のある城山トンネルへ入っていきます。この列車は気動車ですから登っていく時、轟音を立てていくのです。
一方で下るところではエンジンの音が切れ、軽やかにカタンカタンと走っていきました。
城山トンネルは現在の列車にしては大きな穴になっています。これは元々、蒸気機関車2つが1つのトンネルを使っていたからです。
現在の列車の大きさでは2線分このトンネルを使うことはできないのでもう一つトンネルが作られました。
折尾駅に近づくと筑豊本線が合流。折尾駅は大改造中の駅です。
折尾駅では有名な駅弁売りさんが陽気に手を振っていらっしゃいました。
スーツさんによってかわせみやませみの車両の紹介が詳しくされます。
この臨時列車は通常全列車が停車する黒崎駅を通過します。超高速で走るはずの特急ソニックを追い抜いて行ってしまいました。
右手に見えるのは明治時代に創業を開始した八幡製鉄所です。上の方には有名な『1901』の文字が出て来ていました。
列車はスペースワールド駅に停車。
スペースワールドは2017年12月31日に閉園されています。このテーマパークが出来てからスペースワールド駅が出来るまではお隣の枝光駅から歩いてアクセスしていたようです。
小倉駅では3分間の停車。JR九州の社員さんたちがお出迎えしてくれます。
小倉駅では小倉駅長さんを含む方々がお見送りしてくださいました。博多駅と同じく小倉駅長さんが臨時列車のために出向いてくださるのは、かなり凄いことです。
城野駅に停車。ここからいよいよ列車は日田彦山線へ入ります。
ちなみに列車の案内放送はどうやら車外にも聞こえているとのこと。そのため駅停車中に放送するのは控えていらっしゃいました。
城野駅停車中、かわせみやませみの車内カウンターで色々購入してきました。商品は元々の運行区間である熊本のものです。
また、晩白柚サイダーとシュークリームはツアーの中で頂いたもの。北九州から長崎へ結んでいた長崎街道では、かなり美味しいお菓子が作られることが多いようです。
日田彦山線をかわせみやませみが走るというのは特別なこと。沿線では鉄道ファンだけでなく地元の方々、子どもたちも手を振ったり写真を撮っていました。
途中の石田駅では列車行き違いのためにしばらく停車。
皆さん、スーツさんの撮影大会が始まりました(笑)
少し遅れていた行き違いの列車を待ちまして、こちらの列車も発車します。
石原町駅には草に埋もれた線路が残っていて、かつての石炭・石灰輸送の名残が感じられるところ。
左側には山が真っ白になった部分があります。あちらは平尾台と呼ばれ、カルスト台地の一種。たくさんの石灰岩からなっています。
続いての見どころは香春(かわら)駅。
1995年に駅舎が火災で燃えてしまったのち、再建されました。
駅の前には太平洋セメントの工場がどーんと建っており、白煙を立てる姿は迫力があります。
この列車の終点、田川伊田駅に到着しました。
この駅にかわせみやませみが来るとは非常に貴重な機会です。
田川伊田駅にはもう一つの路線、平成筑豊鉄道があります。この路線を走る観光列車、ことこと列車が駅にやってきて、車内を見学できました。
田川伊田駅は田川市の中心駅の1つ。レトロ調に改装されており、駅舎内にはホテルも入っています。
ここからはバスでの移動。
料亭あさぎりさんでお昼ごはんです。繊細な和食が心を落ち着かせます。
さらにこの料理を美しいお庭を目の前にして食べられるのはとても素敵でした。
続いては田川市石炭・歴史博物館へ。
最初に『月が出た出た 月が出た ヨイヨイ』でおなじみ炭坑節の踊りをお見せいただきました。
また、博物館内に展示されている機関車、本日は丁度整備の方がいらっしゃったのでライトがついており、汽笛も鳴らしてくださいます。
その後、道の駅いとだを訪れたのち、後藤寺線の船尾駅へ。
山々の向こうから、再び特急かわせみやませみがやってきました。
船尾駅に特急列車が停車するのは、このツアーが初めてです。
駅前には麻生セメント田川工場があります。この麻生セメントの前社長は麻生太郎副総理、現在の社長は麻生巌さんです。
列車はしばらく工場沿いを走っていきます。道路は石灰の粉でいっぱい。まるで雪国のようです。
かつては貨物によって運ばれた石灰岩ですが、現在はダンプターに代わっています。
しばらくして左手に見えてきますのはボタ山。石炭を採掘する際に商品としての価値が乏しいものを捨て、山になったものです。
それでも石炭には違いないため、時々出火してしまうこともあります。
新飯塚駅に到着しました。ここは飯塚市の中心の駅です。
筑豊三都と呼ばれる田川,飯塚,直方のうち、飯塚市は最も大きな街となっています。
桂川駅では35分の停車。現在駅の改良工事中で、この駅舎はいずれ無くなってしまうことでしょう。
この間にはスーツさんによる廃線跡の解説がなされました。
桂川駅からは道路のカーブに沿って走っていた線路は豆田駅へとつながっていたのです。
桂川駅からは原田線と言われる筑豊本線の区間が別れていきます。
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一方現在走っているのは篠栗線です。非常に利用客や本数が多く、このような臨時列車、特にディーゼル列車を走らせるのは珍しく難しいことです。
九郎原駅では、かわせみ・やませみの間にて最後の写真撮影。
駅のすぐ近く、博多側には篠栗トンネルがあり、ちょうど反対方向からの列車がやってくるところでした。
城戸南蔵院前駅に停車。
この駅に入る少し前、右手後方には南蔵院釈迦涅槃像(しゃかねはんぞう)が見られます。
ブロンズ製としては世界最大の釈迦涅槃像と言われています。
だんだん夕方へなるとともに、博多の中心へも近づいてきました。列車が走る駅には家へ帰る人たちが多くなってきます。
そして、最後の停車駅、吉塚駅では非常に珍しい光景が!
ちょうどななつ星が通過していくところでした。まさかかわせみやませみとななつ星がここで並ぶとは、ホームにいた人たちも驚いたことでしょう…。
17:25博多駅に到着しました。
今回のツアーは、本来走らないはずのかわせみやませみによって、非常に楽しいものになりました。
もちろん、田川地区の歴史についても学ぶことができるものです。
また、スーツさんによる沿線の解説は旅路を非常に楽しませてくれました。ぜひとも第2弾を期待したいと思います。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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